混沌の始祖
よく聞く僕だけに見える友達、イマジナリーフレンド
汚れを知らない子供の魂が創り出した、子供にだけ許された存在なのだろう
親父がいってたな、タルパは世間には良くないものとされてたって
欲にまみれた大人がタルパを信じない、認識できないのはこれが原因なのか
本物の霊能力者はちゃんと見えてるのかもな
高祖父はこれに気付いて研究してたとかほんと天才かよ!
いや、きっとガチのオタクだからそれに気付いたのか
あの部屋は極小にして極大の真我、まさに真理を創り出した空間だ
あんな爆発するとかボケかます人が、まさかそんな頭の良い人だったなんて
(なあ、ついでにもう一つだけいいか?)
(どうぞ)
なんで俺の体はこんなに痛みを感じてるんだ?
体というかほんと芯から痛いって感じなんだが
(真我にワイバーンが入っているから)
極小にして極大とはそういう意味
真水に黒い絵の具を入れたことによる一種の拒絶反応
馴染むまで時間はかかるけど、いずれ真我に内包する
(いや、こんなアニメみたいな展開になるとは思ってなかったですよ?)
(望は混沌の始祖)
なにそれ怖い!
(すべてはカオリに会えばわかる)
まって、その混沌の部分だけ教えて!
(カオス)
人が神を想像したから神が創られたのか
神が人を創ったのか
神とは真理の扉の先にある始祖
唯一神
いずれ望はそこに辿り着く、はず、かも、不明
新世界の神になる的なあれか!
(カオスは、カオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオスカオス…)
ぬううおおおおお!!!!!!!?
(やめろセツ、頭が割れる!)
しばらくしてそれは止む
セツ?
(おーいセツさーん)
なんだ?サユリ?
俺に抱きつかれ協定力が外れたサユリは、今は俺に抱かれて寝ている
サユリは寝てるな
くそ、セツに何かあったのか!
全身を襲う激痛に耐え、地面を這いずりながらリビングに向かった
リビングにセツを発見したのだが様子がおかしい
「しっかりしろセツ!」
セツの体に触れると尋常じゃないほど熱を帯びていたのだ
嘘だろ、熱いってレベルじゃないぞ!
体を冷やさないと
そう思った俺は咄嗟にセツに抱きついた
汗だくになったスウェットと冷えた体が、ジュウッという音とともに蒸発する
あっぢぃ…
「なにごとなの?」
騒ぎを聞きつけ誰かきたようだが、今はそれどころではない
必死にセツを冷やす俺の目の前には、セツのちっぱいがある!
次に見たものが、ユウ姉の手のひらだと気付いたのは次のお話で




