上手く説明出来る説
全身を襲う激痛に倒れ、身動き一つ取れないでいた
背中から腹に伝わる痛み
心臓の鼓動が速くなり、全身から汗が噴き出す
右手で脇腹を強く握り、痛みをごまかしながら左手で目頭を押さえる
呼吸が荒い、全身が震える
「サユリもこんな痛みを感じているのか…」
サユリのことを思いながら、俺は激痛に耐え切れず意識を失った
目覚めると布団の中にいた
時計を確認すると5時を少し過ぎたところだ
隣で眠るサユリに抱きつく
突如、背中に走る激痛
っう…
「重いでござるよ望氏」
どうやら二人共生きてるようだ
(おつかれさま)
まさに満身創痍な俺にセツが話しかけてくる
激痛に耐えきれず意識を失った俺の霊体は現実の体に引き戻されたらしい
セツがサユリを救い出し、俺とサユリをベッドに運んでくれたようだ
(なあ、俺の力って一体何なんだ?)
俺はあのとき、サユリを守りたい一心で咄嗟にプライドスナッチを発動した
ワイバーンの体から俺の体へと力が流れ込んでくるのを感じた
その力をそのままワイバーンにぶつけたのだが
いま、俺の体の中にワイバーンの力を感じている
(望は阿頼耶識を解放した)
望の体、心臓には真我が宿っている
真我とは個の中心にある認識をするもの
知るものと知られるものの二元性を越えて存在する真理
種子から対象世界の諸現象を生じる
その諸現象が阿頼耶識に印象を与え種子を形成する
それが望の能力
やべい、説明されてもまったくわからないんだが!
(もうちょっと簡単にお願いします)
タルパの形成から説明してもらった
まず知るものが俺、知られるものがキャラ、それを認識する力が真我
俺がキャラを認識すると種子が発生、この種子は妄想のことらしい
この種子が、現世に諸現象を起こすことで刹那に生滅して維持する
現世に諸現象ってのが妄想とキャラが重なることのようだ
生滅とは生まれることと、死ぬことを同時に意味している
(なるほど、理解できたぞ)
流石セツ先生だぜ、説明が上手いな
諸現象が阿頼耶識に印象を与え種子を形成するって部分をお願いします!
(末那識は阿頼耶識から生まれたもの、順番が違う)
潜在意識の中にある阿頼耶識が末那識を作ることによって、末那識が阿頼耶識を認識することで阿頼耶識が表面化する
(もうちょっとだけ砕いてお願いできないでしょうか!)
(アニメを想像するのです!)
アニメは1話が無数に繋がって物語として完成する
アニメの元は創造主が創り出している、これが潜在意識
この1話が末那識、完成されたアニメが阿頼耶識
アニメを作るには1話が必要で、それをアニメとして表面化したものが阿頼耶識
(つまり初めて見るアニメを1話から最後まで見ることによりアニメ阿頼耶識が完成するってことだな!)
この諸現象ってのが末那識、アニメの1話のように1つ進んでは消え次の1話になる
全12話のアニメを1話も見逃すことなく見たものが阿頼耶識なのか
逆に1話でも見逃すと阿頼耶識は表面化できない、つまりストーリーが理解できない
末那識を開眼した俺がワイバーンのキャラを動かしたことにより、俺の中で阿頼耶識が出来上がったと
種子ってのが俺が使ったグレイテスコーションなんだな!
(ザッツライト!)
こんなにテンション上がったセツは初めてだよ




