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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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一級フラグ建築士

 サユリが放った光は、遠くに見える神殿も山もすべて吹き飛ばしていた


なんじゃそりゃ…


あまりの威力に言葉がでない


某宇宙戦艦の主砲を彷彿とさせるその光は、まさに主砲と呼ぶにふさわしい


45口径46センチ3連装砲など、今の光に比べれば豆鉄砲だろう


などと思っていると、サユリが膝をつき、いまにも倒れそうだった


「大丈夫かサユリ!」


サユリの体を支える


「やったでござるよ望氏、ワイバーンを倒したでござる」


力なく言葉にするサユリの体は震えていた


(おいセツ、なんだあれは、サユリはどうなったんだ?)


セツは一部始終を見ているはず


(サユリは別世界の力を一時的に借り力を使った)


その力を使ったサユリは命に別状はないが、かなりの力を消耗している


生死に関わるようなアイテムではない


などというが、サユリの体は限界だ


「ありがとなサユリ」


俺のために、こんなになるほど力を使ったサユリを抱きしめる


「帰ったらまた一緒に鋼拳やろう」


「それは死亡フラグでござるよ望氏」


なんだ死亡フラグって?


ガラガラと背後から音が鳴る


その音に振り返ると、ワイバーンが起き上がろうとしているではないか!?



 死亡フラグ


それは、相手が勝利を確信したとき、すでにそいつは敗北している


嘘だろ…


不死身かこいつ!


「許さん…リリカルサユリ…絶対に、ゆ、許さんぞ…」


いまにも力尽きそうになりながら立ち上がるワイバーン


やばいぞ、俺の小さな体ではサユリを担いで逃げるのは不可能だ


やるしかないのか…


覚悟を決め、ワイバーンに殴りかかった


「食らえ、ライトニングナックル!」


ゴフッ


ワイバーンの腹に俺の拳が突き刺さる


一瞬、ワイバーンがひるんだのだがあまり効果はないようだ


(銀河を燃やすのです)


(だから銀河を燃やしても俺には超人的な肉体はないんだって!)


ワイバーンの拳が俺の顔に襲いかかる


しかし、末那識を解放している俺はその拳をかろうじて避けた


気合でどうこうできる相手じゃない!


距離を取ったその瞬間、ワイバーンの目が怪しく光った


背中に感じるこのオーラは…確か…そう!



「グレイテスコーション!」


ワイバーンの必殺技だ!


ワイバーンの手から放たれたオーラから、無数の黒い球が出現し、俺とサユリに目掛け一斉に襲いかかってきた


だがしかし、その力はすでに認識している!


俺はサユリの前に立ち右手をソレに向けて叫んだ!


「プライドスナッチ!」


俺の体に直撃したと思われたグレイテスコーションが身体に吸収されていく


グレイテスコーション、俺はこの力を認識した


倒れない俺を見て、次を放とうとするワイバーン


「無駄だ、お前の力は俺が奪った」


ワイバーンにそう告げ、俺は両手を前に突き出し、こう叫ぶ


「グレイテスコーション!」


繋いだ両手から謎のオーラが発生し、その中から無数の黒い球が飛び出し、ワイバーンに直撃した


「馬鹿な!?」


ぐっうおおおおおおおおおおおぉぉ…


立ち込める煙が消えたその場所にワイバーンの姿はなく


今度こそ完全に消滅したようだ

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