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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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やりすぎジョージ

(セツ、なんで俺だけ元に戻ってないんだ?)


食後のチコちゃんコーヒーを飲みながら脳内でセツと会話する


(わからない、こんなことはありえない)


つまり今の俺の状態は、天才的頭脳を持った自称宇宙人から見てもイレギュラーな存在らしい


テレビに映る人達もみんな、元の状態に戻っているのだ


つまり世界に俺一人だけ特別な状況だということである


(なんだそれ、どうにかならないのか?)


セツは目を瞑り、何やら考えているようだ


しかし困ったぞ、一生このままだと外に出られないではないか


いや、引きこもっているのだから外に出る必要は皆無だが


欲しい物は通販ですべて揃う


ミールも毎週自動で玄関に届く


我が家の家計はすべてAIが管理しているので、俺が家から出る必要などないのだ


などと考えていると


(一度分解して再構築すれば元の状態に戻すことは可能)


何やら物騒なことを言い出したぞ!?


なんだ分解って


リサイクル?


 

 ミールの知識を得た俺は、分解という言葉にミールを思い浮かべた


何やらミールはミクロ技術と呼ばれるもので


原子、分子の状態まで食材を解体凝縮し、あのレンガ状にしているのだという


分子レベルまで解体した食材をあの解凍装置に入れることにより様々な食材に再構築している


栄養化を基準に構成されているため、とても栄養満点な世界で最も多く食べられている食材


農家などが作る野菜は、コストがかかるため少数存在しているが、とても高価な食べ物なのだ


なので今の世界で捨てる食材など無に近い


うちの生ゴミもすべてリサイクルされているためゴミは一切出ない


昔、高祖父の時代、食品ロスが大きな問題になっていた


年間630万トン、日本で一人1日あたりお茶碗一杯分の食材が廃棄されていたのだ



 まさかセツは俺をその状態にしようとでもいうのか?


(その通りです)


おう、そうか俺の考えは読まれてるんだった


説明の手間が省けて助かる


(いやいや駄目でしょ!)


人間をミール化して再構築するとかそれは人権問題があれなわけですよ


ミール技術が進み、過去にそれを人体実験した国があった


人間は不死を追い求めていたのだ


実験は大失敗に終わった


見るも無残な姿に成り果てたソレはもはや人と呼べるものではなかったそうだ


今はもう、人権を尊重する国際法で全面的に禁止されている


考えるだけでも鳥肌が立つ


世界の七不思議に今でも語られているが


なんでもまだその実験は密かに続いていて、世界のどこかにそれを完成させ、不死を手にした人が存在しているらしい


信じるか信じないかはアナタ次第です!


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