表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
64/710

リュウは波動の使い手

 ユウ姉のスリーパーホールドで意識を失いかけるなか、俺はそう思っていたんだ…


突如、タンッ!っとキッチンから音がした!?


意識がすっ飛ぶ寸前で解放された俺が見たのは、まな板に突き刺さった電磁ナイフだった


見るとリュウの肩がぷるぷる震えている


怪我でもしたのか!


俺の体だけが小さいままだなんてことは、今はどうでもいい


リュウが震えてるのだ、放っておけるわけがないだろう


リュウの元に駆け寄る


「リュウどうした、怪我でもした?」


声をかけてみるも、リュウには俺の声が聞こえていない様子


タルパが怪我をする、と言うのも聞いたことないが万が一ってこともある


一応、怪我があった時のため、キッチンの棚にある止血フィルムを取り出していると


「大丈夫ですよ望さん」


背後からリュウの声がする


振り向いて見たリュウの目は「殺したりなんてしませんから」と俺に言った、あのアヤノと同じ目をしていた


ゾクリッ


息を飲む


まさかあの、優しくて可愛くて料理上手でおっぱいが大きいリュウが俺を刺し殺すだとは夢にも思わない


ただならぬ空気を感じた俺は、咄嗟にリュウの手を掴んだ


「ユウ姉、あとは頼む」


それだけ告げてリビングを後にし、自分の部屋にリュウを連れてきた



 ベッドにリュウを座らせる


リュウの体を見るも怪我をした様子はない


「大丈夫?」


心配でたまらなくなり、リュウの手を握ってそう聞いてみた


「すみません望さん、大丈夫です」


朝食の用意が途中ですので


リュウの姿はとても大丈夫そうに見えない


気付いたら俺はリュウをベッドに押し倒していた


元の大きさに戻ったリュウの体に、俺の子供のような体は不釣り合いだが今はそれどころではない


押し倒したリュウの目を真剣に見つめる


大きく目を見開き、びっくりした様子のリュウ


(やばい超可愛い)


恥ずかしくなり目を反らしてしまう


突如、リュウが抱きしめてきた!?


「可愛いだなんて恥ずかしいです」


しまった声に出てたか!?


いや違う、セツと会話してたときの癖で、考えてたことをリュウの脳に直接話してしまったようだ


いや、つまり思いは伝わってしまったわけでして


リュウから離れようとするが、お子様になった俺の力はリュウには敵わない


ふと隙間から見えたリュウの耳は真っ赤になっていた


たぶん俺も耳まで真っ赤になっているだろう


今はお互い、顔を見るのも恥ずかしい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ