ヤンデレの片鱗
すべてを告白して安堵していた
チコちゃんは俺を許してくれた
むしろ、そんなにはっきり好意を伝えられたのは初めてです
などと言わんばかりにまんざらでもないご様子だ
もうここに用はない
立ち上がり、リビングに向かおうとしたのだが
俺の手を握って離さないリュウ
「このまま帰すとでも思っているのですか」
そう俺に告げるリュウの目には見覚えがある
たしか、あの兄妹の中に居た、そう、あのアヤノの目だ!
やばい刺される!?
俺の体を布団の上に押し倒すリュウ
左からはサユリが両手をわきわきさせながら迫ってくる
『今夜は帰しませんよ:さないでござるよ』
あの時のリベンジだとでも言わんばかりに抱き付いてくるリュウとサユリ
それを見てからかチコちゃんが俺の腹の上に丸くなった
あのときよりも状況が悪化してしまったぞ
俺の体をガッチリホールドして離さないリュウとサユリ
腹の上で漬物石になったチコちゃんを見ながら思っていた
タルパは従者に敵意を向けないんじゃなかったのか…
不可抗力とはいえ、勢いにまかせすぎた俺はチコちゃんの布団にダイブした
トランクス一丁で
その俺を、俺のタルパであるリュウとサユリがツープラトンを決めただと…
落下した地点が布団の上だったから無傷だが、コンクリートなら死んでいた
ありえない
タルパ七不思議の四つ目を手に入れた
さて、チコちゃんに思いを告げた俺にはまだやることが残っている
目を閉じて時計を確認
午前3時を回ったくらいか
瞼の裏に映し出されたプロジェクターの光に一瞬目が眩む
小さくなったリュウとサユリのおっぱいから抜け出すことなど容易い
漬物石の如く、腹の上に乗って眠るチコちゃんも全く用をなさない
チコちゃんを起こさないように優しく抱き上げ、リュウとサユリの間に寝かせる
布団をかけ「おやすみ」と告げるとリビングに向かった




