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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
プロローグ
6/710

知りすぎた感が否めないよ

 プライドスナッチの研究がしたかった俺には、もってこいの環境が整ったと言うべきか


俺は早速プライドスナッチを発動させた


ターゲットは一昔前に流行った女子高生料理漫画の、あまり目立たないけど料理が上手い美少女だ


一人暮らしをするには、まず食が不可欠なのだよ


今はなきコヨリは料理も得意という完璧美少女


しかし、中学生レベルの勉強はできても高校レベルは怪しい


受験のときに、某天才引きこもり美少女を創ったのはナイス采配だろう


なにはともあれ、地味だけど料理が上手い、美少女アカネを創ることに成功した


それから一週間の時が過ぎたころ、アカネが突然消えてしまった


俺は原因を考えた


他人の目に触れていない


俺は家で飯を作ってくれるアカネを常に想い過ごしていた


であるならば何故、アカネは俺の前から消えたのか?


ネットでアカネを調べた結果、それはすぐに判明した


アカネが出ている料理漫画がアニメ化されるのだ


そして地味だけど料理が上手い美少女アカネの声優さんが超ビックなお方なのである


この声優さんがアカネを強く認識して消えたのか


それとも超ビックな声優さんが声を当てるキャラが万人に注目されて消えたのか


どちらにせよ、世界に認識された時点で俺のプライドスナッチは効果を失う



 アカネが消えてから10日ほど経ち、小麦粉を水で溶いて焼いた物体も食い飽きたころ


「流石にこのままじゃ栄養失調で倒れる…」


しかし、俺には他に料理が得意な美少女キャラなんて思い浮かばなかった


正確にはまだ、アカネが出ていた漫画に何人か候補はいたのだが


ここで新しい制約を発見してしまう


同じ作品のキャラクターは一人しか創れない


ジーザス…


キリストなんざ信じちゃいないが、自然と口から漏れた言葉だちくしょう!


生命の危機を感じた俺は、親父から受け継いだ鍵束を思い出した


長年、親父以外、その部屋に入った者はいない


我が家の秘密の部屋


なにか忘れてるような気がするが「何かあったら」って言ってたよな


いま、この瞬間にも息子の身に命の危機が迫っているのですよお父さん!


この鍵をいま使わずしていつ使うというのさ!


決心した俺はなんとも古臭いアナログな鍵を使い


難儀すること数分


鍵はすべて開いたが、電子パスワードとか聞いてないぞ親父


適当に俺の誕生日を入力したら開いてしまったのだけれども


ついにその扉が開くときが来たようだ


俺は部屋に入り驚愕した


親父の秘密の部屋には、見たことはあるが使い方がわからない機械が沢山あった


そして、その中で異彩を放っている物体X


なんかエッチな物とかそんなちゃちな物じゃない、想像すらしていなかった物が現れた


巨大なメイド抱きまくらがそこにあるではないか


メイドさんの格好をした、耳に機械的な何かを付けた美少女の抱きまくら


部屋のヌシとでも言うのだろうか


そのメイド抱きまくらは、この部屋の片隅で、ずっと主の帰りを待っているように感じた


俺はあまりにも異様な空間に耐え切れず


そっと扉を閉じるのであった

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