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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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童貞力

 さて、無事プライドスナッチが成功したわけなのだが


ちょっと様子がおかしい


「嘘だ…嘘だどんどこどーん!」


現世に具現化されたユウ姉


しかしそこに足りない物があるのだ


俺が命の次の次くらいに大切だといっても過言ではないもの


おっぱいが…ないなんて…



 時を遡ること、数時間前


俺はトゥルーハンター2の攻略に精を出していた


放課後のマップ、ここに帰宅するという選択肢を発見する


これを使うことにより、目的のキャラ以外とエンカウントすることなくストーリーをすすめることが出来るのだ


俺はうー子の罠を乗り越えることに成功した


順調に攻略を進める


ユウ姉と結ばれたのは深夜4時のことだった



 リビングに行くと、薄暗い月明かりの中にセツが居た


布団も用意したってのに、なんでセツは寝ないんだ?


月明かりに照らされたセツの姿がとても綺麗で、明かりを点けるのが勿体無い


そんなことを思いながら暗闇でチコちゃんに伝授されたコーヒーを作る


「セツもコーヒー飲むかい?」


チコちゃんコーヒーほど美味くはないが俺のバリスタ能力も大分上達している


セツの首が縦に動いた気がした


コーヒー2つとティラミスをテーブルに運ぶ


そう、あのとき腹一杯で食えなかったティラミスを今ここで味わうのだ!


きっとリュウが作ったティラミスとコーヒーは最強の組み合わせだろう



 まずはコーヒーを一口


「うむ、上出来だ」


そしてティラミスを一口


濃厚なクリームを舌の上で踊らす


口の中いっぱいに広がるティラミスの味


そこにすかさずコーヒーを流し込む!


ティラミスの濃厚なクリームとコーヒーがはじけてまざるっ


口の中に月が完成していた



 などと楽しんでいると、その様子を見ていたセツの様子がおかしいことに気付く


セツを無視してティラミスにフォークを刺す


それを食べる俺


セツの肩がプルプル震えているのがわかる


まだ二口しか食べてないというのに、このわかりやすいリアクション


俺は奪われてなるものかとティラミスにフォークを刺した!


刹那、俺の手に走る痛み!


「いてぃっ!」


セツに噛みつかれた


本気噛みではないのだろうがまさか噛み付いてくるとは!?


くそ、親父のタルパ、セツには俺の心が読めるのだ


タルパは従者に敵意を向けることはないのだが、セツは親父のタルパ


そして今は暴走している


俺は泣く泣くリュウのティラミスをセツに差し出した



「このうらみはらさでおくべきか」


俺はセツの胸を見る


見事なまな板とまでは言わないがやはりちっぱいだ


俺の考えはお見通しなのだろう、かまわずティラミスを食べ続けるセツ


しかし!俺は思春期高校生だということを忘れるなよ!


俺のビジョンの中でセツの服が透けていく


みんな、童貞力を高めるんだ!


この先に桃源郷が待っている!


白い布切れ一枚の姿になるセツ


あと少しだ、みんなオラに童貞力を分けてくれ!


うおおおおおおおおおおおおおおおあ゛っ


突如、目に走る激痛


「目が、目がぁあああああああ」


夢中になった俺の目にセツの目潰しがズビシッと決まっていた


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