赤城大鳳卵焼き
「今夜はすき焼きにしますね」
やったぜチコちゃん今夜はすき焼きだ!
日本人は寿司、すき焼き、卵焼きが大好きな生き物なのだよ
自称宇宙人とて、この3種の神食を前に無表情でいられるわけがない
セツの歓迎会というのも変だが、そんな感じのことをしたいと思った俺はリュウに相談した
ミールといってもタダではない
あれ一つで500円くらいはする
状況を知った親父がミールの量を増やしてくれたのだが、贅沢はできない
しかし、そこはやりくり上手のリュウ
「一食くらい贅沢しても大丈夫ですよ」と言ってくれた
ならばと思い、特別な日に食べるこの黄金のミールを差し出したのだ
俺が興奮してチコちゃんに伝えると瞳を輝かせながら
「それはよいものですね」
めっちゃぴょんぴょんしてた
夕食まで時間を持て余していた
するとサユリが
「望氏、課題はよいのでござるか?」
よくないでござるよ!
すっかり忘れていた
失恋のショックでヒモナと共に課題も封印していたようだ
しかしあのゲームは俺には難しすぎると伝えると
「高校レベルなら拙者にもと思う所ではありますが」
そうか、身近に頼れるタルパが居るではないか
課題をプロジェクターで飛ばしモニタリングする
「すまぬ望氏、拙者には難しいでござるよ」
アホな子でござったかー
もう一度ヒモナを攻略するしかないのかと思っていると
「先輩キャラはいかがなものでござろう」
「ほう、悪くないでござるよ」
「あの部屋の抱きまくらのゲームにぴったりのキャラが居るでござるよ」
まじか、あの抱きまくら、ゲームのキャラだったのか
あの部屋に向かう俺とサユリ
すっかり見慣れたメイド抱きまくらに出迎えられ中に入る
「望氏は恋愛はあまり得意ではないのでござろう」
失礼な、サユリを攻略した俺は恋愛ゲームマスターといっても過言ではない
「ならば拙者がお勧めするのはこのRPG、トラベルダンジョンでござる」
なになに、ゲームの中に吸い込まれた主人公と女の子達が力を合せ現実世界に戻ることを目的としたゲーム
黒くてテカテカしたマシーンを探し出し現実世界に戻ることが出来るのか!
ちょっと面白そうじゃなーい
試しにプレイしてみる
「なんでこれ主人公戦わずに女の子に戦わせてるの?」
そういう物でござるからなー
「俺は守られるより守りたいタイプなんだよ」
「まったく望氏はしかたないでござるな」
サユリが持ってきたソフト、トゥルーハンター2
トラベルダンジョンの原作らしい
2ってのが気になる
「これ1はないの?」
「あるでござるよ」
あるなら1からやらせてくださいよー
そう思っていると
「望氏には時間が無いのでござろう」
その通りでござる
「課題が無事終わった暁には1も思う存分堪能したまへ」
俺は2からプレイすることになった




