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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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ばっちい

 リュウの料理を堪能し、食後のコーヒを飲んでいる


今の俺は世界一幸せな男といっても過言ではないだろう


しかし驚いたな


俺にあんな行動がとれたこともそうだが


まさかタルパがご飯を食べれるなんて


昔、コヨリと一緒におやつを食べようとしたことがある


おやつのケーキをコヨリに渡そうとすると、コヨリは全部俺に食べてと言った


食べないの?と聞くと、食べなくても大丈夫と言った


コヨリは10年間、何も食べていない


タルパはご飯を食べないと思い込んでいただけなのか?


しかしそうなると気になるのは排泄だ


食べるという行為は体の中に蓄積される


そして不要になったものを体の外に排泄する


タルパがトイレに行くなんてことがあるのか?


だがそれを聞くのはデリカシーに欠ける


タルパ七不思議の一つとして胸の奥にしまっておこう



 コーヒーを飲み終えた俺は自称宇宙人ことセツを思い浮かべる


神と同等かそれ以上の知識の持ち主


仲間にできればこれほど頼もしい存在はない


しかし手がかりが何もないのだ


親父は留置所送りの刑


どうしたものか


家中探し回ってみたのだがセツの痕跡は何一つない


チコちゃんだけが特別だったのだろうか?


これ以上探しても意味がない


そう判断した俺はリビングに向かった



「一緒にお昼ご飯作りませんか?」


今なんと言いました?


リュウが俺に、飯を一緒に作れと言ったように聞こえたのだが


キッチンを見るとチコちゃんも何やら作っているようだ


「一緒に作ればもっと美味しく食べられますよ」


なるほど一理ある


キッチンに足を踏み入れようとした俺を、青いエプロンを装備した可愛いチコちゃんが遮る


「望さんは入っちゃ駄目です」


どうしてそんな意地悪をいうのか


わけがわからずにいるとチコちゃんが


「ばっちいのでお風呂に入ってきてください」


突然のチコちゃんの言葉に声を失う


そういえば3日くらい風呂に入ってない


しかしタルパに汚いと言われたのは初めてだ


俺はリュウを見て


「俺って汚いかな」


するとリュウはキョトンとしながら


「手を洗うから大丈夫ですよ」


笑顔で優しくそういってくれた


しかしチコちゃんは


「ばっちいです」


ショック!


隣に座ってても何も言わなかったのに


まさかずっと汚いと思われていたのか


俺はこれから毎日ちゃんと風呂に入ると誓った

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