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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
26/710

 しかし幸福か


腹を満たした俺はリビングで一息付きながら考えていた


漠然としすぎてる


もっと何か手がかりはないものか


ダメ元でチコちゃんに聞いてみるか


「チコちゃん、幸福って何かわかる?」


「幸福ですか」


哲学的ですね


質問が雑すぎたか


「親父が飯に関する幸福があの部屋にあるって言ってたんだよね」


するとチコちゃんは少し頭をかしげながら


「それが何かはわかりませんが、ご飯を食べるときに、いつもこう言っていました」


ドゥビドゥバー


なんだそれ呪文か?


でもその言葉にちょっと聞き覚えがある


思い返せば親父が飯を食ってるときに、たまにそんなことをつぶやいてた気がする


ネットに繋ぎドゥビドゥバーを検索した


世界征服シャバダバー


バーしか合ってねいよ!


知らないアニメが目に止まった


なにやら世界征服する組織がなんたらかんたらってアニメらしい


「絶対違う」


追加検索:幸福 ドゥビドゥバー


すると気になる文字がヒットした


幸腹グラビティ


見覚えがあるぞ


あの部屋のどこかでそれを見た気がする


それを探すため、片付けを後回しにしてリビングを飛び出した



「どこだっけかなー」


すっかり散らかってしまった部屋の中でそれを探していた


散らかしてるわけじゃない、ちゃんと棚にあいうえお順に並べようとしていたのだ


数時間後にそれを発見したのだが


そこには3巻の文字


「ざっけんなー!」


1巻はどこだ!てかなんだ3巻ってどんだけあるんだよ!


ネットで幸腹グラビティを検索する


全12話


手に持った3巻を確認する


どうやらこの円盤の中には2話しか入っていないようだ


「つまり全6巻ってことか」


なんなんだよこのロストテクノロジーは、このでかい円盤一枚に12話入らなかったのかよ!


文句を言いながら3巻を発見した棚を漁る


几帳面な俺は途中から鑑賞するなんて我慢できない性分なのだ


程なくして全6巻が揃う


良かった、一応同じ棚にすべて揃っていた


パッケージを見てちょっと違和感を覚えた


もう一度ネットで検索してみる


違和感はすぐに理解した


絵がちょっと違うのだ


秘密の部屋にあるジャケットの絵には、可愛らしい女の子がプリントされていた


ネットの絵には少し違和感がある


「リメイク品か」


オリジナルが我が手にあるという優越感に浸る


高祖父が残した遺産、なるほど、これは良い物だ!



 早速1巻の円盤を手に取る


何も起きない


ん?


腕に埋め込まれたナノチップを近付けてみる


AIに反応無し


「はぁ?」


変な声が出た


親父に通信を送る


が、出ない


そうだ親父は留置所送りだ


しまった、なんてこったい!


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