バリスタ
俺の親父はロリコンだ
そんなことは知りたくもなかった
しかし親父のタルパ、チコちゃんはまぎれもないロリータだ
ちなみに俺はおっぱいが大好きです
俺が今まで具現化してきたタルパはみんな巨乳なお姉さん
あのマイナー小説の神でさえ、俺の中では巨乳のお姉さんキャラと勝手に認識していたのだ
故に具現化できた
コヨリもおっぱいが大きかったのだよ
勘違いするなよ?
子供の頃はただ純粋に、コヨリのおかれた境遇や世界観に惹かれ好きになったんだ
それにおっぱいがついていただけのことだ
俺の巨乳好きはコヨリの影響だといっても過言ではない
などと考えていると
チコちゃんが俺の顔色をうかがいながら
「コーヒーいりますか?」
コーヒーか…
どちらかと言えば牛乳が飲みたい気分だが、折角の好意を無下にもできん
「甘いのでお願い」
俺がそう伝えると、チコちゃんは無表情ながら少し嬉しそうに「かしこまりました」と言った
チコちゃんは親父の箱から何か機械を取り出して組み立てた
あとで怒られるだろうなと思いながらそれを見守る
そして俺ですら知らない場所から何かを運び、その装置の中に入れ
ハンドルを回すと、機械からゴリゴリと音が鳴った
何してるのかさっぱりわからない
コーヒーってカプセルをセットしてボタン押すだけで作れるでしょ?
チコちゃんの謎の行動に、ちょっと興味をそそられた俺はチコちゃんに聞いてみた
「それは何をしているのかね?」
チコちゃんは豆を挽いてるという
なんだ豆を挽くって?
チコちゃんは何者なんだ
知りすぎると消えてしまいそうで怖いのだが、好奇心には逆らえない
恐る恐る聞いてみる
チコちゃんはない胸を張り
「バリスタです」
などと、得意げに言った
バリスタ?
馬鹿にするなよバリスタだろ、知ってるぜ?歴史で習ったさ!
中世の人がテコの原理を使って槍みたいな物を飛ばして戦争したあれだろ?
チコちゃんは兵器だったのか
そんなわけあるかーい!
一人ノリツッコミをしているとキッチンから香ばしい匂いがしてきた
香ばしい匂いがするソレを白い紙に入れお湯を注ぐ
ポタポタと赤茶黒い液体が落ちる
しばらくしてソレをカップに注ぐと
「困りました」
こちらをチラチラ見ながらチコちゃんが困っていた
そんな目で見られたら聞かざるを得ない
「どうしたのかな?」
「お砂糖とミルクが固まっています」
いや、そういう物じゃないのかね?
良く見るとそれは、細長い紙の包に入った白い塊
パキッと開けた小さいカップの中には、これまた白い塊
「これを入れたら駄目なのかい?」
「腐っているかもしれません」
なん、だと?
それは大変だ
さすがの俺も腐ってる物は飲めない
ちょっとまっててとキッチンにある装置の砂糖のボタンを押す
カプセルから機械を通してサラサラと容器に落ちる砂糖
それをチコちゃんに渡す
ミルクはカプセルがセットされてる装置のボタンを押せば出てくる
コップに注がれる牛乳
それをチコちゃんに渡す
「これは牛乳です」
どうやらミルクと牛乳は別物らしい
ミルク抜きのコーヒーと牛乳が完成した




