YESロリータ NOタッチ
真夜中に目が覚めた
時計は午前4時44分
エンジェルナンバーだっけか
布団から起き上がり背伸びをする
トイレに行かなければ
漏れるッ!
内股気味にリビングのドアを開く
キッチンにはまだ、あの少女が同じ姿勢で立っていた
それを横目に秘密の部屋の手前にあるトイレに入る
用を済ませ、リビングに戻り、キッチンの明かりを点けた
「ったく仕方ないな」
親父に怒られるのを覚悟で箱に手を伸ばす
そして、その箱を少女の前に置いてやった
「ありがとうございます」
突然の言葉にびっくりした
相手から認識されていないと思っていたのに、いきなり話しかけられてしまった
「おっ、ぉぅ」
変な声が出た
んんっと咳払いをして少女を見る
「えっと、君はどちらさまですか?」
俺の顔を見ながら少女が答える
「チコ」
おう、なんか聞き覚えあるぞおい
これは親父のタルパか!
あの野郎、こんな幼気な幼女をタルパにしてたなんて
とんだロリコン野郎だぜ!
ロリコンは死罪ですよ!
しかしやばいな、俺が強く認識したら消えてしまうぞ
チコにこれ以上聞くのはやめておこう
「あなたは望さんですよね」
「なぜそれを知っている」
チコはコヨリの声が聞こえていたそうだ
俺とコヨリのあんなことやこんな会話が全て聞かれていたなんて
チコはずっとここに居たらしい
ずっとというのは、俺がこの家に引っ越してくるよりもまえ
親父が失敗してこの家を離れたあとも、ずっとここに居たのだという
親父が失敗したのがいくつのころだかわからんが30歳くらいとして
俺が生まれたのが親父34のとき、さらに俺の歳が15ということは
少なくとも19年間、一人でここに居たということになる
なんの罰だよそれ
見た感じ小学生だぞこの子
だんだん親父にムカついてきた
俺は親父に通信を送った
「なんだ望、こんな時間に迷惑だろ」
「ふざけんなこのロリコン親父!警察に突き出してやる!」
「なんのことだ?」
「チコちゃん何歳だよこれ!こんな子をよくもまあ」
親父は理解したようだ
「落ち着け望、チコちゃんを見たのか?」
「ああ見たさ!」
興奮してる俺に親父は
「どうだ、良かっただろう」
何が良かったと言うのか
まあいい、もう良いよ親父
「最後に何か言いたいことはないか?」
すると親父はノリノリで
「イエスロリータ、ノータッチ!」
はい通報っと
親父を警察に通報し、通信を閉じた




