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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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交差する時

 自分の部屋に戻り、お菓子を食べながら思っていた


データ化すれば良いことばっかりだろうに


ショップで購入する前に予約状況も確認できる


買ったおいたことを忘れたりしない限り、2個も3個も買うなんて間違いは起きない


買う時にちょっと自分の所持品を確認すれば、その間違いは絶対に起こらない


でもたまにやっちまったって人はいるんだよ


きっとこの謎を解明したら特別な賞を貰えるだろう



 俺の部屋に物体としての情報媒体は0に近い


唯一あるのが俺の大好きなアニメのポスター、ただ一枚だけだ


もちろんコヨリがプリントされている


それ以外はデータで閲覧してしまえば良い


俺は手に触れられる形でコヨリを残したかったのさ



 お菓子を食べ終え、洗面台へ向かった


洗面台の前に立ち歯を磨く


鏡にはリビングが映っている


ぼけーっと歯を磨いていると視界の中に何かが動いた


咄嗟に振り向く


しかしそこには何も居ない


「なんなんだよもう…」


鏡に向き直った瞬間に、それを見てしまった


リビングの奥のキッチンに、青白い髪に青い服の少女を…


チビルゼマヂデヨ


はっきり見えてんだよ!


その存在を認識してからは、鏡を通さずとも見えるようになっていた



 見えているなら安心だ


長年タルパと共に過ごした俺は、見えている物には強気だった


「野良タルパだろうか?」


棚の高い位置に保管してある親父の箱をじっと見つめる少女


「箱に未練でもあるのだろうか?」


とりあえず知らない少女が家に居ては安心して眠ることなどできない


俺は少女に近付いた


逃げる気配はない


じっと箱を見つめたままだ


少女に話しかけてみる


「お嬢ちゃん、どこから来たんだい?」


無視かよこのやろう


少女の肩に触れようとした


しかし、俺の手は少女の体をすり抜けてしまう


認識が薄いからか、こちらから触れることができない


つまり相手も俺を認識できてないということは俺に触れることもできないわけで


多少心配だが、このままここに居ても時間の無駄だ


危害を加える気がないのならほっといても大丈夫だろう


自室に戻り、戸締まりを確認してから布団に潜った


オートロックにさらにロックをかけて外部から誰も侵入できないようにしたのだ


これからエッチなことをしようなんて全然考えてないんだからね?

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