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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
プロローグ
12/710

親父の過去

 親父には昔、スズネという名のタルパがいた


スズネは生まれつき体が弱く、親元を離れ、田舎の叔母の元で育つ


都会の環境はスズネには毒だった


叔母と二人で暮らしていると、成長したスズネの元に一人の青年が現れた


青年はスズネを治せる世界でただ一人の存在


しかし、青年はスズネを見捨てる


結果、スズネは若くして亡くなってしまった


親父はその世界に魅入られ、スズネをタルパとして現世に具現化した


スズネと共に暮らしていると親父の友人から連絡が入る


親父はその友人に能力のことを話す


友人はタルパを増やしてみようと提案した


親父はスズネの他に四人タルパを創った


一人目はコーヒーを作ることだけが得意なタルパ


二人目は未来を知ることができるタルパ


三人目は天才的頭脳を持った自称宇宙人のタルパ


四人目は超能力を使うタルパ



 親父と友人はこのタルパを使い世界を動かした


最初は些細なことだった


未来を知ることができるなら、考えることはみんな同じだと思う


そう、親父と友人は巨万の富を得た


しかし親父達はさらなる計画をくわだてた


親父と友人の浅はかな知恵では足りず、天才的頭脳を持った自称宇宙人の力を借りる


それを成すには人の限界を超えなければならず、超能力者の力を使った


計五人になった親父のタルパはしばらくすると自律して動いた


制御できなくなってしまったのだ


そして親父の元からタルパが消え、スズネだけが残った


制御できなくなったタルパがどこに行ったのかはわからない


消えてしまったのか、まだ現世を彷徨っているのか


タルパに恐怖を感じた親父はスズネをみずから消してしまう


親父と友人が考えた計画は失敗に終わった


親父は真面目に働くようになり、やがて母と結婚して俺が生まれた


親父の能力はスズネを消したときに失われたと思われた


それ以来タルパを作れなくなった親父が、再びタルパの存在を感じたのがコヨリだという


俺が生まれタルパを感じた親父は、もう一度だけスズネに会いたいと願うようになり


家庭崩壊を起こし今に至る



 ふざけんな馬鹿親父


心の中でそう叫んだが口には出さなかった


スズネに会いたいという気持ちは痛いほどわかるからだ


俺もコヨリにまた会えるなら、何を犠牲にしても構わないと思う


真実を知り、何も言わない俺に親父は


「お父さんを許してくれとはいわない、この償いは死ぬまで続けるつもりだ」


離婚して毎日0時過ぎまで働き、俺と妹を育ててくれた真面目な親父


俺には真実を知っても親父を怒る気持ちなんてなかった


「良いよ親父、今までありがとう」


俺がそう伝えると親父は照れくさそうに頭を掻いて、そして…


「まだ話は終わらないんだ」


まだあるんかーい、もうお腹いっぱいですよ!

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