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人工未知霊体を好きになったらば  作者: はちみつなめるぷー
真理の扉の鍵
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バンドラの箱庭

 黎明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった


もろもろの国を倒した者よ、あなたは切られ地に倒れてしまった


どこからか声が聞こえる


サタンと共に戦い、人々の自由の為に、俺はゼウスに挑み


堕落した


神は短い人間の一生から、釣りに浪費した時間を差し引いてはくれない


そんなの悲しすぎるだろ


俺はただ、平和で安からで心地良いこの世界が、ここで生きる人々を見るのが好きなんだよ



 目を開けるとみんながいて


俺を優しく抱きしめてくれる


セツの姿が俺の視界に入ったその瞬間


俺はセツを殺す!


セツの足元にはバンドラの死体が転がり


セツを殺したい


ただそれだけの単純な闘争本能


それをみんなが邪魔をする


俺の邪魔をするやつを俺は…


「人が持つ偉大なる力、真我から湧き上がる愛の力」


それは何者にも負けることはないのだから


俺を優しく抱きしめてくる女性


おっぱいが大きくて、とても美しい


その大きなおっぱいに包まれ、俺は意識を失った



 望さんのねぼすけ


目が覚めると見慣れた天井で


時計は午前9時を表示していた


「おはようございます、望さん」


コーヒーいりますか?


懐かしい台詞に涙が出てくる


「甘いのでお願い」


俺がそう伝えるとチコちゃんは


「かしこまりました」


そう言って、嬉しそうに笑ってくれるのだ



(愚か者)


はい、させん、愚か者でした


セツはチコちゃんが起きるギリギリまで、俺を信じて待っててくれた


どうやら俺のプライドスナッチは失敗したようだ


俺はバンドラの認識を受け入れることができなかった


俺の真我にバンドラの深い悲しみが入ってくる


自ら犯した罪


両親と屋敷の中に生きる者、生命あるすべてを代償として


バンドラは弟の愛を手に入れた


しかし、弟の愛は満たされることはなかった


両親を亡くした弟の愛はバンドラだけでは満たせない


その想いはバンドラを苦しめる


弟の願いを叶えるため


愛する弟のために、バンドラはアテネを手に入れた


アテネを手に入れた弟はバンドラを捨てた


弟に捨てられ、何もない絶望の中で


バンドラは弟を悲しみ、恨み、裏切り、殺されてしまう


全てを失い、死後も弟を愛して怨み続けた


その認識が俺の真我に流れ込んでくる


それであの幻覚を見ていたらしい


セツは当初の予定通り、バンドラを消滅させた


バンドラに取り憑かれていた俺を、カオリが助けてくれたみたいだ


セツは一足先に戻り、俺の肉体を再構築し


俺は大人ボディを取り戻すことが出来た


あのとき、俺を止めてくれたみんなはあの場に居なかったようだが


きっとみんなが、俺を愛してくれたからだろう



 チコちゃんコーヒーを飲み終えた俺は、みんなをあの部屋に誘った


俺が見たいのは、もちろんバンドラの世界


みんなは笑って了承してくれる


ソファに座り、俺の隣にチコちゃんが座る


食卓のように左にチコちゃん、右にセツ


周りのソファにみんなも座る


せめてここに居るみんなにだけは、バンドラを認識してもらいたいと思ったんだ

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