人工未知霊体
Web小説、横読み用に改行を多用しております
セリフの部分も「」の概念が常識とは異なります
句点を使うかどうかもまだ未確定です
よろしければ最後まで認識していただけると嬉しいです
皆さんは好きなキャラクターが居ますか?
近年、新しいアニメ、漫画、ゲームが生まれては消え、人々から忘れ去られる
常日頃から、そのキャラだけを思い、暮らしている人は少ないでしょう
たった一年前の作品のキャラですら思い出すことができない
そんな経験はありませんか?
これは2X00年、世界から忘れ去られたキャラクター達を愛した、一人の男の戦いの記録
「いやっふー!」
校庭をマッハで駆け抜ける小学3年生
6年生なんて俺の足の速さの前では赤子も同然だ!
算数の時間
「よーし、望君、この問題を解いてみようか」
黒板に映し出されたデータには、中学生レベルの関数の問題
え、小学生でこの問題を?
授業参観で集まってきた保護者達が、教室の後ろで何やら騒いでいる
「できらあ!」
席を立ち、ナノチップを操作する
【y=3x】
x=1、y=3
x=15、y=45
すなわち、yはxの関数である!
「素晴らしい、エクレセンッ!」
周りの大人達が俺のことを神童と呼ぶ
俺の名は二瓶望、小学3年生
スポーツ万能、成績優秀、テストはいつも100点
こんな神のような俺には、人には言えない秘密があった
人工未知霊体という言葉を知っているだろうか?
僕だけに見える友達、イマジナリーフレンド
それを強化したものがタルパだと認識して欲しい
物心付いたときから、ずっと俺の側にコヨリという名のタルパがいた
俺と共に育ち、生きた、空気のように大切な存在
俺以外には見ることも話すこともできない、おばけのような特別な存在
お父さんに誰にも言うなとキツくいわれ、ずっと隠してきた大切な人
そのコヨリがあの日、俺の前から消えてしまった…
コヨリは女子高生忍者だった
俺が好きなアニメ、マスタースミスの中に存在する忍びの里のくノ一
主人公ブラックの命を狙い、色々あって、ブラックの仲間になるのだが
抜け忍として殺されてしまった女の子
小学生の俺はコヨリのお陰で、小学生に必要なカリスマを全て手に入れることができた
コヨリが俺の手を引き、背中を押して走ってくれる
どんな遊びもコヨリの言う通りにすれば負けることはない
俺から触れることはできないけれど、いつもコヨリが側にいてくれる
ただそれだけで本当に無敵だった
幸せは長く続かないのか、俺が小学4年生のときに両親が離婚した
【お母さんはお前達を連れていくことができないの】
涙を流し、俺と妹にそう告げたお母さんの顔を忘れることはないだろう
お父さんに引き取られ、東京から福島に引っ越すこととなった
お父さんの田舎は超が付くほどド田舎で、学校までは歩いて40分ほど、妹を連れて歩くと一時間の距離がある
俺は新しい学校でも、コヨリのお陰で一番になることができた
そんな俺を良く思わない人間
片親だから、貧乏だから、生意気だから、俺は虐められることになる
怪我をしたらお金がかかるから、殴られて腕の骨が折られてもお父さんに隠していた
どんなに辛いことがあってもコヨリが側でいつも笑ってくれる
それだけで本当に幸せだった
俺は部屋に引きこもるようになっていた
妹を送るためだけに学校に通い、家ではずっと部屋にこもる日々
お父さんはそんな俺にVRゲームを買ってくれた
俺はそのゲームに驚くほど夢中になった
仮想現実を自由に動くことができる、夢の空間がそこにある
大好きなアニメ、マスタースミスの主人公のようになりたい
俺はこの世界で鍛冶師になりたいと思っていた
正職に鍛冶師を選び、副職に剣闘士を選んだ
3年の時をこの世界で暮らし、中学2年になった俺の名はブラックスミス
中二病全開の俺は、この世界で最強の鍛冶師になっていた
この世界で俺の名を知らぬ者などいない
今日も女共が、俺の創る魔剣を求め列を成す
「女にしか剣を創らねい」
俺はそういうことに幸せを感じるのさ
現実世界に戻ると、いつもコヨリが笑顔でお帰りなさいと迎えてくれる
VR廃人の俺は週に1、2回しかお風呂に入らない
流石に、この歳になるとコヨリと一緒にお風呂に入るのも恥ずかしくなる
いつからか、コヨリを邪険に扱うようになってしまっていた
前書きは嘘です
文学素人が、正直、見栄はりました
申し訳ございません
日本語は縦書きと横書きが混ざった特殊な文化ゆえに、ネット掲示板のような読みやすさを追求してます
英語の横文字や数字など、縦書きでは使いにくいものを使えるのが、横書きの魅力だと思います
ラノベとはライトなノベル、自由な表現が一番の魅力だと感じております
読みにくい文章かと思いますが、最後まで認識していただけると嬉しいです