これからの行き先
「はっはっはっは!今日もよく運動した!」
オレはルスラン・サターン・ソレスティア。
エストロビシア帝国の男爵だ。
実力でなった・・・と信じたいが、多分そうじゃない。
高身長金髪イケメンだ。
好きな食べものはハンバーグとステーキだ。
苦手なものは頭をつかうことだ。
エストロビシア帝国四大貴族サターン・ソレスティア家の嫡子だったが家出した。
っと、無駄に自己紹介してしまったが、本題に移ろう。
オレには、一人の息子がいる。
アレクセイだ。
今年で6歳になるが、無邪気でかわいい。
しかし、最近あることを目撃した。
アレクセイが魔術を使っていたのだ。
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「ところでなアレクセイ。話があるんだ」
一年経ち、俺は7歳になった。
そして今こうして父と居間で話している。
いつも軽い調子で話し、掛け声と気合に満ち溢れた感じではない。
なにやら深刻なムードだ。
何かあったのだろうか。
「いくぞ」
「はい」
「いくぞ」
「はい」
「・・・・・いくぞ」
「早くして下さい」
「・・・・・・・・・・・・・オレは南のジェリス共和国との国境拡張の戦い
に備えて国境沿いの砦に隊長として派遣される。お前はこの隣の西の国、
アルンシア王国にいるオレの父バルトロメイの所に行け。馬車と地図は用意
してある」
なんと。
なんという急展開。
父の父、要は俺の祖父だが、どんな人だろう。
「それは、どれくらい後なのですか?」
「1ヶ月後だ。まだ先だが、今からでも準備しておいた方がいいぞ。それと・・・」
「それと?」
「戦争だ。少なくとも10年は帰らん。あるいは、永久に・・・・・な」
「馬鹿なことを言わないで下さい・・・父上」
10年。
俺は今7歳、10年後なら17歳か。
実年齢?なら36歳だな。
一方の父は現在25歳。10年後は35歳。
どっちもアラサー突入してるな。
俺のほうが年上だし。
それにしても、戦死するかもしれないと言っているのだから安心できない。
手紙を送ると言っていたが、この世界、きちんと届くかもわからないし、当然速度も遅い筈だ。
やはり不安だ。
「なーに、すぐに戻る。そんな顔すんなよ。ホラ笑顔!」
・・・そういうのを死亡フラグって言うんだよ。
「信用してくれって!」
「・・・わかっています。でも気をつけて下さい。本当に大丈夫ですか?」
父は笑ってこう返した。
「大丈夫に決まってるだろ!問題ないぜ」
こういうのを死亡フラグというんだな。
「本当に気をつけてくれよ・・・・・・・」
「この戦争が終わったら、また一緒に暮らそうな!だから、ちょっと行ってくるだけだって」
もういい、これ以上話すな。
この人、フラグ建設ひどすぎる。
叩き折ってくれることを願うしか無い。