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吸血少女  作者: 紅束 戮
6/17

第5話:新たな関係と絆

◇業戀視点


さてそろそろ問い詰めてみようかな。

さっき喬也と話して確信した。

彼女は人外だ。

そして、吸血鬼。


取り出したのは百均で売ってるようなカッター。

花乃の瞳が今までの中で一番揺れている。

何をするのかがわからないようだ


もちろん、こうするんだけどね


サッと指を切る。

驚きを隠せないらしいけど

それ以上に疼くんだろう


頬を紅らめてこちらを見ている。

…求めている時の表情が人それぞれとはいえ

こうまで分かり易いとは…。


「な、なにしてる…の?」


息遣いは、荒い。

興奮状態なんだろうな


「花乃、正直に言えばあげる、俺の血を。


-花乃は“吸血鬼”-


違う?」


これは、最終手段だったけど

面倒なの嫌いだし誰にも見られてないから

さっさとやった。


感謝してるよ、家に連れ込んでくれて。



◇花乃視点


業戀君の言葉に反応をした。

バレていた?いや…バラされた?

どちらにしろ関係ない


理性を保っていられる筈がない

目の前で美味しそうな血が床に落ちようとしている。

無駄になってしまう、美味しい…血が。


「は…ぁ…っ…私は……に…人間だよ…?」


ここで、吸血鬼ですなんて言えやしない。

解剖だとか今じゃ危険しかないこの世で

そう簡単に…。

吸い尽くしてしまえばいい話だけど

できれば人殺しなんてしたくない。


「…意志が強いねぇ、チビちゃん」


そして何故か聞き覚えのある声。

人の過去をバラそうとしたクズ野郎。

何でここに…不法侵入。


「っ!」


牙?赤い眼?

前会った時は確か茶色の眼だったはず。


「なんでって顔だねぇ、可愛い。

俺は、生まれつきの吸血鬼だから

眼の色の操作なんて朝飯前。」


音符が語尾についてる感じ…楽しんでるな。

てか、吸血鬼?

しかも生まれつきって言った?


「不法侵入だよ、ゆーき。」


冷静な顔で話す業戀君は知っていたんだろう。

その間も業戀君の指から肘にかけて血は落ちる。


「いやぁ、カレンの血の匂いがするもんだから来ちゃった☆」


なんて軽いノリで不法侵入してくれてるのよ

ありえないでしょ、、この男。


「それより、花乃、こういう事だから別に本性表してもいいよ」


ニッコリと彼は笑う。

それでも私は認めない。

解剖だとかの可能性は無くなった。

ただバラされたらどうなる?

二人の証人がいれば疑われるに決まってる。


「はぁ…」


立ち上がった業戀君は、無理矢理、私の口に指を突っ込む

っ…ダメ…本能には抗えない

甘い、甘くて…止まらない…


「ん…は…ぁ…んぐ…ん…ん…ふぁ…っん…」


顔も体も熱い…

美味しい…。


◇業戀視点


「ん…は…ぁ…んぐ…ん…ん…ふぁ…っん…」


…なんつー声出してんの

花乃の顔がかなりやばい

なんつーか、エロい…

侑季がいなかったら、俺理性保てなかっただろうなって位


血の吸われる音がやけに生々しい…。


「うっわ、えっろ…チビちゃんじゃなくてビッチちゃん?」


侑季…それは、ちょっと他の何かしらにかぶりかねないから…

チビちゃんのままのがいいと思う…。

てか指だけじゃなくて肘の方まで垂れたのを

舐めるとか…どんだけ血欲しいんだ…


「っ…ちゅ…っ…」


え、ちょ待っ!?

これ絶対吸血鬼だけじゃなくて淫魔もある。

少し指から吸ったあとに唇噛みに来るとか…

どんだけ欲求不満だったわけ?


でっかい獣だこと…

あ、いや小さいか。


「はむっ…ん…っ…」


え、あ、ちょ…あ…まずい

俺の血が…

まぁ他の人の倍の早さで回復するにしろ…

吸われすぎじゃね?


「ほら、これでおしまい。」


◇花乃視点


ベリっと引きはがされて正気に戻る。

まずい…普通に吸ってしまった。

しかも、唇から強引にとか…腕舐めるとか…

でも何か彼の血の味は甘かった気がする。

初めて飲んだ人間の血とは全然違った

どんどん、味の感じ方が変わってきてるのかしら?


「…と、にかく…私は業戀君の言う通り吸血鬼だよ…

ただし、元々は普通の人間だったよ。」


あれだけ否定しておいて結局本能に身を任せて吸うとは…

意志が弱いな…


「知ってるよ~それより、チビちゃん積極的だよねぇ」


ニヤニヤと殴りたくなるような笑みを浮かべる失礼男。

意味がわからない…あぁ、これか…

吸った時の状態のままで、業戀君を押し倒すような体制だ。


「あ、ごめん…傷口塞ぐね…」


牙を突き刺した場所を塞ぐ。

形的にはキスする形。

まぁもう特に動じることもないんだけどね


「へぇ…あ、

チビちゃんに色々説明してあげるからさ

とりあえず、絶対に人目につかない所に案内してよ

そもそも、ここでの吸血は危険なんだ、見られたら半分以上の確率で終わる。」


…いや、貴方達に見られることのが私は

終わってる気がするんだけど。

人目につかない場所ね…

ここもカーテン閉めてるから大丈夫だと思うけど。


「じゃあ、空き部屋ね。」


危険な闇取引で得た血が並べられていてその他にも吸血鬼として隠れ暮らすのに必要な物がある部屋


私の普通にくつろぐ部屋


冬服が積んである部屋


そして一番奥がどう頑張ってもガランとしてしまう部屋

要は空き部屋


「て、なんか血の匂いするな…ここか?」


えっ!?

なんで…普通勝手に開けなくない?


「あぁ、こういうのは、あんま良くないよ?

部屋保存なのはバレないためだろうけど新鮮が一番だし」


…なんかお説教されてる感じだ


「いや、まだ結局血の方は口に入れてないから…」


なんか気持ち悪くて飲めなかったんだよね。

捨てようかなって思ったけど捨てるにしても

いろいろ大変だろうから放置してたけど。


「うん、それでよし。これ、死人から抜き取った血だよ。」


ボウっと火がつき血が塵のように消えた。

え?何そのチート技。

本場の吸血鬼様は違うってことかしら?


「じゃあ、改めて案内するから…。」


奥の空部屋へと、案内する。

もちろん中には何もない。

ここだけは、鍵もかけずに掃除しておいて下さいと

お手伝いさんにお願いしている。


「じゃ、ここで説明させてもらうね。

まず、君が吸血鬼になってしまったことについて

君はどうしてだと思う?」


初歩的なところから?


「…彼への愛と憎しみからだと思ってた。」


勿論、それが本当の理由だなんて思ってない。

もっと決定的な何かがあるとは思う。

ただ、身に覚えがない


「うーん、あながち間違ってはない。

愛と憎しみ故ってのもあるけど引き金がなきゃ

こんな事にはならない。

引き金になったのは、君のその胸の傷が大きく関係ある。

自傷で、そんなとこ傷つけた上にその血を口に含んだ。

それが君を人外にした決定的理由。狂ってるよね、君。

それ以前にも彼の血を口に含んだりしてるし…

死ぬ可能性だってあるんだよ?人間がそんなのしたらさ。


あぁあと、愛と憎しみゆえにっていったけど悲しみも、だよ。

俺ら人外は悲しい存在だからね」


悲しい存在…悲しみ?

私の中に強い悲しみがあったのか…

たしかに、そうなのかもしれない。


「そして次、吸血鬼にはタイプがある。

吸い方、血を求める頻度、飲まなければ死ぬ日数から何まで

タイプがあるわけだ。


俺は、元より吸血鬼で

吸い方は、まぁ実際に見た方が早いだろう。」


そんなのがあるんだ…

彼の言葉で業戀君は首を出す。

意思疎通してるんだ


「ん…っ…」


深く牙を突き刺してどくどくと流れ出る血を飲む。

吸われてる業戀君は、赤面している。

吸っている失礼男はなんか楽しそう。


「まぁ、こんなところだ。

俺の場合吸った相手の傷口を塞ぐのは指で撫でるだけ。


で、まぁ頻度は1ヶ月に一回くらい。

飲まなければ死ぬのは大体、一年だな。

で、俺みたいなのは極一般的なタイプ。」


私はどうなんだろう?


「私は?」


自分で自分が見えるわけじゃないし

正直血を求める頻度とかもわからない…。

私は吸血鬼になってから2ヶ月後に彼の血を吸って今は

まだなって2ヶ月の吸血鬼。


「多分自分で見るとかなり恥ずかしいと思うけどいんじゃない?」


その言葉の後、失礼男が私の前にタブレットを取り出し再生する。

な、、なにこれ…

止めたいのに、業戀君が腕押さえてくるんだが?!


「か、業戀君!離して!恥ずかしいんだけど!止めさせてー!」


なんで振り解けないの!?

ううわぁああぁん!

『ん…は…ぁ…んぐ…ん…ん…ふぁ…っん…』

って聞きたくないわぁああああ!


「まぁまぁ、もっと見なよ…顔真っ赤にして吸ってる方が喘いでるとは…ほらちゃんと見なよ」


悪魔…悪魔だ!

悪魔、この悪魔!

うわぁあああ…恥ずかしい恥ずかしい…


「まぁ、こんな風なのはそう滅多にいないんだけど

言葉で例えるなら淫魔タイプかな

そういうタイプは求める頻度が体力も大きく関係するけど

基本的には1週間に1度。

飲まなければ死ぬのは、チビちゃんは元人間だから6ヶ月。


でも、淫魔タイプだから3ヶ月飲まなければ死ぬ。」


…淫魔タイプって…。

その呼び方なんだか嫌なんだけど…。


「そのタイプってどうやって分けられるというか、決まるの?」


動画をやっと止めてもらえた私はとりあえず疑問をぶつける。

そもそも、こんなふうになったのが元からの脂質と言われてしまえば私はこのまま、舌噛み切って死んでやる…!


「最初に飲んだ人間で決まる。

その人間に対しての想いや、その人間としたことすべてが反映される。


その人との中で一番思い出深く人生を変えたようなことがな。」


…つまり、あれのせいか。

あれは、大きく人生を変えた。

許されないような事をしたんだから…。


「なるほどね…つまりは、ヤったからこうなったってわけか」


自嘲気味だ。

恥よりも苛立ちのが大きくなる。


「へぇ、じゃ、非処女なんだ、チビちゃん♪」


なんで楽しそうなんだコイツ…。

まぁ、よくわからないけどね


「変態か…。非処女ではないよ。まぁ少しばかりいれられただけだから…」


その行為が淫魔タイプに導いたと…。

全く持って最悪だ。

吸うときにあんな風に頬を赤らめるなんてやだ。


「うん、それが大きく分けたんだよ。

で、まぁ次の話に行くと…

できること、かな。

人間から吸血鬼になるなんてのは歴史上、君を含めても

約500人程度、割と少ないんだよ。

元々の吸血鬼は、今生きてるのは約5000人程度。

だいぶ減ってきて軽く絶滅危惧種だ。


できる事は君みたいな存在のが少ない。


血を吸う事、力が少し強いから車くらいなら両手で持ち上げれる。

まぁほかにも鍛えれば、物を動かしたり、空中に浮かんだり出来るようになる。」


なるほど…意外とこういう存在はいるもんなのね…。

夢の世界の話だと思ってたけどなぁ

吸血鬼は、蚊の擬人化だと思ってたし。


「へぇ…待って、力強いって言ったけどさっき業戀君の手を振りほどけなかったんだけど」


そのことに対してはどうなの?

業戀君は、吸血鬼?なのかな?


「あぁ、それは、チビちゃんが女の子だからだよ♪

カレンは、普通の人間…ではないけど、ほとんど普通の人間だからさ」


ほとんど?普通の人間じゃないんだね。


「俺は、普通の人間だよ

ただ、血の回復が早いし、味が濃いらしいよ」


…なるほど、だから美味しかったし

私にあんなに吸われた後に失礼男に吸われても大丈夫なんだ


「てこと。

だから、今度からカレンから血を貰えばいいよ♪」


は?え…?

いや、べつに…あ、でも吸わないと死ぬんだよね

だがしかし、人間の血とは言ってないはず!


「いえ、お断りします…」


あんな吸い方してるって知ったのに人から吸うのとか

死ぬほど嫌なんだけど。

恥ずかしすぎるから


「あ、言っとくけど人の血を吸わずに2ヶ月経つとむやみに襲うからな。」


あ、じゃあ私ギリギリで救われてたのか。

あぁ、ありがたいありがたい。


「……あ、じゃあ血を抜いて届けて…」


「それだと、意味ないよ」


…ぐぐ。


「あ、じゃあ…えーと…」


「もしかして、恥ずかしいの?」


…ぅ…っ…

業戀君はわかってるんだろう

なのに、わざわざ聞いてくるとか…。


「………だって!あんな吸い方だし……」


私だって一応羞恥心はあるんだよ!

うっわ、恥ずかしい恥ずかしい…


「へぇ…でもいいの?死んでも。」


…死にたくはない。

こんなことで死ぬなんて何か嫌だ。


「…嫌だけど…」


「チビちゃんの気持ちはわかるけどねぇ…

淫魔タイプは、血が体内に入るだけで感じるらしいしねぇ」


…うぐ…そうなのか…

なんて厄介なタイプになっちゃったの…


「もうよくね?もう一回見たし、動画もあるし」


………


「……じゃ、じゃあ…よろしく?」


ニッコリ笑って手を握ってくれた。

ただ、あんなの…あれ待って?


「動画消してよ!?」

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