第3話:まさかの王様ゲームって教師大丈夫なの?
ふぁ…あ…
眠いなぁ、朝って本当きついな…
「あ、花乃ちゃんだ、おはよ」
この声は、業戀君か…。
髪の色が派手だからなのか、なんか親近感があるんだよな…
「おはよ、業戀君」
でも真横に立たれると…やっぱり、背高いからなぁ…
ちょっと圧感じるんだよね
「花乃ちゃんさー…水樹 喬也って知ってる?
花乃ちゃんの元いた所の…」
喬也…。
そうか、あの人色々とやらかしてるし
コミュニケーション力は無駄に高くて
いろんな所に知り合いいるんだっけか…。
「あぁ、知ってるよ。有名人だし1年間同じクラスだった」
嘘はついてない。
隠し事を少ししてるだけで本当の事。
「…じゃあ知ってるかな?
彼の、元彼女の事。」
ニヤッとしてるのを私は見逃さなかった。
多分彼は私の事を知っている。
元同中の人と同じくらい。
わかっていて…遊ばれてる?いやからかわれてる?
「業戀君、人が悪いよ?」
別に前より触れられて痛い傷じゃない。
ただ、あんまりわざとらしいのは、よくないと思うなぁ…。
「アハハッ ごめんよ。侑希に聞いたから少しからかいたくなってね」
ゆうき?……誰だ。
なんか聞き覚えはある…
あ、そうだ、あの失礼男だ。
「そっか、じゃあ、知ってる訳だね。
私が、喬也の元彼女ってこと。」
多分声のトーンが3オクターブくらい下がってる。
まさかいきなりこんなふうに絡まれるとか…。
しかも喬也関連。
「まぁ、知ってるかな。でも別に深入りするつもり無いから安心して」
お、おぉ…
なんだ、本当にからかっただけか。
それはそれでタチ悪い。
「おっはよー!て、あれ?チビちゃんじゃん」
…失礼男、無神経男、爆ぜてしまえ。
勝手に人の事バラす人って本当嫌いなんだよ。
「…行きましょっか、業戀君。」
無視だ無視、無視してやるからな、この虫けら!
これ以上…私を知る人がここにいるようなら
ここからも、姿を消してやる。
私が私であるために。彼の元カノが私。
なんて見られ方は嫌だ。
そんなのまた、あの男を虫の息まで落とさなきゃ気が済まなくなる。
「ふぅ…おはよう」
教室に入ればみんなが挨拶を返してくれる。
返してくれる、はず…だった。
けど、皆驚いてる?
「?」
雪沢さんが近寄ってくる。
雪沢さんは、このクラスで私の次に小さい女の子。
「明日日さん、手早い子だったんだ!
業戀君ともうそんな関係なんてっ!」
キャーキャー言ってる。
…ん?そんな関係?
「朝、偶然出会って一緒に来ただけだよ?」
それの何がおかしいんだ…。
こっちじゃ、それだけでも関係が疑われるのか…
田舎とは違うんだなぁ…うんうん。
「花乃ちゃん…手…」
ほ…手?あ、手?!
ああああああ!!
「ごめん、業戀君!忘れてた…」
業戀君、顔が微かに赤い…
うわ、レアなんですが
さっきからかってきたから、天罰的なことだよ、多分。
まぁ、私は別に手くらいじゃ動じないけど…
そんな反応されると流石に照れるよ。
「あ、や、いいよ別に」
うわぁ…可愛い。
反応が可愛いな、ウブかよ。
こっちの人激しいと思ったのになぁ
そうでも無かったのね、うふふ
「今日もみなさんいますね。
今日は、オリエンテーションにします。
明日日さんがこのクラスに来てくれたので親睦のためにも
まぁオリエンテーションというより
レクリエーションのが近いですかね?」
わあああああ!
すごい優しいよこの先生!
まさか、そんなことしてくれるなんて
ふふふふふふ
「じゃあ、何やるのー?」
何やるんだろ?皆で楽しめる事だよね
鬼ごっことか?いや幼稚かな。
「先生は、このクラスでやる事なら何でもいいですよ。
王様ゲームでも、人狼ゲームでも、人生ゲームでも、
鬼ごっこでも、隠れんぼでも、しりとりでも。」
この先生…絶対普通じゃない!
「あ!せんせ!王様ゲームってどこまでOKなの?」
ニヤニヤとしてる彼は確か…
佐藤君。
雪沢さん情報によると良くエロ本とかエロゲー持ってきて
没収されて、先生が読み終わる頃に返してくれるらしい。
てか先生も読むんだ…結構綺麗めな女の人なのに…。
「死に関わらない事、肌色が見えないこと!つまり、シちゃダメ!
そのくらいかな。
あ、ポッキーとかなら、バッチリあるよ☆」
この担任…どうして先生になれたんだ…。
でもまぁ堅苦しいよりも楽でいい。
それでいて、このクラスは割と勉強ができているっていうから
この学校の先生がどれだけ凄いか…。
「えー、佐藤変な事命令しそー…
でも、いんじゃないかな?」
柳谷さんノリいい子なんだ。
まぁ多分、本当のところ好きな人とどうにかなりたいんだろうな…
私はもう、初めての事なんてほとんど無いし
失うものもないから…
佐藤と当たらなければいいや。
で、でも…でも……
もし、覚醒して牙出ちゃったら……
う、うん…気をつけよう。
「じゃー
はじめるから机よせてー!
あ、先生いろいろ横の部屋に準備したからね」
輝く笑顔…それが怖くて仕方が無い。
机を後ろに寄せろ…と。
そのあいだに着々と先生が割り箸で作ってる…
「よし!やろう!あ、王様は赤い丸ね。
王様だーれだ!」
引いた割り箸を見る。
赤い丸…ではなく、25
このクラスの人数は29人だから王様になる確率は1/29ってことか…。
それより王様誰…?
「あ、俺。」
隣からの声。業戀君だ
悪魔のような笑顔で、微笑むもんだからゾクッとした。
ついつい、割り箸を手で握る。
「んー…14と23がにらめっこかな」
意外と普通だ。
もっと過激かと思ったら…あの顔は一体?
「僕…23…」
控えめに声をあげたのは眼鏡の西条君。
「私が14だよ」
黒髪美少女の澤村さん。
「あ、男女ならさ…至近距離で見つめあって照れさせた方が勝ちだから。」
あ、悪魔だ…。
にらめっこと言っておきながら照れさせるゲームとは…。
「っ…!」
うわ…赤い顔…可愛い…血が連想され…おっとと…。
危ない危ない。
「じゃ、じゃあ…」
うっわ、近い…息がかかる近さ…
カシャッ
あ、ついついカメラのシャッターをきっちゃった☆
何だかんだ私楽しんでるな。
「…その…可愛いよな…あゆ」
照れないように先行で攻めた!
どうなる!!
西条君、顔真っ赤じゃーん。
澤村さんも、名前呼びされて真っ赤。
てことは照れてるから終わりじゃない?
「お、俺の勝ち?」
ジャッジする人いない…。
とりあえずみんな業戀君を見る。
「うーん?うん、それでいんじゃない?」
携帯で撮った写真を見てニコッと笑う。
多分写真が主な目当てだったんだな…
「じゃ!二回目ね!
王様だーれだ!」
ドキドキ…するなぁ
これで王様になれたら何命令しよう?
ーー私に血を捧げなさいーー
って違う違う違う違う違う!
何言ってんだ私…!
それより、今回は…?
15番か
「私〜!とりあえず、15番が猫耳と猫の尾が1時間ほど生える私特性の薬を飲む!」
せ、先生…だと!?
そして薬!?
「あ、危なくないんですか?」
そんな未確認なもの飲みたくないよ!?
あぁ、このまま家に帰ろうかな…あははっ
「うん、自分で実験済みだよ。今回は誰?」
…う、うぐ…手を挙げたくない。
名乗り出たくない!
吸血鬼に加えて猫娘とか何だそりゃ設定盛りすぎだよ…?!
だからやめた方がいいって…うん、うん…
「あっるぇー?花乃ちゃん、15じゃん」
あ、く、ま☆
ふぁあああああ!やだ!やだよぉおお!
「今飲めば許すけど飲まなかったら佐藤が口移しで飲ま…」
「ヨロコンデノマセテイタダキマス!」
カタコトになってしまった件。
佐藤に口移しで飲まされるくらいなら、自分で飲むわ!
グイッ…ゴクッ…ングング…ポンッ…ニョキッ
あ、意外と地味に生えてきた…。
尻尾だ!猫耳だ!
て、喜べるかぁああ!!
軽くキャラ崩壊するわ!
全員((可愛い…!))
うぅ…みんなの視線が痛いわ…
「ひぁっ?!///」
尻尾触られた瞬間に…こう…秘部を触られた気分に…
うっ…くぅぅ…
「へぇ?本当に感じるなんて、先生すごいね!」
業戀君は、純粋じゃない。ド鬼畜の変態だ!
しかも…かなり意地が悪い…。
「っううぅうぅ!…て、なぜっ!?」
業戀君に威嚇してたら
このクラスでイケメンと騒がれている
吉之薗くん…に耳と頭なでられてるんだが…
なにこれ、そういうタイトルのラノベ書いていい?
「ふっかふか…俺猫好きなんだ」
…きっとこの人は女慣れしてる!
と、思う。
「はいはい!次行きますよ!
王様だーーーーれだ!」
…う、なんか落ち着かない…。
マスク越しでもわかりそうなほど赤面してるだろうな…
恥ずかしい…。
で、今回は1番か…。
「わったし〜!
3番が5番にきゃべどん☆」
テンション高いな花井さん…。
私は今回当たってないけど…誰?
「お、れ…だ…3番。」
吉之薗くんか。
5番が女子ならその子は幸せだろうに…うんうん。
「………俺だ…。」
へ?遊佐くんだ。
これは、まさしく薔薇色の…と。
興奮しそうになった…。
「明日日!興奮しただろ!!」
へ?なぜバレたし…遊佐くん怒ってるけど…。
「何故?」
声に出てたとか?
いや私に限ってそんなことは…
「尻尾が揺れてんだよ!可愛いけど!」
ん?!く、くそ…尻尾めぇええええ!
なぜ!?何故なの!?
「それよりさっさとやりなよー?」
ニヨニヨニヨニヨ…
べ、別に腐女子じゃないよ?
ドンッ…
うっわ、萌える…。
何これ可愛いだろ!
カシャッカシャッ
コレはいいものを収穫したっ!
ふふふふふふっ…
「うぅ!次だぁ!!
王様だーれだ!」
なぜ…一度くらい私が王様でも…うぅぐっ!
4番か…。
「俺の時代きたぁああああ!!
4番に18番が、股ドンしてから足引っ掛けて床ドンの体制に持ち込む。そこからの、ディープだ!」
は…?
は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?
ははははははははははははははははははははははは?!
「多分どっちかが明日日さんなのは決定だね
尻尾が悲しそう」
尻尾が悲しそうってなんじゃぁああああ!
雪沢さん、たとえ面白いねぇ!
でも、ディープって…女子が相手ならどうするの!?
え、てか八重歯当たったら痛いんじゃない?
あぁ、興奮を抑えれる自身ないよ
「…もう一人は?」
ドンッ
はっ?!うっ?ん?
何が起きたんだい?
突然、引っ張られて足の間に膝が…
男の人の膝が…目の前には赤い髪…
しかも、身長差のせいでめっちゃ股ギリギリ…
て、ぁああああああぁぁうぅうう!?
「…っ///?」
っわっ…あ、脚が上がってきてる…あぁダメだよ…?!
やばい、ドン系は友達とふざけてやってた程度だ…
免疫がないっ…///
「クスッ…じゃ、行くよ?」
スっとカカトを蹴るように足をかけられ転ばされる。
反射的にギュッと抱きしめると、優しく頭を支えられてることに気付いた。
そして、腰にも手を当てられゆっくりと床に寝かされ顔の横に手を下ろされる。
何これ…ドキッてする…
て、あ…うぅ…マスク下ろされた…。
「可愛い…」
っ…ん…
は、初めての唇…て当たり前なんだけど!
…この人、こうやってキスするんだ…
唇を割って入ってくる舌…ぎこちなく遠慮がちに入ってくる…
けど、う、上手い…
「…っ…ぁ…ふっ…///」
あああぁ…牙が…抑えられない…
興奮…してしまう。
彼の唾液が入ってくる度に興奮して収まらない。
透明の糸を引いて業戀君は、私の上から退いた。
わ、わぁ…目を見れないっ!
「お、お…ありがとうございましたぁあああ!!」
なんか佐藤君に感謝されたぁああ!?
て、てか尻尾潰れてたわ…。
「先生、感動しました。」
なんか先生泣いてる?!
…てか恥ずかしい
人前で…。
それより、業戀君舌大丈夫かな?牙とか当たって怪我してないよね?
「先生、これ見れたからもうやめます。他の事しましょう」
ゲス!?
ゲスなのね?!
「変態教師〜!
私達の宿題免除でここまで持ち込ませた癖にぃ〜」
なぬぅ!?
宿題に私は負けたのか…たかが課題に…。
「へぇ…それは、先生…勿論俺と花乃ちゃんの宿題は一週間免除にしますよねぇ?」
業戀君怒ってるっ!ひぃぃいい!
私なんかと…て、それはやだよね。
多分彼女とかいるんだろうなぁ…キスすこい上手かったし…
て、私殺されるフラグ?!
女の妬みコワイ。
「うっ…も、もっちろんさっあっ…あははっ☆」
てか、まだ私の耳とかは、やっとさっき効果が切れて消えた。
色々省いたけど、一時間経ってるんだよねぇ
ほら、尺の問題だよ、尺の
…て、ゲフンゲフンッ
既に遅いけどゲフンゲフンッ
今のはなんでもない。うん。
はぁ、騒がしい時間だった…。
本当、先生は変な人だしみんなはそれに乗っちゃうし…
でも多分みんないい人。
何だかんだ皆、楽しんでたし…
いいクラスには入れたなぁ…。
「じゃあ、さっきの動画撮ってた人消そうか?」
ただいちゃいちゃが書きたかったです、ごめんなさい




