表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血少女  作者: 紅束 戮
12/17

第11話:修学旅行準備

んー…土曜日の朝ってなんて素晴らしいの

何にも追われない素晴らしいわ!


♪~~♪~


「もしもし、奈南ちゃん?どうしたの」


『もしもし!今日買い物行こう!

修学旅行の!』


「あぁ、おっけ!何時にどこ待ち合わせ?」


『じゃあ、10時に〇〇公園で!楓笑も誘ったから業戀君も誘っておいで!じゃ!』


嵐のようだった。

一瞬にして現れて一瞬の内に去った。


つまり四人でお買い物ね

ダブルデートかー!


「業戀ー!あれ?まだ起きてないのー?カーレーンっ!」


ノックなしで部屋へ乗り込む。

相変わらずシンプルな部屋。

本棚に本が並んでるだけの部屋。


「おもい…」


呻く。

おもいですとぉおおぉ?!

軽いはずだよ絶対!


背低いし、胸ないし、背低いし、胸ないし!!


うわ、自分で言ってて虚しい…


「今日お出かけだよー!10時に〇〇公園!ほら、準備ー!」


布団に入り込む。

多分これで起きてくれると思う。


ふはははは!


「こら…ダメっていってるでしょ…」


そしていつも通りに持ち上げられ床へと立たされる。

低血圧で朝が弱い彼の、精一杯の抵抗。


「出かけるから起こしに来たのー

ね、業戀、起きてくれなきゃ口塞ぐよ?」


そして鼻をつまんで強硬手段に出てやろう!

苦しむ業戀の息遣いを聞きたい。


「うるさいよ…あんまり騒ぐと犯すから…

はい、おやすみ」


業戀は、何故こんなにも寝起きが悪いんだろうか

この柔らかい髪の毛、撫でてて気持ちいい。

白い肌は、健康的な白さ


「むぅ…何なら犯してもいいよ?」


上から四つん這い。

チラッと布団からこちらを見る業戀は明らかに警戒している


「ばーか…起きるから外出てって」


「なんで外に…」


「着替えるの!!」


ペイッ


放り出された。

くそぅ…着替えるのかぁ…

あ、私もまだ着替えてないしついでに着替えよう!


タンスの中を探す。

んー…黒い猫耳パーカー、丈が長めで後ろだけは膝裏まである。

前は普通に腰までの長さ。

スカートは黒いミニ。


とりあえず真っ黒で責める。

とりあえず黒くしとけば間違えはないはずさ☆

髪の毛をといて、高い位置で二つで結ぶ。


コンコンッ


「花乃、入るよ」


「どーぞ」


シャツにカーディガンを羽織って、黒いズボンを履いた業戀が立っている。

アクセサリーのつけ具合もまたちょうどいい感じ。


「え?黒?!ちょ…センス無っ!」


…チーン…

一番触れられたくなかったよ、ガガガガーンって鳴ってる気がする

あぁ、泣きそう…。


「あ、ごめんごめん。

俺が組み合わせてあげるよ。せめてスカートくらい白とか赤とかさ…真っ黒って魔女みたいだから」


タンスの中を業戀に見られた。

いや少しくらい許可取ろうよ…

恥ずかしすぎるでしょうが!


「中も黒とか…パーカーの下はこれ、スカートはこれ。

これに着替えて。下でお金とか用意しとくから」


世話焼き。

お兄ちゃんなんだな、本当に、そうみたいだ。

温かい。


「ふぅ…わぁすごい!」


初めて色が2色以上ある!

いつも真っ黒か真っ白だったからなぁ

結局買っても使わないのが多かったし


今度から業戀に毎回選んでもらおう

…て、だめだそんなんじゃ

誰かに頼って誰かに依存しなきゃ生きていけないなんて

そんなのもう嫌だ。


私は業戀に依存してはならない


してしまったら二度と離れられず

同じ過ちを冒すのだから。


「業戀!行こ」


今から出れば五分前には公園に着く。多分。

朝ごはんはパンを軽く食べて終わり


これからは、業戀と距離取った方が良いかな

恋愛にならなくても、依存してしまう。

大切に思えば思うほどに、依存すればするほどに

私は私と彼の心も体も蝕み傷つける。

そして最後私は愛されない。


「この際だから言うけどさ、顔にすごいでてるから

分かり易いよ、特にマスクしてない時」


顔を覆った。

くっ…分かり易いとか

嘘でしょ、吸血鬼になってからは表情を隠せるようになったって、

誤魔化すの上手になったって思ってたのに


「今だって百面相

この短時間でよくできるよね」


プ二っと頬をついたり、引っ張ったりしていじってくる。

その業戀の眼は挑発的で鋭く真っ直ぐ


「…うるさい、考え事してるの」


素っ気ない?

関係ないね、私は人から距離を取る。

逃げて生きていく。


フワッ


「へ?」


業戀から、抱っこしてきた。

珍しい…


「もし、俺が花乃のこと好きっていったらどうする」


真剣な瞳。

私?私のことを好き?


「惚れる理由がわからない」


真面目なトーン

私の作り上げたキャラ、全然保ててない気がする

でもまぁ、どんだけチャラけててもこうなるよ多分。


「もし、って言ったでしょ

(それに、花乃が姫である事が分かってるのにうかつに恋なんかしない。してるけど…)」


何かを含んだような言い方。

確かに、もし、って言ってたけど

それでも、私は多分理解できない

惚れられるような事はしてないから


「…素直に嬉しいよ、でも私は断る。

業戀の事大好きだからね」


だって、好きだからこそ嫌だ。

それなら私は全く好きでもない人と付き合いたい

それがきっと世界の幸せだから。


「そ。じゃあ言うよ。


俺は花乃のことを恋愛対象として見てて好きだよ。

ずっと前から、花乃を知ってて

その時から花乃が好き」



「はぁあああああ!!

何言ってんの!?

私が業戀の事知ったのなんてついこの間だよ?

いや知らないでしょ?

え?何?観察してる時にみたいな?

別に私何もしてないけど、なんでなんでなんで!?」



取り乱して一息で言った。

息を吸う間もないほど、苦しくなるほど一息で言うくらい驚いた。


え?ふざけてなくて

私、業戀のことなんて本当に知らないよ


「うん、それでいいよ

もう集合場所についたし」


え…見事にはぐらかされた

てか、奈南ちゃんと楓笑はもういる。


「おはよ!さすが外でも姫」


奈南ちゃん…!

今そんな気分じゃないぞよ!


「降りますー!」


地上に降り立ち決めポーズ

内心今すぐ帰って業戀を追い詰めたい。


「今日は修学旅行の買い物だね、業戀くんは、何足りないか書いてきた?」


はっ…私調べてきてない…

けど必要な物、何も無い気がする。


「うん、ちゃんとね。」


私の分まで書いてあるって

この人どんだけ人間できてるんだ…



そして、ショッピング開始。

大雑把にみんなで見れるものを先に見ていく。

タオル、お菓子とかそういうの。

そのあと別れて奈南ちゃんと下着を買いに行く。


「あぁこれとかいいかな?」


ピンクのレース。

一番この店にある中で地味なやつ。


「えぇ?花乃ちゃんは、肌白いし黒とか赤とか派手な色でいいと思うんだけど」


何を無茶な…!透けるよ?!

絶対透けるよ、まぁ、私は普段からカーディガン羽織らせていただいてますが。


「じゃあ、買うならお揃いだからね!」


結局、黒色のやつ…赤い薔薇の刺繍が入ってるのと、白いの…レースとリボンがついてるやつ…。


「ふぅ…それより、花乃ちゃん意外とあるんだねぇ」


ニヤニヤ笑う奈南ちゃんの四次元バストに比べれば

私なんて絶壁ですよ。


「私は、Bくらいだよ…奈南ちゃんなんてD買ってたじゃん」


四次元バストにしか見えません。

花乃ちゃん、おめめいたーい☆


ドンッ


「あたっ…」「いっつぅ…」


どうやら人とぶつかったらしい…

ぶつかった人は多分転んだんだろうなぁ音がすごい


「大丈夫ですか?」


…て、、か、か、か、、、、かわいいい!!!!!!

なにこの子すごく可愛い!


「…あ、うん…大丈夫。私こそ急いでてぶつかってごめんなさい」


立ち上がってスカートを払う女の子。

私と同じくらい肌が白い…髪は晴天の日の濃くて澄んだ空色でツインテール、瞳は黄緑というか、翡翠色と言う言葉が似合う。

髪飾りの小さい王冠もなんか可愛い…

センスも私より遥かにいい…!

羨ましい!!


「全然問題ないです。」


頭を下げて通り過ぎる

奈南ちゃんも、同じ事を思ったのか興奮していた。


「二人とも遅いよー」


フードコートで軽く食事をはじめる二人が

手を振り招く。


「女の子なんで」


そうして無駄話をして、少し遊んで別れた。

帰り道は二人でなんだか気まずい。

行きの事がまだ突っかかってて話しづらい…

買い物中も何度か思い出してはボーッと考え込んだくらいだもの。


「ねぇ、私とどこで会ったの?」


重い口を開いて尋ねる。

私だけが覚えてないってなんか失礼な気がするし

ちょっとだけモヤモヤする。


「…さぁ?自分で考えなよ」


少し残念そうに怒り気味だ。

相当私がお世話になったのだろうな

うーん…覚えてないなぁ


過去は振り返らない主義なんだ☆

という都合のいいことを言ってみる。

実際は、少しだけ記憶が無いんだけど…


「わかったよ…思い出してみる。」


なんにしたって、今まで会った人全員覚えてるほど記憶力よくないからなぁ

どこかに的を絞って考えたらいいのだろうけど

そもそもいつ出会ったかも覚えてない

…全く検討がつかないわけじゃないけど。

私の記憶が曖昧な時期があるとしたら、その時くらいだし。


「…うん。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ