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転生ライフ!オークライフ!?  作者: エケイ
第五章 : 次なる街へ
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夜の鳥

良い所で終わったので短いです。( ̄Д ̄)ノソーリー


---王都露店大通り---



 俺は先程渡辺さんから貰った紙を見ながら露店が立ち並ぶ大通りを歩いている。先程は気づかなかったがこの紙には魔力が変わった魔力が篭っている。


 なんというか言葉にすると磁石のS極とN極の片方のみが込められている感じだ。もしかすると、送り主の魔力が送り先までのもう片方の極となって送られるのかな?


 もしそうならば、行き先である相手のことを知っていないと送れなくなるのはなんとなく分かる。もちろんまだ分からない所はあるが、これなら俺でも作れそうな気が…


「っよ!イサミはん!紙なんて眺めてどないしたん?」

「ッ!?」


 突然、背後から元気な声が聞こえてきた。最初こそ驚いたが、声と口調から声の主が分かった俺は慌てずに背後に振り返る。そこには人当たりが良さそうな笑顔を浮かべた少年、マロクが立っていた。


「“友人から貰ったので見ていただけだ。”」

「…ふ~ん?お友達からもらったん?へぇ~?」


 マロクはとても興味があるように身を乗りだして紙を見ようとしてきたので、俺は咄嗟に紙を懐に仕舞う。なぜかあまり見せないほうが良いと思ったからだ。


「あ!ちぇ~、ケチんぼやなぁ。…まぁええわ。それにしてもや~っと、師匠から開放されましたわ。」


 マロクは「あ~!太陽の光が眩しいわぁ~!もう少しで夕方やけど!」と言いながら伸びをしている。確か、マロクと最後にあっていたのは洞窟の件から別れた時だったな。それから、師匠と呼んでいるルノリックさんの所に報告に行ったんだっけ?


「“マロク、お前は今日はどうしたんだ?ルノリックさんと一緒じゃないのか?”」

「ん?師匠なら今、お得意様と大事な商談中やわ。やから、今のワイは自由行動中なんよ…って、なんや!?その仮面!?」


 ローブを被っていたせいか今まで気づかなかった仮面に気づいたマロクは驚いたような声をあげる。俺は口の前に人差し指を立てて静かにするようにマロクに伝える。


「おおっと、こりゃ失礼。…しかし、なんや?その仮面。イメチェンのつもりなら正直似合っていない――「(フンッ!)」――アイタァッ!!」


 思わずイラついたので軽くマロクの頭をぶん殴る。マロクは涙目になりながら「ひどい!殴る事ないやないの!」と言っているが気にしない。


 俺とマロクはその後、近くの屋台で売っていたリンゴのような果物を1つずつ買った後、人目の少ない路地裏の入り口付近に移動する。路地裏の壁に寄りかかってから俺は仮面を付けてしまった理由を渡辺さんと同じように説明する。


「へぇ~、付けたら取れなくなるアイテムなんてあるんやなぁ。」

「“やはり呪いのアイテムとかは存在しないものなのか?”」

「うーん、イサミはんの言う“呪いのアイテム”かは分からんけど、マイナス効果のある装備品とか、諸刃の装備とかは有るんよ。でもそないな、付けたら取れないアイテムなんて見たのは初めてや。」

 

 一度、確認のためと言って俺の仮面を取ろうとマロクは手を伸ばして引っ張ってみたが、結果は俺のときと一緒で顔ごと引っ張られるだけで痛みしかなかった。


「これは…お宝の匂いやなぁ!さすが、イサミはん!イサミはんの近くにおればお宝が自然に寄ってくるんやなぁ!」

「(俺をGホイホイみたいに言うなっての。)」


 とにかく、せっかくマロクと会ったのだ。もしかするとルノリックさんが取り方を知っているのでは?と思いマロクにその思いを伝える。しかし、マロクは買ってきた果物を食べながら首を横に振った。


「期待を裏切るようですまんけど、恐らく師匠も知らんと思うで?」

「“本当か?”」

「あぁ、ワイも全部把握し取るわけじゃないけど、そないなアイテムの事なんてさすがの師匠も知らんと思うわ。せやけど…」


 そこで一旦口を止めて、マロクは持っていた果物を一気に食べはじめて飲み込む。


「んくっ、ごっつぉさん。まぁ時間さえかければ解除するための何らかの糸口はつかめるやろうな。今日は多分無理やから、明日以降になるやろうけど、構わんか?」

「(明日か。明日にはもうこの街から出て行くんだよな。)“それは難しいな。”」

「ん?なんで?」

「“明日にはこの街を出てエルフの国に向かうからだ。”」

「なに!?」

「ッ!?(な、なんだ?)」

 

 急にへらへらとしていたマロクが真面目な顔になって大声を出した。そして、俺の前まで詰め寄ってくると何時もの口調とは違う口調で問いかけてくる。


「どういう事だ?何故それを私に教えてくれない!?」

「(きゅ、急に変わったな。いや、どうしてかと言われても。)」

「私は、御館様に忠義を尽くすと決めたのだぞ?頼む!どうか、私も連れて行ってくれ!」


 そこでマロクは頭を下げてきた。周りには人が少ないとは言え、いるにはいるので時折、「なにあれ?」と言った視線が飛んでくる。俺は慌ててマロクの頭を上げさせると文字を急いで書いていく。


「“分かった。しかし、お前には師であるルノリックさんがいるだろう?急に別行動するのはダメなんじゃないの?”」

「勿論、あの方にもお伝えすべき事だが…、必ずや納得して下さるはずだ。」

「“なら、許可が下りたら宿タカナミに来い。エルミア達を説得しないとダメだからな。”」

「分かった、感謝する!」


 俺は軽く溜息をついてマロクをみる。先程とは違い、なんと言うか仕事人のような感覚を感じさせるマロクは本当に別人のようだ。…あぁ、そういえば。コイツってこういう中二病みたいな設定だっけ?


「“ところで、マロクとフクロウの切り替えはどういった時に行うの?”」

「はっ!御館様が望むのであればいつでもフクロウ()のままでいるが、…どうされる?」

「“いや、そこまでしなくてもいいから。”」


 しかし、こう急に切り替われるとなんと言うか驚くというか、違和感があるというか…そうだ!


「“フクロウ。これからは緊急時以外では手話で示した時のみ切り替わってくれ。”」

「…手話?」


 俺は頷きながら右手の親指、人差し指、中指を立て指先が上に来るようにした後、右手を回転させる。その仕草のイメージとしては金庫の回転式ダイヤルを左右に回す感覚だ。


「“この仕草をした時、切り替われ良いな?”」

「承知した。」


 俺は早速“切り替われ”の仕草をする。途端、鋭い気配が途端に消え去り、目の前の人物は何処にでもいそうな少年に変わった。


「了~解。これでいいんやな?イサミはん?それじゃ、早速師匠の所に行ってくるわ!ほな!」


 言うや否や、マロクはルノリックさんの所に向かって走り去っていった。俺は、エルミアとルドルフさんにどう説明しようかと考えながら、果物を口にする。


 シャクッと良い音が聞こえた後、甘酸っぱい味が口いっぱいに広がっていくのを感じながら空を見上げる。気がつけば空は、夜空の星がチラホラと見えつつある夕方の空になりつつあった。



 見たものならばこう思うだろう。その場の建物の造りはかの有名な王都セルジュークの王城の中の造りに決して引けを取らないだろうと。傷1つ無い見事な大理石で作られた床にとても精密に作られた石造に石柱。何より円状に広がっている大規模な空間に圧倒されるだろう。


 そんな空間に1つの足音が響いている。暗闇しかなかった空間に1つの明かりを持った人物が中央に向かって進む。


「…集まっているな?」


 静かに呟かれたその言葉に反応するかのように2つの明かりが新たに灯される。それを確認すると歩いてきた人物は満足そうに頷く。


「よし…、既に知っているかと思うが…左脚のトイ・オズボーン(赤ローブの事ですよ)られたようだ。」

「……ふっふっふ、やるな。」

「だが、仕方あるまい。あ奴は我ら四天王の中でも最弱…。」


 三人の小さな笑い声が建物内の暗闇の中に消えていく。


「とはいえ、このまま四天王を舐められても困るのでな。」

「…では。」

「あぁ、我ら三人の全力を持って不届き者を始末するぞ!」

「「了解!」」

(。・ω・)アッ、キミタチ、シバラクデバンナイカラ。

「「「!?」」」


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