表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生ライフ!オークライフ!?  作者: エケイ
第四章 : 王都 クエスト
79/186

薬草採取

祝!一周年祭り四日目!簡単だと思ったクエストほど油断できないものです!

(* ̄∇ ̄)/アレ?コレフラグ?


 排水路のクエストが無事終わったのでそのまま薬草採取のクエストの依頼主の元に向かう。途中、露店で焼き鳥のようなモノ(一本銅貨小3枚:3アルム)を売っていたので、昼飯として買って食べ歩く。はしたなくて申し訳ない。しかし、こうしてモノを買うとアイアンの報酬の少なさが改めて実感する。この焼き鳥3本ですら排水路の報酬では買えない。まさにアイアンのクエストってのは生活していくのには苦しいランクなんだな。


 焼き鳥を食べ終わる頃に目的の場所に着いた。少し大きな家で、薬?の瓶が描かれた看板が扉の上に付いている。今一度、地図で場所を確認してから扉をノックするが


「……。(反応がない。ただの扉のようだ…。じゃなくて、あれ?いないのかな?)」


 俺は横の窓から中を窺う。中には誰もいないが、商品であろう瓶等が棚に陳列してある。もしかしたら店の奥にいるのかも知れないと思い、扉を開ける。鍵が掛かっていなかったので誰かはいるのだろう。…まさかここで、じっちゃん譲りの名推理が始まるような惨劇があったりしないだろうな?


 中に入ると薬局特有の薬のにおいが鼻をつんざく。俺は匂いを我慢しながら恐らく受付台であろうテーブルの上にある呼び鈴を鳴らす。すると、奥から「はいは~い。ちょっと待ってくださいね~。」と声がしたので大人しく待機する。暫くすると、慌てた様子で置くから眼鏡をかけた男性がやって来た。服装は白衣を着ている。この服装は何処の世界でも一緒なんだろうか?


「はいはい、お待たせしました。お求めはなんでしょう?風邪薬?胃薬?それとも痔にきく薬ですか?」

 

 一息で言ってくる男性の迫力に押されながら違うと首を振ってから、受付紙を取り出して男性に手渡す。


「ん?これは…あ~、そういえば出してましたねこの依頼。結構前に出したので忘れてましたよ。」

「“そうなんですか?まだ依頼は存続されているのでしょうか?”」

「文字?あ~喋れないんですかね?えぇ、大丈夫ですよ。薬草はいくらあっても困る事はないんで。今からでも持ってきてくれれば報酬は支払いますよ。」

 

 俺はホッと一息を付いて安心する。もしかしたら、クエストを発注したときと違って薬草が必要なくなったりしていたら、どうしようかと思った。その場合はクエストは失敗になるのかな?まぁ、理由がある場合は失敗と言うよりは中断の方が正しい気がするが。


「“すみません。私は冒険者になったばかりで薬草に詳しくないんです。何処に行けば生えていますか?”」

「あらら、そうなんですね。薬草は王都を出て森のほうに行けば何処にでも生えていますよ。ちょっと待ってください。」


 男性はテーブルの引き出しから1つの草の束を取り出す。見た目は緑色で、葉は三又に分かれた形状をしている。匂いは正直ここいるとよく分からないが、どこか苦味のある抹茶に似た匂いな気がする。


「コレが集めて欲しい薬草です。この薬草は至る症状に効くんです。と言っても効果は微々たる物ですが、他の植物や医薬品とあわせる事でその症状にあった効果を高める事が出来るんです。おっと、話がそれましたね。」


 さりげない会話だったが、とても貴重な話を聞く事が出来た。つまりこの薬草がいろんな薬の元になっているって事だな。俺には“再生”があるから薬は必要ないけど、知ってる知らないでは知っている方が良いに決まっている。俺が興味深く頷いている事が嬉しかったのか、今度は別の草の束を取り出す。今度の草は色は緑なのだが所々に青紫の斑点が付いている。見るからに毒草だ。


「ふふふ、医薬学に興味があるんですか?それじゃぁコレもおまけに教えてあげます。見た目は素人でも毒草と分かりますよね?でも、コレも使い方次第では薬になるのですよ。」

「(ほうほう。)」

「この毒草の効果は体内の健康状態を崩すといった正真正銘の毒です。コレだけ食すと血を吐いて最悪死にます。でも、この毒草を細かくちぎって斑点のある部分だけを除いて薬草と混ぜて使うと解毒薬になるんですよ。逆に斑点の部分と薬草を合わせると強烈な毒になってしまいます。…危険なので注意して下さいね?」


 なるほど、毒があるのは斑点がある部分だけでそれ以外には毒が無いと。恐らく、斑点が無い箇所には草自身が毒にやられない為の解毒成分が僅かに含まれているのだろう。その箇所を使って薬草と混ぜ合わせて効果を上げる事で解毒薬になるって事か。逆に毒の部分を使用すると薬草で効果が上がって猛毒になるってことか…。勉強になるわぁ。メモしておこう。


「勉強熱心ですね。流石にこれ以上はタダではお教えできませんが、後はご自分で研究するのも面白いですよ?」

「“ありがとうございます。大変、勉強になりました。”」

「いえいえ、それじゃあ薬草収集の件、お願いします。あっ、根や葉は出来るだけ傷つけないでくださいね?」


 俺は頷いてから店を後にした。





--------


 王城の外に出てから、近くに見える森の中に入ってきた。この前の吐草を探した森とは違って魔物の匂いなどはせず、とても穏やかな森だった。森に入ってから暫く探索していると思ったよりも簡単に薬草を見つけることが出来た。


「よし、これで4個だな。」


 手に入れた薬草を袋に入れながら呟く。この調子なら暗くなる前に帰ることが出来そうだ。エルミア達に遅くなるって言わなかったから急いで暗くなる前には帰りたかったので丁度良い。


「あっ、これって見せてもらった毒草だ。」


 近くに依頼主の男性に見せて毒草が生えていた。何度も見ても毒草と判断できる模様をした草を俺は丁寧に引き抜く。せっかくなので、1つ持っていくことにしようと薬草の入った袋にしまったとき、


「助けてくれぇーー!!」


 と少し遠くのほうで男の悲鳴が聞こえてきた。場所的に森から出たところだろう。俺は咄嗟に体を動かして剣を確かめながら悲鳴の場所に向かう。


「ッ!?(コレは!?)」


 悲鳴がしたところでは巨大な鳥が荷馬車を襲っているところだった。悲鳴を上げたであろう男は荷馬車の下で震えて隠れている。近くには用心棒だったであろう男が1人倒れている。…残念ながら体に三本の大きな穴が開いていて、見るからに死んでいる。おそらく、巨大な鳥に鷲掴みにされて息絶えたのであろう。他にも馬が血塗れで倒れている。


 大きな音を立てながら今尚、巨大な鳥は荷馬車を破壊している。目的が何なのかいまいち判断できないが、このままでは隠れている男が危険だ。俺は剣を抜いて、荷馬車に向かって走り出す。男がこっちに気付いたようで、「こ、こっちだー!助けてくれー!」と叫ぶもんだから巨大な鳥も俺に気付いてしまう。鷹のような容貌をした巨大な鳥にギョロリと睨まれると正直怖い。


「(だ、大分慣れてきたと思ったけど、怖いもんは怖いな。)」  


 幸いなのは、心では恐怖しても体はまだそこまで恐怖に陥る事はなかった。慌てる心を沈めながら剣を抜いて荷馬車に向かって駆ける。すると巨大な鳥が甲高い鳴き声を出しながらこちらに飛んでくる。


「(こ、こええ!)」

『イサミ!伏せろ!』

「ッ!?」


 ヤシロに言われて咄嗟にしゃがむ事で巨大な鳥の爪から逃れる事に成功する。巨大な鳥はそのまま後方に飛んでいってUターンしてまた此方に向かって来ている。金剛を使っても飛んでいる相手に当てる事が出来るとは思えない。夢幻を使おうにも近くに男がいるし、こう動きまわれては上手く発動できるか疑問が浮かぶ。


「お、おい!コレを使ってくれ!」


 後ろのほうから、男の声がしたので振り返ると男が何かを此方に向かって放り投げていた。よく見ればそれはボウガンだった。俺は落ちたボウガンを拾おうと向かおうとするがその前に再び巨大な鳥が襲い掛かる。


「(ッ!?このっ!?)」


 巨大な鳥の足爪は大きく鋭く、一本一本が鋭利なナイフのようだ。それを俺は剣を振り回すことで鳥が近づけないようにする。幸い、というかコイツの攻撃もそんなに早くない。なので、対処できない事は無いのだが、此方からの攻撃に移ることができず防戦一方になってしまう。巨大な鳥も長い間、同じ場所で浮遊している状態を保つのは難しいようで一度その場から離れると攻撃が届かないように大空に飛び上がる。


「(いまだ!)」


 俺はボウガンのある場所に駆け、ボウガンを手にする。そして、剣をしまい銃を構えるようにボウガンを両手で構えて巨大な鳥を狙う。


 KUEEEE!!


 巨大な鳥は俺を狙って声を上げながら突進してくる。俺は焦る気持ちを抑えながら巨大な鳥を狙う。足爪を伸ばして俺に向かってくる瞬間、


「くらえぇ!!」 


 ボウガンのトリガーを引く。パシュンッと音を立てながらボウガンより放たれて、矢は巨大な鳥の羽に突き刺さる。その事により巨大な鳥は片方の羽を一時期的に動けなくなり、俺の向かって右側に向かって墜落する。俺はボウガンを投げ捨てて、剣を抜いて鳥の首元に剣を振り下ろす。


「ッ!?」


 振り下ろしたはずが、まるで強靭な布を切れない包丁で斬るかのように傷つける事が出来なかった。恐ろしいほどの強靭を持った羽毛だな。この剣による攻撃がダメだと知った俺は咄嗟に腰に付けてあった。袋に手を伸ばす。そして今まさに起き上がろうとしていた鳥の口に向かって放り投げる。一瞬驚いた鳥だったが、ゴクッと音を立てて飲み込んだ。


「(よっし!これで少しは効き目があると良いんだけど。)」


 巨大な鳥は体制を立て直し、再び空に舞い上がる。俺は飛び上がる際の強風を受けながら空を見上げる。最初はなんともなく、再び襲おうと上空で体制を整えて、此方に向かおうとしたときに一瞬、ふらりと体制を崩す。そのときは、何とか体制を戻す事が出来たが、少し後にまた体制を崩すとそのまま地面に墜落してしまう。どうやら、俺が投げた毒草と薬草が効いているようだ。


 体を痺れさせている巨大な鳥に近づくと、体は動けないが瞳が俺を捕らえて凄まじい怒りを込めて見つめてくる。


『イサミ、こやつの怒り方は尋常ではないぞ。』

「(うん。俺も思った。この感情は殺し殺される時の感情と言うよりは、何か大切なものを奪われたような…)」


 俺はふと思い出して、荷馬車のほうを見る。男は懐に大事そうに何かを抱えている。…あれは、やけに大きいが卵か?


『なるほどな。こやつは自分の卵を奪われて躍起に奪い返そうとしていたのか。』

「……。」


 俺は未だ毒に苦しんでいる巨大な鳥を後にして、男の元に向かう。男は巨大な鳥を倒した事にとても喜んでいた。


「おぉ!倒して下さったのですか!ありがとうございます!これで安心…」

「“その卵をいただきたい。”」

「え、えぇ!?いくら命の恩人とは言え、それは無茶です!」

「“卵を親鳥に返さないと貴方は死ぬ事になる。それでも良いのですか?”」

「なっ!?脅しのつもりですか!?そんな脅しに…」

「“違います。もう一匹の親鳥が此方に向かってきています。”」


 俺の文字に男は酷く驚いてる。最後の親鳥がもう一匹向かって来ているというのは嘘だ。でも、そのうちもう一体の親鳥が来るかもしれない。あんな鳥を何度も相手したくないし、親鳥から卵を奪うというのが気に入らない。いや、自分勝手な事だけどさ。


「(普通は被害者が出る前に処分すべきだと言うんだろうけど…)」

『心配要らぬ。この鳥は滅多に人は襲わぬ。襲われた人が喰われていないのが何よりの証拠だ。』


 男は最後まで渋っていたが、結局「命には代えられない」といって卵を渡してくれた。俺は受け取った卵を持って倒れている巨大な鳥に近づく、そして男に見えないようにそっと右手を当てて毒を解除してやる。毒が解除した途端、大きく鳴き出して俺を威嚇し始める。俺は持っていた卵をそっと地面に置くとゆっくりと後ろに下がる。


 後ろに下がって暫くの間、巨大な鳥と睨みあっているとふと影が俺を包み込む。上空を見上げると数羽の巨大な鳥が此方に向かってやってきていた。


「(うっそ!?マジで来たし!)」

「ひ、ひぃぃぃ!!」


 男は悲鳴を上げて荷馬車の下に隠れる。俺も隠れたいわ!だが、俺が動く前に目の前の巨大な鳥が動き出す。


「ッ!?(来るか!?)」

 

 咄嗟に剣に手を当てるが、鳥は飛び上がっただけで此方にはやってこない。そうして睨みあっている内に俺の周りを巨大な鳥が囲み始める。


「(や、やばくないか?これ。)」

『うむ、やばいな!』

「(ヤシロさん!?他人事じゃないよ!?)」 


 俺が静かに慌て始めた時、前にいた巨大な鳥がゆっくりと卵を優しく足で掴み取る。そして、浮かび上がったところでもう一度俺を睨んだ後、力強く羽ばたいて上空に飛んでいってしまった。周りの鳥達も最初の奴に続いて飛んでいき、後には俺と男だけになった。


「(た、助かったのか?)」

 


今回出てきた鳥はいわゆるロック鳥と呼ばれる魔物です。討伐レベルとしては彩華たちが討伐したキメラより上です。それが数体となると流石のイサミでもピンチでした。

(っ´∀`)っイサミモタイシタコトナイネ

イサミ「ほう?ならお前行ってこいよ。」

Σ( ̄ロ ̄lll)ジョウダンデス!スミマセンデシタ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ