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転生ライフ!オークライフ!?  作者: エケイ
第三章 : 王都 誘拐
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新しい?仲間

困ったときのご都合展開!(゜∇^d)コレダヨネ




「おわっ!?急に出てきた!?」


 空中に黒い輪が出てきたと思ったら輪の中からマロクが出てきた。うーむ、これも魔法なんだろうか?と考えながらマロクに近づいて様子を見るとまるで恐ろしいものを見たかのように、もの凄い汗をかきながら荒い息遣いをしている。若干だが体も震えているようだ。…男が震えていても助ける気に起きないのは何故だろう?コレが可愛い女性なら一目散に「大丈夫ですか?お嬢さん?」って言うのに。あっ、俺話せないんだった。


「ハァッ…!ハァッ…!お、お前は一体何者なんだ!?」


 俺の考えを他所にマロクが震えながらも大きな声で質問してきた。咄嗟に「ふっ、俺の正体は…」って答えそうになったけどマロクの目が真剣なものだったのでやめておく。しかし、なんて答えようか?


「(ルノリックさんに話したことと同じように伝えるかな?師弟関係らしいからいつかは伝わるだろうし。)」


 未だ凄い目つきで俺を睨んでいるマロクに別の世界からこの世界にやってきたこと。そしてその際に特別な力を手に入れたことを伝える。内容はルノリックさんに伝えた事とほとんど同じにしておいた。後でマロクがルノリックさんに確認したときに語弊があると困るしね。話し終えると、信じられないといった顔をしていた。うん、やっぱりマロクとルノリックさんは師弟だね。同じような顔してるし。てか、マロクさんあんたさっきから何時もの雰囲気と違いますけどイメチェン?


「ただのオークでは無いと思っていたが…まさか元人間でそれも勇者達と同じ異世界から来たと言うのか。信じられんが、それなら先ほどの…」

「(うん?最後のほうが聞こえなかったな。)」


 マロクがなにやら真剣な顔でブツブツ呟きだした。うーん、周りは大蛇(無間暴食)が暴れ終わって静かになったとは言えまだ大蛇(無間暴食)がマロクを喰いたそうに此方の見ている。勿論、襲わせたりしないけど、この状況でよく冷静?に思案できるもんだと感心しているとバッと急にマロクが顔を上げた。


「イサミ、いや、御館様!どうか俺をアンタの傍に居させてくれ!」

「“え?嫌だけど?”」

「え?」


 俺自身でも信じられないくらい早く文字を書き上げてマロクに見せる。なんで意味も分からずに殺そうとしてきた野郎をまたしても意味も分からずに仲間にしてくれって言ってるんだ?これが美少女なら考えなくも無いけどね!でも、野郎マロク、てめぇはダメだ!というか御館様って…二本の槍を持っている熱血!的なキャラになるつもりか?


 俺は呆然としているマロクに背を向けてオークたちが逃げていったトビラの内大蛇(無間暴食)が追いかけて居ない方に向かって歩き出す。その際に、その場にいた大蛇(無間暴食)に向かって右手を伸ばすと巻きつくように吸収されていきその巨体が嘘の様に消しさっていった。


「ま、待て!?待ってくれ!」


 その場にいた大蛇(無間暴食)を見張りようの一匹以外全て吸収し終えて、トビラに手をかけた時に後ろから声が掛けられる。


「“何?”」

「待ってくれ!さっきは殺そうとしてすまなかった!だが、あれも貴方の秘密を知らずに力を持ちすぎた危険人物と判断したからだ!だが、御館様の正体を知った以上その異常な力にも合点がいく。俺は久しぶりに感じたんだ、本当に心の底から恐怖を!」

「(恐怖を感じたら普通、離れたがるもんじゃないの?)」

「それに…。」

「(それに?)」

「……。(あの影の世界でみた二匹の大蛇は普通ではない。召喚獣?或いは契約獣か?どちらにせよあれほどの化け物を飼い慣らしているこいつは絶対に只者ではない。こいつが持っている力の全てを俺は見届けてみたいのだ!)」


 マロクは急に無言になった。さっきから一体なんだというのだろうか?


『イサミ、こやつは中々の腕前をしているのである。仲間にしても足手まといにはならない筈である。』

「(タルカス?そうなの?)」

『うむ、先ほどこやつ影の世界よりイサミを拘束しようとしていたのである。影の世界で動けるほどの精霊石マテリアを使いこなすほどの実力者は早々いないのである。』

「(へー、てっきりマロクは戦闘とか出来ないと思っていたんだけどな。)」


 ならば先ほど消えたりしたのは影の世界とやらに行っていたのだろうか?この世界は最早何でもありな気がしてきた。


『フンッ!気に入らないが、まぁパシリには使えるだろう。』

「(…タルカス。なんでヤシロは怒ってんの?)」

『イサミ、世の中には気にしないで良い事もあるのである。』

「(はぁ…そういうもんですか?)」

『そういうものである。』


 俺とヤシロ達との会話の間にもマロクは無言だった。そして、意を決したかのように声を発する。


「御館様と絶対の主従関係を交わしたい。良いだろうか?」

「……。」


 絶対に嫌だ!と叫びたかったけどマロクの真剣な瞳に何も言えなくなる。てか、何?主従関係ってなんでこんな展開になっているのだろうか?


「(普通ここは可愛い美少女と主従関係になって「これからよろしくお願いします!ご主人様♪」とか言われるもんじゃないの?んでんで、夜に「は、恥ずかしいです…ご主人様…。」的な流れになるんじゃないの?なのになんで俺の場合こんな野郎マロクな訳?)」   


 色々考えている間にもマロクは俺に真剣な瞳を向けてくる。「(っく!こんな瞳を向けられて断れるほど俺の心は強くないっての!)」と思いながら俺は大きく溜息をついてから文字を書く。


「“分かった。でも主従関係って何?”」

「本当か!ありがとう!!何、主従関係と言っても簡単だ。御館様が俺に専用の名前を与えれば良いだけだ。」

「(簡単に言ってるけど、男に名前をもらいたいとかそれってあんたどうなのよ?)」


 色々思うところがあるが、今更「やっぱり無し!」といえる雰囲気ではない。それから与える名前について聞いてみると名前を与えるといってもマロクと言う名前が消えるわけではなく。俺とマロクの間だけで使われる名前のことを指すらしい。あれかコードネームみたいなやつかな?なら…そうだな。影の世界を行き来できるわけだし…よし。


「“わかった。ならお前の名前は「フクロウ」だ”」

「フクロウ?」

「“俺の世界の鳥のことで。夜の中でも自由に動いて得物を仕留める影の狩人のことだ。”」

「影の…狩人…。」


 む?さすがに変だったかな?と思っているとマロクが嬉しそうな目をしながら「分かった!それで良い!」と言ってきたので少し引きながらも頷く。


「“ところで、先ほどから思っていたんだが、話し方が変わっていないか?”」

「ん?あぁ、それは…こっちのほうが相手に漬け込みやすいからやねん。」


 先ほどまでシリアスです的な雰囲気からニカッとした明るい雰囲気の状態になる。


「うちはこっちが普段のワイやねん。やからこっちの時は“マロク”でええよ。でも、仕事や戦闘のときは“フクロウ”って呼んでくれれば何時でも対応するさかい。」

「“分かった。よろしく頼むマロク。”」

「こっちこそよろしゅうな!」

「(名前で雰囲気変えるとか…中学生か!ププッ!)」

「イサミはん?どないしたん?」


 押し殺して笑っている所をマロクが質問してきたので、慌てて顔を上げてから首を振って何でも無いと伝える。


「そか。なら行こか!」

「(はぁ…どうしてこうなった?)」


 俺は今の状況に不満を垂らしながら扉を開けて進み始める。目指すはリルリカちゃんと誘拐犯たちだ。



---------


 扉の進んだ先には逃げ出していたオーク共を捕らえるのに必死になっている黒ローブたちがいた。ここには捕らわれた人たちはいない様で黒ローブ以外は縄で縛られたオークしかいない。


「(うーん、見た感じ敵しかいないみたいだし。ここは無間暴食で…)」

「イサミはん、さっきの大蛇?はあまり使わないほうがいいで?そろそろ冒険者ギルドの冒険者達が来てもおかしくないからな。」


 そうだった。すっかり忘れていたがここには俺たち以外にも冒険者達が向かって来ているんだった。まだ少し早いかもしれないがそれでも可能性は無くは無い。


「やから、イサミはん。ワイに命じてくれや。あいつらを始末する命令を。」

「(簡単に言っちゃってるけど、こいつ何言ってるの?俺に人の命を取れって命令を下せってか?)」


 ジッと睨みつけるとマロクが肩を上げて息を吐く。


「そういえばイサミはんは元人間やったね。そりゃ、人を殺せという命令は気軽に出来んかも知れん。でも、気にしたらあかんで?理由は知らんがあいつらはここのオーク共を飼い慣らしておった張本人や。イサミはんも知っているやろ?」

「……。」

「だから、ここであいつ等を見逃したらまた新たな人がなく事になるで?それでもいいん?」


 俺はマロクの言葉に反論する事が出来ず、ただ首を振ることしか出来なかった。


「せやろ?なら命じてや。イサミはん。」

「“分かった。行けフクロウ。”」

「…仰せのままに御館様。」


 俺が紙に書いた文字を見せたとたん。「“秘儀《影縫い》”」と呟いてその場から消えた。そしてマロクの姿が消えたすぐ後に黒ローブ達の声が聞こえてきた。


「うわあ!?なんだ!?体が動かな―――」

「お、おい!?何が―――」

「な!?どうし―――」


 一斉に声が途切れる。黒ローブ達全員は勿論、オーク共も一匹残らずまともな悲鳴を上げていない。見れば全員の首が体から離れて転がっており、体であったモノは大量の液体を放出しながら倒れていった。そんな恐ろしい光景の中、短剣を鞘に収めている1人のフクロウが呟く。


「任務完了。」

「……。」


 なぁ、最初からお前1人でこの事件解決できるんじゃね?とイサミは1人心の中で呟いていた。


新しく…は無いですがイサミに仲間が増えましたね。仲間が増えると脳内で某ゲームの「???が仲間になった」と表示されるときに流れるBGMを思い出しますね。( ̄ω ̄)ナツカシイワァ

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