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転生ライフ!オークライフ!?  作者: エケイ
第三章 : 王都 誘拐
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突入4

現れたゴーレムと戦闘です。戦闘中はFFXのジェクト戦BGMを脳内放送しながらお読みください!!

( ・ω・)ジェクトかっこいいですよね!でもアーロンさんが一番好き!


動く石人形(ゴーレム)?ははは!違う違う!そのような陳腐なのモノでない!これは魔道吸命式岩巨人サクリファイス・ゴーレム!!古代聖覇王時代の遺物の1つですよ!」


 サクリファイス・ゴーレムの顔には大きな1つの目玉が描かれており、青色で不気味に淡く光っている。また、強大なその体中に刻まれた魔方陣のような模様にも、血のように青い魔力が流れており、まさに生きているかのように見えた。


「古代聖覇王時代の遺産だと!?なぜそんな物が!?」

「な、なんですかあれ~!!」


 ノアと渡辺が、突然現れたサクリファイス・ゴーレムに驚いている中、エルミアとルドルフはそっと近づき、注意を敵に向けながらも小声で話し始める。


「確か普通のゴーレムは、中心に核となるマテリアがあって、そこからエネルギーを供給しているだったわよね?」

「はい。正確には違うでしょうが、タイプが同じ型のように思えます。であれば、通常のゴーレムと似たような形でエネルギーを供給しているはず。となると…」

「…中心の球体がそうよね。そして、その中には恐らく供給源にさせられているであろうリルリカちゃんが入っていると…」


 エルミアはここに来てから何度目か分からない心の中での舌打ちをする。間違いなくリルリカちゃんは人質だ。あのサクリファイス・ゴーレムを倒すには球体を破壊する必要があるのだが、ゴーレムごと球体を壊す攻撃をすれば、球体の中にいるリルリカちゃんもただではすまない。かと言って巨大なゴーレムの攻撃を掻い潜り、球体のみを破壊してリルリカちゃんを助け出そうとするには、かなり苦労と危険が付きまとうだろう。そして一番の問題は供給源にさせられていると言う事。下手に時間をかけるとリルリカちゃんがどうなるのか…。良い事にはならない事だけは間違いない。


「(っく!本当に嫌な性格してるわね…)」


 エルミアの悔しそうな顔を見て、考えている事が赤ローブに伝わったのだろう。楽しそうな声を出し始める。


「ふふふ!!そこのお嬢さんはリルリカ(コレ)の意味が分かったようですね?そう!このサクリファイス・ゴーレムは、球体の中に入っている人間の生命エネルギーを糧にして動いています。そうですねぇ…。この子は昨日捕まえたばかりでまだ()が出来ていなかったので良くて30分ですかね?」

「「「「なっ!?」」」」

 

 あまりの時間の短さにエルミアたち全員が絶句する。そんな中、「貴重な情報を教えるなんて…。私は優しいでしょう?」と笑い答えながら赤ローブの男がサクリファイス・ゴーレムの後ろに回り込み、命令を下す。


「さぁ、行きなさい!サクリファイス・ゴーレム!侵入者達を排除せよ!」


 言葉に反応するように目玉が一度大きく発光した後、巨体が音を立てながら動き出す。重々しく動く姿だけを見れば何のことはない大きいだけのゴーレムなのだが、発せられる威圧感は通常のゴーレムなどとは比較にならないほどで大きい。


「ッ!?皆!!散開して!どんな攻撃してくるか分からないわ!」


 エルミアの言葉に一瞬だが、放心してしまったノアと渡辺が反応して移動し始める。ルドルフは既にレイピアを構えてエルミアより前のほうに移動して呪文を唱えている。


「“闇に潜むは我が心の獣。《闇の鉤爪(シャドウクロー)》!”」


 ルドルフがレイピアを一閃して魔法を放つ。狙いはサクリファイス・ゴーレムの手足のようだ。漆黒の刃が、うねりを上げてサクリファイス・ゴーレムに向かう。それに対しゴーレムは太い片腕を持ち上げると、体中の魔方陣の模様が片腕にむかって流れるように光り始める。そして一呼吸の後に、キンッ!と音が聞こえたと思うと、サクリファイス・ゴーレムの前に透明なやや青い光で構成された亀の甲羅のようなモノが展開される。展開されたモノに闇の鉤爪(シャドウクロー)がぶつかると甲高い音を立て始め、次第に闇の鉤爪(シャドウクロー)が擦り減り、最後は弾き飛ばされるように消えてしまった。


「あれは…、まさか光の上位魔法の防魔の壁アンチマジックシールド!?あのゴーレムは魔法が使えるのか!?」

「そのようですね…。私の魔法で手足を落としてから球体を破壊しようと思ったのですが、どうやらそう簡単ではないようです」

「魔法による破壊は余り期待できないわね」

「え、えぇ!?そしたら私って役に立てないって事じゃないですかぁ!?」


 エルミアが一度弓を構えて矢を放つ。矢はゴーレムの腕に突き刺さるが、体が岩で出来ているため何も問題が無いようだ。ゴーレムは今尚、こちらに向かって歩みを止めない。


「私も余り役に立てそうに無いわ…。でも、諦めるわけにはいかない。ルドルフ、ノア!2人はゴーレムを迎え撃って!でも、無理に破壊するのではなく注意を引くだけで良い!ワタナベ!あなたは私と一緒にゴーレムの隙を狙って何としてでも球体(コア)の破壊するわよ!防魔の壁アンチマジックシールドだってそう簡単に連発できないはず!」


 エルミアの指示に従ってノアとルドルフが駆け出す。エルミアは弓を、渡辺は呪文を唱えて隙を伺う。


 サクリファイス・ゴーレムは足元にノア達が近づくと、一度腕を振り上げてからノア達に向かって素早いスピードで腕を振り下ろす。2人は振り下ろされる腕の行き先を予想して、可能な限りそこから移動する。目標がいなくなっても振り下ろされた腕は地面にぶつかり、洞窟内を大きく振動させた。殴られた場所は地面が砕け散り、軽く子供が入れそうなぐらいの穴が開いていた。


「これは…。一度でも喰らえば終わりだな」

「…ですな。ッ!来ます!」


 目標を外した腕が持ち上がり、再びノア達を襲い始める。単調だが当たれば確実な死を与えるその攻撃を、2人は繰り返し何度も避け続ける。時折、剣で腕を攻撃するのだが、通常のゴーレムより頑丈なのか、少し削れるだけで決定的な攻撃にはなっていない。それを、少し離れた場所で見ているエルミアと渡辺が心の中ではハラハラとしながらも、攻撃の時を待っていた。


 何度目かの腕が地面に振り下ろされた後、痺れを切らしたかのようにノアが呪文を唱え始めた。


「埒があかん…。“風よ!このつるぎに宿りてその力を示せ!《風の付与(ウィンドエンチャント)》!”」

「なっ!?ノア殿!危険です!!」


 ルドルフの制止を無視してノアが剣に魔法の力を宿して斬りかかる。「はあぁぁ!」と大きく声をあげながら剣を横なぎに振りぬくと、先ほどまでは少しずつしか削れなかったサクリファイス・ゴーレムの腕が、音を立てて斬り落ちた。


「フッ!どうだ!!――なっ!?」


 ノアが振り返ると、斬り落とされた筈の腕が少しずつ浮かび上がり、サクリファイス・ゴーレムの斬られた部分に向かっていく。そして、何事も無かったかのように腕は元に戻ってしまった。ゴーレムには何も変化が無かったが、球体の中のリルリカが目を閉じながらも苦しそうに少しもがいていた。それを見たノアは、自分の攻撃がリルリカを苦しめてしまったと思い、僅かの間、体が止まってしまう。その隙を狙ったかのように、サクリファイス・ゴーレムが薙ぎ払う様に腕を振りぬいてノアを吹き飛ばした。吹き飛ばされたノアは、壁にぶつかり血を吐いて倒れる。


「ノア殿!!」

「の、ノアさんが!?」

「っく!私が見てくるわ!!2人はゴーレムから注意を抜かないで!!」


 言うや否や、エルミアがノアのもとへ向かって走り出す。多くの血が出ているらしく、倒れている場所に小さな血溜まりができていた。


「ノア!大丈夫!?気をしっかり!!」

「す、すまない…」

「待ってて。いま薬を…」

「おやおや、私のことはお忘れですかぁ?」

「ッ!?」


 かけられた声に反応して咄嗟に振り返ると、すぐ傍に赤ローブが立っていた。エルミアはすぐさま短剣を取りだし、斬りかかろうとするが赤ローブの剣によって弾き飛ばされる。


「ふふふ、先ほどから見ていましたが、どうやら貴女がリーダーのようですねぇ?ならば、ここは貴女を潰したほうがよさそうだ。あぁ、勘違いなさらないでください。私が手を下したりはしませんよ。まぁ?ここで死んだほうがマシだったと思うかもしれませんがね。貴女は若い女性のようですから、あいつ等も喜ぶでしょう」

「な、何を言って…ッ!?キャーーー!?」


 エルミアの言葉の途中で、パチンッと赤ローブが指を鳴らすと、いきなり床が抜けてエルミアとノアが地面の奥底へと落ちていった。



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