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転生ライフ!オークライフ!?  作者: エケイ
第三章 : 王都 誘拐
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ギルド登録


「ふっ…、遂に俺も冒険者としての道を踏み出すことになる!」

「イサミ、声!気をつけなさいよ」

「(っと、いけね)“ごめん”」 

 

 俺とエルミアは今、冒険者ギルドの前に立っていた。借金取りが来たあの後、俺はリルリカちゃんの為に借金返済を少しでも手伝え無いかとリレーアさんに言うと、


「気持ちは嬉しいけど、そんな事しなくていいよ。これは私たちの問題だからね」


 と、やんわりと断られた。まぁ断られる事は想像していたので、その後エルミアに相談してみると、


「確かにリレーアさんにはお世話になっているし、借金を肩代わりしてあげたいけど、それは私たちがしてはいけないの。私達エルフが人間の借金を肩代わりさせたと言うやつがもし出てくれば、それは下手をすると国際問題になるから…」


 最後の方は声が小さくなった。エルミアもリレーアさんとリルリカちゃんを助けたい気持ちはあるけど、世間的に難しくて手が出せず悔しいのかもしれない。2人して黙り込んでしまって気まずい雰囲気になっているとルドルフさんが


「お嬢様の言う通りです。…しかし、裏の手もございますよ」

「裏の手?」

「はい。確かに私達エルフが人間であるリレーアさんの借金を肩代わりしてはいけません。ですが、オークであるイサミ殿なら可能です」


 「オークが肩代わりするなんて別の意味で問題だと思いますが、イサミ殿なら大丈夫でしょう」と教えてくれたのだ。あとはどうやってお金を稼ぐかだったが、ここまでくればもうおわかりだろう。そう!これは冒険者ギルドに行って何かしらイベントが起きて大金をゲットできるフラグに違いない!と言うか冒険者ギルドで登録はRPGのお約束だしな!


 と言うわけでやってまいりました冒険者ギルド。中に入ると昼間だと言うのに初めて来た時と同様に酒の匂いと冒険者たちの話声が聞こえる。うん。こういう雰囲気は結構好きだったりする。


『イサミ!酒!酒の匂いがするぞ!』


 俺の中で大声を出しているヤシロを放置しながらギルドの中を進む。時々、品定めするような視線を感じる。気にしてもしょうがないと思いながらギルドの受付嬢がいる所まで進む。


「ようこそ!冒険者ギルド本部へ……あら?あなた達はこの前の?」


 俺とエルミアは頷く。この前と同じようにローブを被った姿だったので、受付嬢が覚えてくれていたようだ。いやぁ、こんなに可愛い受付嬢に覚えられているなんて感激!…ってローブを被って素顔を見せない怪しさから逆に覚えてただけなんだろうなぁ…。


「今日はどうされたんですか?」

「実はこっちの…イサミって言うんだけど、イサミを冒険者に登録しようかと思ってね」

「なるほど!分かりました!イサミさんはステータスカードを持っていますか?」


 俺はステータスカードを取り出して、受付嬢に渡す。表示はエルミア達に見せた時と同じだ。


「ありがとうございます!……はい!犯罪履歴等はございませんね。登録に問題はありません」


 犯罪履歴?ステータスカードにはそういったものも表示されるのだろうか?なんて便利な。


「では、すぐに登録しますか?登録料は銀貨大一枚です」


 登録だけで平均年収の半分持ってかれるのか。まぁ、払えるかどうかでその人の信頼性を確かめているのかもしれないな。エルミアが持ってるの?と言う顔をしてきたので俺は大丈夫だと言う風に頷いた。


 俺は懐のポケットから銀貨大を一枚取り出す。これで俺の残りの所持金は5000アルムの銀貨小5枚になった。


「確かに。それでは早速登録に移らせていただきます。こちらの紙に必要なところをご記入頂きたいのですが…代筆は必要ですか?」


 俺は不要だと首を振ると、受付嬢が笑顔で一枚の紙を取り出してペンと一緒に渡してくれた。えー…何々?


名前(偽名でもかまいません)

種族

性別

住所(必ず記入する必要なし)

出身国(必ず記入する必要なし)

その他(何かあれば記入してください)


 …なんかどこかのアンケートみたいだ。本当に必要な事だけ記入すればいいと言った感じだな。というか、俺の書ける事って名前と種族、性別だけだな。日本から来ましたって言っても通じないだろうし。


 サラサラッと俺は必要な部分を記入する。書き終えると受付嬢に渡す。


「ありがとうございます。…へぇ~、とっても綺麗な文字を書かれるんですね」


 そうなのだろうか?文字はエルミアに教えてもらった通りに書いただけなんだが…。横を見るとエルミアがドヤァといった感じで腕を組んで少し胸を上に向けながら頷いていた。あぁ!顔が見えないけどきっと可愛いんだろうなぁ!


「では、イサミさん。さっそくギルドシステムに登録しますのでもう一度ステータスカードをお貸しください」

「(ギルドシステム?)」


 なぜか此処だけゲームッぽい言葉が出てきたなと思いながらカードを取り出す。受付嬢は俺からカードを受け取ると、テーブルの下から透明の水晶玉を取り出した。そして、カードを水の中に入れるように水晶玉の中にいれた。その光景に俺が驚いている間にカードは一瞬だけ光る。光ってから数秒後に水晶玉からカードを取り出し、俺に手渡してきた。


「登録が完了しました!ご確認ください!」


 水晶玉が気にしながら俺はステータスカードを見た。


ステータス

名前 : 山県 勇

種族 : オーク

所持金 5000アルム


冒険者ランク アイアン


「“冒険者ランク アイアン?”」

「アイアンは初心者の事を指すの。冒険者ランクは全部で7種類あるの。えっと…」


 エルミアが言うにはこうらしい。冒険者ランクは7種類でランク分けされており下からアイアン、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ミスリル、オリハルコンらしい。…途中まで車の免許みたいだ。


「まぁプラチナ以上の方なんてそんなにいないですけどね。オリハルコンランクに至っては世界でも数人しかいないですから」


 そうなのかぁと俺は頷く。


「というわけで、イサミさんは今は一番ランクの低いアイアンです。受けられるのは一つ上のランクの仕事までですので、いきなりゴールドランクの仕事を受けることなどはできませんのでご注意を。以上で、登録作業は終了です!お疲れさまでした!これから頑張ってください!」 


 



 受付嬢から別れてから俺は依頼が貼り付けられている掲示板前にやってきた。ざっと見たところ、色々な依頼がある。迷子になった飼い犬の詮索依頼もあれば、危険な魔物討伐依頼もあった。


「(たしか、俺が受けられるのはアイアンかブロンズだったな)」


 ざっと見渡すと幾つかアイアンとブロンズランクの依頼があったがどれもが詮索依頼や収集依頼で達成報酬が少ないものばかりだ。


「(ゲームとかならここで、街に大型生物襲来!とか起きて緊急依頼発生して華麗にクリア。そんでもって大金が手に入るもんだけど、実際はこんなもんかぁ)」


 仕方ないと考えながら、俺はアイアンの収集依頼の紙を剥がし取る。ちなみに俺はRPGの初盤では簡単な依頼を確実に一つずつ完遂させるタイプです。…それはともかく、内容は「吐草の収集」だ。吐草(はきそう)って…どんな草なんだ…。


「これを受けるの?」

「“うん。ところで吐草って何?”」

「薬草の一種で、主に治療薬の材料になるの。その草を食べるとあまりのまずさに嘔吐してしまうんだけど、体の中に腐敗物なんかが入った時に使うと良いのよ」


 …なんて名前通りの薬草なんだ…。


「それじゃ、その紙を受付嬢に提出してきて?吐草のある場所は知ってるからすぐにいく事が出来るわ」


 俺は頷いてから受付嬢に紙を提出しに行った。受付嬢に紙とステータスカードを渡すと先ほどの水晶玉に入れてから光り終えると取り出し、紙に大きな判子を押してから紙とカードを渡してくれた。


「はい!それでは依頼、頑張ってください!」


 いってらっしゃーい!と手を振ってくれたので俺は頭を下げながらエルミアの元に向かう。


「それじゃ、行こうか!」


 エルミアの元気な声に俺は力強く頷いて応えた。


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