『鏡』に映る『僕』
初めての短編です。詩は苦手です。
感想とか指摘とかお願いします。
鏡に映るものがいつも真実とは限らない
何故なら
『鏡』に映る『僕』はにたにたと不気味な笑みを浮かべているから
『鏡』を覗く『僕』は無表情だ
『鏡』に映る『僕』は八重歯を覗かせているから
『鏡』を覗く『僕』に八重歯なんてない
『鏡』に映る『僕』は振りかざした右手に紅い液体の付いた刃物を持っているから
『鏡』を覗く『僕』は両手はさげているし刃物なんて手にしていない
『鏡』に映る『僕』は目が窪んでいる
『鏡』を覗く『僕』の眼は至って普通の筈だ
――そもそも――
――今『僕』の視界には鏡なんてない――