最悪で残酷な現実と真実
明けましておめでとうございます!!今年も書けるところまで頑張って書くのでよろしくお願いいたします!
ここら辺の話、早く描きたかった所だった上に、書いてて楽しかったので、思わず激速でやってしまいました。いせロリに出てるキャラ全員大好きなんですけど、その中でも大好きなのがソロモンなんですよねぇ...。
いせロリ豆知識25
ソロモンは魔法の生みの親で、五大魔法、希少魔法、禁忌魔法と魔法を3分類し、神聖魔法と言う魔法の極致を名称化した。
──どういうことも何もそのままの意味だ。
そうなればボクだけの力だけでは解決しようにもできるわけが無い...。
ソレから告げられた真相にソロモンは酷く焦燥する。内にいる存在はその様子をただ無言見つめる。
「...今はお前の力は借りないそれだけだ」
──そうか...。
「その代わりボクは世界の理スレスレの行為をさせてもらう...」
ソレはソロモンの言葉に動揺し、疑問を抱く。先程コイツは世界が許していない我が力を使わないと言ったのに、世界に挑むというのかと。
「だから...。お前は黙って見ていてくれ」
そう語りかけると、ソロモンの中にいるソレは先程と同じように、再び内へ内へと潜っていき、ただソロモンを見守る事に。
「...ここの陣の影響で別の所へと......。んん...。やはり難しいな...」
汗を流し、失敗してその方式を書いた紙を破っては捨て...。そんな試行錯誤を繰り返す事およそ1万5000年。遂にソロモンが目指した魔導陣が完成する。
「か、完成した......。理スレスレの魔導。別世界からの召喚術式が...」
──貴様...。なぜこの術式は世界に察知されずに作れたのだ...。
「ボクが新たに作った別の空間転移を元に改良してるからね...。世界はこの術をただの空間転移の魔導だと思い込んでるさ...」
ソロモンの中のソレは驚愕する。ソロモンの異次元なほどの才と魔導に対する執念に。
ソロモンは、術式を研究していた間も定期的に魔流感知によって未来を見ていた。しかし、どれだけの長い年月が経とうとも世界への甚大な被害予想が変わることはなく、やはり自身もこの戦いに参加せねばならないのだと再度理解する。
「ボクの魔流感知は正確な時間までは分からない。いつ、あの戦争は始まるんだ」
──それを貴様に言えば因果関係が揺らぎ、ズレるだろう...。詳細な時間は言えぬ。
「...ありがとう」
ソロモンは少しだけ微笑む。ソレはソロモンに"言わずに"正確な時間を伝えた様で、それに感謝しているという訳だ。
時は進み、聖戦が始まる5年前。ソロモンは大掛かりな準備を始めていた。
「すぅぅ......ふぅぅぅ...。良いか」
──あぁ、十分に
宙に浮くソロモン。その表情には好奇心と少しの恐怖。そして、これから訪れる戦いへの覚悟が孕んでいた。
「今からボクは、人類の限界を試す」
そう言うと、ソロモンの周りに超巨大な魔導陣が展開される。あまりにも広大すぎるその陣は、遠くの国にいる人ですら見えるほどであった。
「召し、降来せよ。生きし、胎動せよ。混沌な先世を破りて、開闢への導が轟き、現を凌遥し、和平を齎す転臨の異を此処に──!!」
世界の何処かからか、高い音が鳴り響く。その音の大きさは陣から想定すれば容易い程に大きく、世界中の皆が何の音だと不思議に思う。
「なぁ...成功したぞ...。世界に罰せられることなく...」
ソロモンが行っていることは、人の領域を優に超え、神すらも超えるであろう次元の違う御業。その偉業は中にいるソレすら、呆気にとられるほどの物であった。
「はぁ...。さすがに疲れたな......」
──この術、その消費量的にお前以外使えないだろうな...。
「...そりゃ...ね......。世界に穴開けてるんだ...。魔力量が少し多いくらいじゃ無理に決まってる...」
ソロモンの魔力量は、世界に生きるどの存在の中でも桁違いに多く、80億人の魔法使いの魔力量をひとつに集めてもその3倍足りないと言われるほどである。
が、そんなソロモンですら魔力切れを発生させるのが、この別世界召喚魔法である。そのおかげか、ソロモンは横に倒れ、肩で息をしている。
──しかし良いのか?早急に別世界への穴を封じなくて
「そうだね...。けど、今は......」
ソロモンは魔力切れを起こしている。その為封じることが出来ない。だが早く封じなければ別世界からの存在が大量に現れてしまう...。更にソロモンは自身の魔流感知でとあることを見てしまう。
「...嘘。何あれ、例え魔力が復活したって閉じれないじゃん......」
──...どうやら、お前の術の完成度が高すぎて、世界と噛み合ってしまったようだな...。お前の力では塞ぐどころか封じることすら出来んな...。
ソロモンの魔導陣は完璧だった。完璧すぎた。だからこそ世界が、この別世界の穴を違和感なくすぐに組み込まれてしまったのだ。
「ま、マズイ!!このままじゃ...」
ソロモンの予想通り世界は崩壊する一途である。別世界からの介入により、世は混沌を極め、荒廃した世界へと変貌する。
「は、早く何とかして....」
──我が力なら、辛うじて穴を封じることはできるが...
一瞬、揺らぐ。しかし苦悩する。自身ですら塞ぎようがない世界の穴。しかし、これは今後の為に必要だった訳だ。だが、その穴が今度は世界を滅ぼそうとしている。その時、ソロモンは自身と世界を天秤にかけ、意を決する。
「......借りるよ...。お前の力を」
──承知した。
瞬間、ソロモンの右目の幾何魔導陣が黄色く光り、謎の模様が目にある魔導陣の上に現れ、その模様が目の外にまで伸び切ると、ソロモンの魔力量は一瞬で全開へと戻る。
──一応言うが、お前の術がハマりすぎて完全には消せん。それでも良いな?
「...被害が小さくなるならなんでもいいッ!!」
ソレとソロモンは世界の穴へ向けて高出力で技を放つ。しかし、そう簡単に塞がらず、苦戦する。
「もっと荒業じゃないとムズいか...っ!?」
──仕方ない...。こうなれば...!!
ソロモンの右目は更に強く光る刹那。ソロモンに重く何かがのしかかる。それは後に呪いと呼ばれる代物であった。
しかし今はそれに気を止めている場合ではない。そう思い、ソロモンは穴を塞ぐために集中する。
その瞬間、ソロモンと中にいるソレの波長が重なり、最大限の魔法が放たれる。
『次元魔導...。次元引捻』
右目から黄色い光が激しく放出されながらも放ったその魔法は、ソロモンが開けた世界の穴を、まるで小籠包を包む時のように周りの次元を捻り、強制的に蓋をした。おかげで世界の穴は不完全ではあるが塞がったのだ。
「......大罪、犯しちゃったなぁ.........」
苦笑いでそういうソロモン。その表情には後悔や悲しさ、弟子たちへの謝罪等様々な感情が混ざっていた。その表情のままソロモンは世界へ開けた穴を強制的に封じる。
──先程と比べ、穴は小さくなった。しかしあれほどの荒療治だ。この塞ぎ方なら大体600年に一度の速度で、この草原から別世界の転移者、或いは転生者が一人か二人現れるであろう...。
「...これでも頑張った方だ......。仕方ないさ...」
眉を顰めながら放つその言葉には、自責の念が強く乗っていた。
そうして、世界に穴が空いたことにより、この世界に転生者、或いは転移者が600年に一度現れるようになった。それから5年の月日が経ち。もう予言の時が訪れようとしていた。
「魔粒子の流れがかなり悪い...。お前の言った通り、もう少しで起きるな...」
──来るぞ...。
ソロモンの中にいるソレがそういった瞬間であった。とてつもなく大きい爆発音と共に、遠くの方で大爆発が発生し、数えきれないほどの悪魔達が一気に人間の国を襲い始める。
「な、なんだあの悪魔の数!!」
──早く戦え。この規模、直前まで予知していた物より大きいぞ。
「分かってる...!!」
ソロモンは様々な術を組み合わせ、悪魔を次々と討伐する。しかし問題はその数。あまりにも多すぎる悪魔に、ソロモンは少し焦り始める。
「この多さ、被害は抑えられない!!」
「ふっふふ...。どうやら悪さをしているみたいですね?」
「もしかしてぇ...あなたぁ?かぁいい悪魔達を狩りまくってるのってぇ...」
そんな多すぎる悪魔を倒し続けていた時、背後から敵であろう存在が話しかけてくる。
「...誰だ」
振り向くとそこには悪魔が7体居た。ソロモンはその雰囲気から、目の前の奴らが並の悪魔ではないとすぐに察する。
「オレら七大悪魔。悪魔の中でも偉い方なんだわ」
「お間違えでなければ...。原初の魔法使い、ソロモン様ですわよね?」
「私らは其の命令により、貴方を滅殺に参った所存でございます...」
(七大悪魔...。何とも禍々しいオーラを纏ってるんだ...)
各々がそこらの悪魔とは格が違うことをまじまじと感じるソロモン。しかし今のソロモンには時間が無い。その為。
「時間が無いんだ、手加減は無しで行く。貴様ら悪魔共、皆抹殺だ」
魔力全解放、そして自身が作った様々な属性の魔法を同時に発動させる。
「は...!?なんだよこの異次元さ...っ!!」
「魔法同時併用とか人間業じゃありません!!」
「というかふざけんなよ。んだあの魔力...。人一人の魔力量じゃねぇだろ...」
七大悪魔は絶望する。原初の魔法使いに。七大悪魔は藻掻く。世界最強の魔法使いに。七大悪魔は恐怖する。たった一人の魔法帝に。
「...ふぅっ......。最悪、時間食った...。戦況はどうなってる!?」
──...人類がおよそ7割減った。
「...っ!!」
その言葉を聞き、ソロモンは絶望する。このままでは世界が滅亡してしまうと。しかしその時であった。一筋の光が天へと一直線に伸びているのが見えた。
「まさかあの光は...!!」
その場所は話に聞いていたティル・ナ・ノーグ。妖精王達が居住している地であった。ソロモンは魔流感知によって一瞬で理解した。そして同時に涙した。ヴィルジナルは自身を代償にしたのだと、愛する愛弟子の一人を失ってしまうのだと。
「......覚悟してたのにな...。いざ来るとなると...やっぱ......。無理だ...なぁっ......」
ただ一人ソロモンの慟哭が、虚しく、争いと戦火によって掻き消される。何故、現実とはこうも理不尽なのか。何故、何も生まない争いが起きてしまうのかと。そんな思いでいっぱいになりながら。
「...やっぱり、あの時のことを話すと胸が痛いよ」
ヴィルジナルのこと?
「...もちろん。愛弟子のひとりだったし、あの5人の中で1番熱心に教えてたから」
「それにあの子、記憶魔法という名に相応しく、超人懐っこくて人の記憶に残るんだよね...!」
「そんな子が消えないと世界を救えないなんて...。何も思うなって言うほうが無理だよ...」




