冥界
エルドラド、個人的に過去一ムズい国の為、珍しく必死に考えております。遅れてしまったら申し訳ない...。
あ、そういえばスタレやってるんですけど、トリビー可愛すぎ問題です。次はキャストリス引くかなー多分。
「と、冥界の門を開ける前にー...。はいこれ!」
そう言いながらルヴラが取り出したのは、なんかのマスクだった。何だこれは?とカラ達が疑問に思っていると、ルヴラは自慢げに話し始める。
「ふっふっふ...。これはね...人が息するために必要な原子以外入ってこないマスクだよー!!」
「な、なんだそのとんでもないマスク!?」
アンデスはルヴラの魔道具に驚いているが、カラ達はそうでも無さそうだ。そんなカラ達に少しガッカリしていると、カラ達は
「いやまぁ、ルヴラのとんでも魔道具は今に始まったことじゃないしな...」
「なんかもう慣れてしまったというか...」
「そうじゃのう...。ずっと一緒におるせいじゃな」
と、今更驚くことも無いと言わんばかりの反応をする。しかし、そんな反応に少し嬉しそうなルヴラ。
「...よし、みんなマスクつけた?」
「うん!大丈夫!!」
アンデスがそう質問すると、カラ達は元気に答える。そんなカラ達を見て、大丈夫そうだと頷くアンデス。
「よし...じゃあ、開けるぞ」
アンデスは冥現境門に手をかざた後、力を入れる。すると、その巨大な石門がゆっくりと開いていく。カラはその様子を眺めていると、緊張のせいか、手が微妙に震え始める。
〝カラ...さん?〟
カラの手を握っていたシフィは、即座にカラの震えに気づき、カラを心配する。
「ん?どうした?シフィ」
〝い、いえ...。ただ、手の震えが...〟
「あ、ごめん...心配させちゃった?」
シフィが心配している事を知り、少し申し訳なくなってしまうカラ。するとそんな様子を見ていたアヴァロンが
「どうせカラの事じゃから興奮しておるのじゃろ?武者震いって奴じゃ、武者震い」
と、まるでカラの心情をわかったかのように言うが、アヴァロンの言った通りであり、そんなアヴァロンに図星を突かれたカラは、照れ笑いを浮かべながら、素直にそうだったと認める。そんな2人の話を傍で見ていたシフィは、少しだけ頬が緩み、先程までの緊張や恐怖などが薄れていく。
「よかった...手の震えが消えたね」
〝え、気づいてたんですか...?〟
カラにそう言われたシフィは、鳩が豆鉄砲を食ったような表情をする。
「そりゃあ、手握ってたら気づくよ。それにどことなく表情も固かったし」
そう微笑みながら答えると、シフィの顔はみるみるうちに赤くなる。
「赤くなりすぎだよ。もしかして恥ずかしくなっちゃった?」
〝そ、そりゃぁそうです...!〟
顔を俯かせ、口元が震えているシフィ。本当に恥ずかしくなったのだろう。そんなシフィを少し可愛いと思っていると、シフィの握る手が強くなる。それに驚いていると、やり返したくなったのか、シフィは少しだけ怒っている様子で
「手...離しちゃ嫌、ですよ...」
と告げる。シフィの小さく愛らしい肉声は、カラを動揺させる。そして、カラよりも低身長の影響からなる自然な上目遣い。照れすぎて顔が赤く、うるうるとこちらを見つめている瞳。そんな姿のシフィを見て、心臓が強く鼓動する。
「っ...!!わ、分かってる...。シフィの事離さないから...」
なんっっだこの生命体...ッ!!か、可愛すぎるだろ...!!というかいつの間にこんなに積極的に...!?こんな顔真っ赤の状態で、俺の耳元でそんなこと言う!?こんなん...。い、いや落ち着け...。相手はロリ...。最近感覚がバグってるだけだ。昔の...JK好きの俺に戻れ...。
カラは心の中でそう言い聞かせ、必死に落ち着かせる為に深呼吸をする。そんなカラの言葉に、赤面しながらも嬉しそうに微笑むシフィだった。
「冥界の門が完全に開いた...」
目の前の巨大な石門は完全に開いたが、その三歩先は真っ暗で、プライットですら遠くの道が見えないほどに瘴気が濃く、奥から放たれるオーラを圧倒されるカラ達。
「さて、行くとするかのぅ...」
何時にも増して真剣な表情で、歩き始めるアヴァロン。そんなアヴァロンに続いてカラ達も意を決し、冥界へ入っていく。
「こんなに濃いのか...冥界の瘴気...」
「これは、マスクを持ってきて正解じゃったな」
想像以上の瘴気の濃さにカラ達は、ルヴラのお陰で死なずに済んだのだと感謝すると、ルヴラはまた顔を赤くし、素直に照れる。
「瘴気が濃すぎるせいか、マスクをしてるのにほんの少しだけ手の感覚がおかしい...」
クゥロは自身の手を開閉しながら、冥界の瘴気のヤバさ感じ、ほんの少し恐怖する。
「人の皮膚呼吸は割合的に0.6%程しかしないのにも関わらず、少し感覚がおかしくなるということは、それ程にここの瘴気は人体に悪影響を及ぼすものと言うわけか...」
実際に息をしたらどのような事が起こりうるのか...。想像もしたくない。
先程よりも真剣な表情だが、すぐ側に死の危険性を感じたアヴァロンは、少しだけ緊張し始める。
「そういえば話しそびれていたけど、この冥界には九柱の統治する神、その名もボロンティクと言う存在がいるんだ」
マスクをつけていないアンデスは、こちらに振り返りながら話を始める。
「...あれ!?なんでアンデスさんはマスクをつけてないのですか!?」
リノアは、アンデスがマスクをつけていない事にツッコミを入れる。するとアンデスは
「実はエルドラドの民は皆耐性があって、その中でも俺だけ瘴気の耐性が高いんだ...。だからマスクをつけてなくとも何事もなく歩けるんだよね」
と空笑いをして答える。そんなアンデスの謎の体質にドン引きするカラ達。
「まぁ、それは置いていて...。九柱の神って?」
「そう。例えば、エルドラドを創造したククルカンとか、この冥界の王のフンカメーとか...」
「はえー...。ってことは、フンカメーって神に会いに行くの?」
カラはそう質問すると、アンデスは舌を鳴らしながら、違う違うと指を振る。そんなアンデスに少し呆れるカラ。
「冥王にも会いに行くんだけど、本当の目的はボロンティクの統括者に会いにいくんだ。アプチと言う神でね、この神がエルドラドに度々攻撃してくる神なんだ」
「アプチ...」
なんだよ、ちょっとは合ってんじゃねぇか。まぁ、そんなことはさておき、アプチか...。全く聞いた事のない神だな...。と言うより、ここの神の名前全員、聞いたことがない名前ばかりだ...。名前的に南米とかそこら辺の神の名前だろうか...?それともこの世界限定の...?
カラは聞いた事のない神々の名前を聞き、自身の記憶を辿りながらそんな憶測をする。
「この冥界の瘴気は、そのアプチの力である黒炎の影響で発生してるんだ」
「ふむ、黒炎とはのぅ...」
皆、ボロンティクの統治者であるアプチの能力、黒炎に対して少しだけ嫌悪感を抱いている様子。
「黒炎って何かマズイの?」
「カラは転生者じゃからのぅ、黒炎と言う存在を知らない。って言うのも無理は無いの」
カラの疑問にアヴァロンはそういうが、カラは
いや、存在を知らないって言うか、この世界においての黒炎のヤバさを知らないだけで、そういうのはアニメやマンガとかでよく見るから...。
と少々戸惑う。が、内に秘めておこう。と同時を思うカラであった。
「黒炎って言うのは、どの方法でも消えない闇の炎で、有名な童話にもあるんだ、まぁあの童話では地獄の炎として描かれているけど」
「この世界の童話、現実を題材にしてる作品多いな...」
「それ、わたくしも思いました!なんか、絵本で見た内容ばかりで、嬉しくもあるんですけど、少し悲しくもあるんですよね...」
皆、カラに黒炎について説明し終える。そのおかげで、カラはこの世界における黒炎の存在を理解する。
消すことが出来ない炎か...。本当にそのような炎が存在するのか?いや、元の世界基準で考えてはいけないな。この世界にはこの世界のルールがあるんだし。
「それより、冥界の瘴気がアプチと言う奴の炎の影響で発生している。と言う事を問題視すべきじゃろう」
「え?何でですか?」
アヴァロンがそんなことを言うが、リノアはわかっていない様子。リノアだけでは無い、シフィもルヴラもクゥロも分かっていない。
「カラ、お主ならわかるじゃろう?」
「え...っと...」
突然話しかけられ、困惑するカラ。そのせいかリノアたちもカラの方を向く。しかし、アヴァロンの期待に応えるよう頑張るために、カラは必死に考える。
んー...。何故、冥界の瘴気がアプチという神のせいで出ているのが問題なのか...。冥界と現界を隔てているのが理由...?いや、それも理由の1つだろうけどアヴァロンが言おうとしてるのはそれじゃないはず...。じゃあ一体...。
「カラ様...」
必死に考えるカラを心配そうに見つめるリノア。そんなことを気にも止めず、ただひたすらに理由を考えるカラ。すると、ある考えに行き着く。
「まさか...戦いになってしまった時の対処...?」
アヴァロンはその答えを聞くと、正解だと言わんばかりの笑顔になる。
「確かに...。黒炎をもし纏えるのであれば、対策法が無い...」
クゥロもそうなってしまった時を想像し、少しばかり焦りを感じ始める。
「俺も、その状況に陥ってしまった時のことを考えてはいるんだ。だけど、アプチはここエルドラドにおいて最強の神、その対策がどこまで通用するかは俺にも分からない」
「さ、最強の神...」
サラッと言った事実に怯えるルヴラ。そんなルヴラを見たカラは、落ち着かせるためにルヴラの頭を撫でる。
「大丈夫。もしもの時だからそこまで怯える必要は無いよ。でももしその時になったら、ルヴラの魔道具が必要になるかもしれないから、その時は頼りにしてる」
カラと言う大事な人にそう言われた事により、ルヴラの決意は固まり、大きく頷く。
「さて、もうそろそろかな」
すると、目の前に神座があり、そこに誰かが座っているのが見える。そんな光景にカラ達は圧倒される。
「よく来たな現界の民よ、フンカメーとヴクブカメーの間にようこそ。私がフンカメー。この、冥界シバルバーの王だ」
「フンカメーとヴクブカメーの間...?」
ルヴラはフンカメーの言ったことに疑問を抱く。それもそうだ。目の前にはフンカメー1人、ヴクブカメーという人がいないでは無いか。と
「フンカメーと言うのは、エルドラドでは一の死を意味して、ヴクブカメーは七の死という意味なんだ」
皆疑問に思っていたが、アンデスの説明のおかげで理解する。すると、フンカメーは少しガッカリしたトーンで
「アンデス...。お主がいるのか」
と、呟く。
「おっと、俺が来てはまずいかな?」
そんなフンカメーの態度にそう質問をするアンデス。
「いやそういう訳では無い...。ただ、此奴らが楽しめないだろうと思ってな」
「楽しめない...??」
カラ達は、フンカメーが言っていることが理解出来ず、思わずそんな反応をしてしまう。すると、唐突にフンカメーは神座から降り立ち、こちらを睨みながらゆっくりと近づいてくる。アヴァロンやクゥロ、カラと言った、戦闘できる者は戦闘態勢へと入る。そんなカラ達に対し、アンデスは何も構えていない。
「さて、始めようか...。貴様らに...」
「問題を出してやろーう!!!」
「...はい?」
フンカメーの突拍子の無い事を聞き、カラ達は間抜けな顔をしてしまう。
「いやはや、まさか私がここに載るとはな」
あ、どうもフンカメーさん初めまして
「おうおうよろしく。お主が噂に聞く、文字という存在か」
あ、どうも文字をやらせてもらってます。
「ふむ...。概念体だから目に見えんな」
それはそうでしょう。貴方の頭に直接会話してるんですから
「ふむ、この感覚...。なんとも不思議な感じだな...」




