神の代理人
今年中に50話超えれるかチャレンジ中です。
頑張ります!
「ど、どうすれば...」
マモンのあの技、物質がある限り永遠に瞬間移動出来るってのが厄介すぎる。これじゃまともに攻撃できねぇ...。だが、早く攻撃しないと...。何でかわかんないが、この形態になってまだそんなに経ってないのに急に動きずらくなりやがった。それに、全身が熱ぃ...。
そう心の中で焦りながら、頬にまで流れた汗を拭うカラ。しかし、カラの嫌な予感は当たっており、カラの身体から白い煙が出ているのが分かる。そんな身体の異変にリノア達はザワつく。
「か、カラ様の体の節々から煙が...!?」
〝ど、どういうなっているんですか?あれは...〟
「まさかカラの体が、今のあの形態に追いついておらんのか...!」
皆がカラの煙に不思議がっている中、アヴァロンは即座に異変の事実に気づく。
〝え!?〟
「追いついていないってことは、長いことあの姿が維持できないってこと!?」
「そういう事じゃ」
アヴァロンはカラの今の形態の事実を察知し、苦虫を噛み潰したような表情になる。
「多分あれ劣化してるんだと思う」
突然ルヴラはカラを見ながらそう呟く。
「劣化じゃと?」
そんなルヴラの呟きに疑問を抱くアヴァロン。
「うん。さっきアヴァロンが言っていた、カラの体が能力に追いついていない。というのは事実で、それをカラはまだ気づいていないから、マモンと戦っている最中、入れなくていい所にも力を入れて戦ってるんだと思う。そのせいで、劣化が早まって、今カラの体がオーバーヒートを起こしているんだと思うよ」
「...何で急に賢くなったの?」
クゥロはルヴラの変わりように驚愕する。アヴァロンももちろんそうだ。しかし、幼なじみのリノアはドヤ顔だ。
「なんでって...いやぁ...。カラの能力を覚えているからねー。カラの能力はトランス、つまりカラは変成器の作用する力が能力化されてるんだよ」
「変成器とな?」
アヴァロンは、カラの能力をそこで初めて知ったが、どう言った能力かわかっていない様子。
「ざっくり話すと、変成器と言うものはエネルギーの伝達に使う機械の事で、その伝達の際に変換を行うことが出来るの」
「...ほう?つまりは、カラは変成器と言う能力で全身にエネルギーを伝達していて、そのエネルギー伝達を、戦っておる最中にずっと行っておるから、カラの身体には熱が籠っておるということか?」
「そうそうそう!さすがアヴァロン!」
ルヴラの説明を聞き、一瞬で理解するアヴァロン。元々の頭の良さを加味してもこの理解力の良さ。流石のクゥロも驚いた表情である。
「という事は、このままではカラ様の今の状態が終わるということなのでは無いのですか!?」
リノアは超焦りながらそう言う。しかし、事実その通りの為、どうすれば良いのか皆で考えることに。その間のカラとマモンは
「どうしました?転生者君。息を切らしていますが...もしや、疲れたのですか?」
瞬間移動を止め、マモンはカラの方へと近づく。
「...ははっ。そんな訳ッ!?」
そう言い、重い体を無理やり動かすが、力が抜け膝が地面に着いてしまい、咄嗟に手を着くカラ。
おい...なんだこれ...。力が段々と抜けて行く...。このままだとマズ
そう思った瞬間。半電子モードが途端に消え、普通の姿へと戻る。
「なっ...」
「っ...!!」
「マズいな...」
リノア達もカラの姿戻った所を見て、かなり焦り始める。
「はぁ..はぁ...。もう一度...ッ!!」
カラはそう言い、力を入れるが、一瞬ですら変身する事が出来ない。
「マジで言ってる...?」
まるで、数時間運動したようなそんな大量の汗を垂れ流しながら、カラは絶望する。
「仕方ない...。おそらく時間稼ぎにしかならんが...」
そう言いアヴァロンが前に出ようとした途端に、アヴァロンの右肩に力の無いぷにっとした感触が伝わる。アヴァロンはその方向を見ると、そこには起きたてで目を擦っているメタトロンがいた。
「んぅ...めたがかわりにやる。あばろんは、からのこと見てて」
「メ、メタトロン...。分かったお主が言うのなら逆らわん」
アヴァロンはメタトロンの言うことを聞き、カラを抱えながら後ろへと下がる。
「おや、今度は...な!?て、天使!?なんと珍しい!!天使など本来下界には降りないはずでは?もしや堕天したのですかぁ?幼き天使さん?」
マモンは嬉しそうにメタトロンを見つめ、少し煽り口調でメタトロンに質問する。するとメタトロンは無表情のまま
「うるさい」
とマモンに怒りをぶつける。すると、メタトロンの目に時計の模様が発現する。その瞬間マモンは遠くへと吹き飛ばされる。
「メタトロンの時間操作だ...」
「まぁ時間操作ならば、入れ替えなぞ関係などないからなぁ...」
メタトロンの能力の強さにドン引きするリノア達。
「...ッ!!」
何が起こった!?今、私は攻撃されたのか...!?速いとかその次元の話では無いぞ!?
吹き飛ばされたのを必死に抗い、なんとか止めることに成功したマモンは、あの天使について警戒する。
「クッ...。あの天使...どの情報にも載っていない知らない天使だが、おそらく名のある天使だ...じゃなければ私に攻撃を」
マモンは一人でぶつぶつ呟いていると、突然マモンの胸から腕が伸びてくる。
「なっ!?」
「みつけた」
その手はマモンの頭を掴み、そのままマモンを地面へと叩きつける。
「ガ...ッ!!」
すると、マモンの胸から何故かメタトロンが出てくる。
「な...何故貴様が...ッ」
思わず、口調が荒くなるほどに焦っているマモン。それに対し、ずっと無感情のメタトロン。
「だってめたはこーゆーのーりょくもちだもん」
「こ、こう言う能力って...」
って待て。今この天使。自分のことをめたと言ったか?めたから始まる名前のある天使なぞ、一人しかおらんぞ...。まさか...コイツメタトロンか!?
マモンは目の前の天使が分かり、絶望する。それは何故か、理由は単純。それは、メタトロンが主の一人である、ゼウスに匹敵する程の天使だからである。
メタトロンは天使にも関わらず、主と同一視されることがかなり多く、悪魔の中でもメタトロンだけは特別警戒しろと念を押されていた。しかし、メタトロンは戦闘に基本出ない為、どういった姿をしているか不明であった。その為、マモンは最初気づかなかったのだ。
メタトロンが相手ならば、私など到底敵わないぞ...。いや、私が本気を出せば可能性は無きにしもだ...!!
そう考え、マモンは瞬間移動する。そして、全身に力を入れ、本気を出し、自身を強化する。
「メタトロン!貴女を倒す...!!」
「うん。がんばって」
ゆるゆるな声でメタトロンは言う。そんな発言にマモンはブチ切れ、先程よりも速い速度で攻撃を仕掛ける。しかし、メタトロンはマモンの攻撃を眠そうに避ける。
「なっ...!?」
隙だらけのマモンの腹部に手を当てると、その場所に時間の模様の陣が現れる。一瞬で一周し、コォーンと音が鳴ると、マモンにとてつもなく重い衝撃が襲いかかる。
「───ッ...!?」
メタトロンの攻撃の威力の高さに声すら出ないマモン。
な、なんだ...この次元が違う奴は...ッ!!たった一撃でここまで違うというのか...!?
「...めたのこーげきたえた。ななだいあくま、すごい。でももうしぬね」
静かに無表情でその天使は云う。だが、無表情だからこそ伝わる死の恐怖にマモンは怯える。
「じゃあね、あくま」
そう言い、メタトロンはマモンの顔の前に手を翳す。すると、先程の時計陣が再び現れる。そこでマモンは死期を悟り、絶望に満ちた顔になる。
「あ、圧倒的すぎる...」
メタトロンの異常さを目の前で見たカラ達は唖然とする。あまりにも次元が違いすぎる。と、悔しい気持ちでいっぱいのカラはメタトロンを見て、更に強くならないとと決意する。
「まだ...まだ────」
突然、マモンとメタトロンの間に禍々しい空間が浮き出てくる。すると、マモンの表情が緩くなり、マモンはその中へと入っていく。カラ達は即座に理解する。魔王の力だと。
「ロキ...ッ!!」
「どこにいる!!魔王!!出てこい!」
大声でそう叫ぶと、どこからともなく声が聞こえる。
「前のあれからそんなに変わってない様子を見ると、今我が出たところで君らが勝てる保証なんて素粒子レベルでない、無意味な戦いだ。そんな戦いより、我は我の愛しい子供たちをただ救いに来ただけさ」
そう言い、漆黒の空間はマモンを包み込み、どこかへと消えていく。
「メタトロン...!!」
戦闘が終わり、カラ達はメタトロンの方へと近づく。すると、あることが気になったリノアがメタトロンに質問をする。
「メタトロンはあの魔王の異質な空間に触れることは出来ないの?」
すると、メタトロンはのほほんとした顔で
「むり」
と端的に答える。その答えを聞き、カラ達は様々な反応をする。
〝なんで触れないのですか?〟
シフィは、ストレートに疑問をメタトロンにぶつけると、メタトロンは先程より眠そうな顔で
「めたのしらないせかいだから」
と答える。メタトロンの発言にザワつくカラ達。しかし、クゥロが皆の焦りを止めるように喋り出す。
「魔王の能力は逆理。つまり、私たち理の下にいる世界とは別の法則に生きてる。異界を司るメタトロンですら知らない世界なら、私たちが何か言ったってもう無意味だよ。だから今は全て忘れて、カラの為に一旦近くで休も?」
クゥロがそう言うと、カラ達は納得し、気分を切り替える。すぐそこにある平原へと向い、そこで休むことに。
「どうせ疲れたし、このままここで一日休もうか?」
クゥロはどうせならと平原でじっくり休むことに。
「そうですね、あんな高いところから落ちてきて、その後七大悪魔と戦闘なんて...疲れて仕方ないですよ!」
〝そう怒ったらもっと疲れますよ?〟
「確かに...」
プンプン怒っているリノアを宥めることに成功したシフィはホッと肩を撫で下ろす。
「よーし、野宿だー!」
そうしてカラ達は、その平原で一日を過ごす事に。
さて、久しぶりにここに来た感想は?シフィちゃん
〝ほ、本当に久しぶりですね...。でも相変わらずです!文字さんは優しいです!〟
そりゃあだって、シフィちゃんの事は文字さんは大好きだからね!
〝えへへっうれしいです!〟
あー...本当に可愛い...。このままこの空間でずっとおしゃべりしたいくらいに。あ、ところでシフィちゃんは今も天照の印あるのかな?
〝...?はい!ありますよ?ここに〟
あらほんと、これずっと発現してるんだね
〝最初は邪魔でしたが、もう慣れました!〟
えらい!えらいぞ!シフィちゃん!




