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異世界の屋台
「とりあえず、町を巡るか。」
そう僕は呟いた。
「そうじゃの。じゃあ出発するかの。」
ゼフィロスは、嬉しそうにそう言った。
ブラック企業に勤めていたときは、こんな自由な生活はしていなかったな、とふと思った。
「あれは、なんだ?」
異世界の文字で書かれていたので、何がかかれているのか、わからなかった。
「あれは、りんご飴屋じゃ。」
りんご飴だと、、。
「り、りんご飴?」
まるで、日本みたいだ。日本でも、そうそう見ないけどな、りんご飴屋なんて。ていうか日本でも祭りの時ぐらいだろ、そんなの。
「そうよ。しらないの?」
「いや、知っているけど。」
「あれ、うまいのよね!早くたべましょ!」
そういって、僕の手をひっぱった。
その瞬間、ゼフィロスが悲鳴をあげた。
「きゃ!!」
「え、」
「あ、あのね、サキュバスという種族はね、お肌が敏感なの。だから、あまり触らないで!」
いや、ゼフィロスさんから触ってきたんですけど。この子、やっぱり頭おかしいのでは、、、。