しばれる中、寄り添う花【冬の詩企画】
楽しんでいただけたら幸いです。
冬の日、風すさび、しばれる寒さ。より強く抱く孤独。
そんな冬に咲く花、寄り添う花。
雪のしずく――そんな別名を持つ待雪草。
「もうすぐ春が来るから絶望してはいけない」
しばれる寒さの中、そう言って人を慰める花はスノードロップ。
待雪草、待雪草。死に寄り添う花。待雪草。
無色であった雪は、色を求めて彷徨った。草花に色を求め色をわけてもらえぬ中、打ちひしがれた中、色をわけ与えたスノードロップ。
その友情から、雪と共にある花、待雪草。
『逆境の中の希望』あるいは『もしもの時の友』
孤独の中に寄り添ってくれる何かを求めている。
孤独の中に在るものに寄り添う。そんな強さがほしい。やさしくなりたい。
されど、身につけた世の中の処世術はそれを許してはくれない、純心を失い、歪んだ哀しみは何処に行けばいいのか、どうすればいいのか。心はしばれていくばかり。
其処に在る花は頭をたれているだけで答えてくれない。ただ咲くだけ、冬の中に寄り添う花。待雪草。
本作は「冬の詩企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)
なお、本作は下記サイトに転載します。
http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)
大好きな花、待雪草、スノードロップをネタにしてみました。コレは詩なのだろうか……。
この企画の参加者様達の皆さん、力作ぞろい。ちょっと……すっごく不安。
冬の花は優しいモノばかりです。(*^^*)