表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

雨と怪物

作者: いちご様


私はまた 明るい光の中 目が覚める


ああ また学校に行かなきゃ


身支度を整えて、家を出る




街中はうるさい。騒音まみれだ。


イヤホンを取り出し、おもむろに耳につける


アイチューンからお気に入りの曲を呼び出す


つまんない景色が 色彩を身に着ける


制服のミニスカートのポケットに手を突っ込む


どこにも行きたくない。


だからって宇宙人にさらってほしいとかは思わなくなった。




ぼんやりと川を眺めながら そんなことを考えていた。


横になって風と日差しを浴びる


それにお気に入りの音楽


これがあれば なんでもいい



少し風邪気味で咳き込む。



ポタポタ、、、




雨だ


雨は好き。


小さいときから。



窓に雨の当たる音を聞きながら飲む 温かいホットミルク


クラブで飲むテキーラやシャンパンとは また違う喜び


雨の降る中 光り輝く宝石みたいなネオン




あ また来た



目の前に広がる 凄惨な光景


血と内臓が 青の街を染め上げてゆく



「キャーーーーー!!」



目の前を通る 女の悲鳴なんか聞こえない



私はお気に入りのクラブミュージックに酔いしれて、体を揺らす


リズムに合わせて腰を振る、手を振る



ブシュ



目の前で次々惨殺されてゆく人間たち


おぞましい歪んだ顔のモンスターたちが


123、、、、10、、、17


もっと たくさんいるだろう


長くて細い腕


雨に打たれるその姿は とても醜く そして哀れだった


私は恐怖と軽蔑を含めて そう思った。 




私は コツコツと ローファーを鳴らし 歩き始めた



「さようなら」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ