小学校テロ事件
『神の試し』を要求してくるテロリスト
この物語は過去に出版のお誘い(長編に伸ばせたらな、たられば話)があったものですが、できずに挫折した作品です。
時間9:00
不気味な声で校内放送が流れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーー校内放送ーーー
「我々は神の代理人です。神の命を受け君達を試しに来ました。
今、この学校に爆弾を仕掛けました。
校舎から人間が一人でも出た場合、その瞬間に爆発します。
爆弾が爆発したら、全員が死にます。
また、5時間後の、午後2:00丁度をタイムリミットに爆発します。
爆弾を解除したければ、我々に従ってください。
では、我々は命令します。
午後2:00までに、校舎に居る人間を3000人以上にしてください。
外から人が入ることは許します。
3000人以上にできたら、爆弾を解除します。
それと、もう一つ条件をつけます。
我々を退屈させないために、余興を行っていただきます。
詳細は、放送室に行けばわかります。。
それから、信用してくれないかもしれないので、試しに運動場を爆発させてみます。
本体の威力は、この1000倍はあると考えてください。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
○少年大介編ーー
僕は、校内放送を聞いていた。
「そんな馬鹿な」という気持ちで聞いていたと思う。
だけど、校内放送が終わった直後、僕は現実を直視する羽目になった。
運動場で大きな爆音が聞こえた。
と、同時に、砂埃が保健室の窓から入ってきた。
僕は、窓から外を見た。
大きな煙を作り、赤い火が、上空20mほど、立ち上がっていた。。
地面はえぐれ真っ黒に焦げていた、
僕は保健室から、思わず飛び出した。。
目の前には、大柄の男が立っていた・・・拳銃を構えて・・・
大男は、僕のことには気が付いていない。
誰かに、拳銃を向けている。。
だれに向けているのか。。銃口の先には、黒ずくめの男・・これは犯人なのか?
だとしたら、この人は刑事さん?
刑事さんは、拳銃の引き金を引いた!!
校内に銃声がなり響く・・・
刑事さんは、うずくまるように倒れた。
刑事さんは、その黒ずくめの男に撃たれてしまった。
血が、廊下を染めていく。。
刑事さんは、うなっている。。
「畜生・・・」と言いながら、
刑事さんは悔しがり、目に涙を浮かべている。
僕は、犯人と目が合った。
犯人は銃を持っている。
僕は、死を恐怖した。
死にたくない。生きたい。
僕は、思わず、刑事さんの傍らにある、拳銃を拾った。
そして、黒ずくめの男に向けた。
「う、うごくと、う、、撃つぞ!!、犯人だろ!!お前。。」
犯人は、持っていた銃を下ろし。不気味な声で話しかける。
「おおお!!意外な反応だな~~~、でも僕には、絶対に当てられないよ~~」
僕は、男のその挑発的な態度に腹がたった。
「馬鹿にするな、こんなものモデルガンと同じだ、
お前は人を殺した。殺されても文句は言えない。
僕は心の中その様に思い撃った・・・
だが、あたらなかった。
無意識に怖くて手が震えていたのかもしれない。
犯人には逃げられてしまった。
大人たちが、銃声を聞いて駆けつけてきた。
僕が拳銃を持っていることに驚いている様子だった。
先生は、険しい顔だったか、
そっと僕を抱きしめてくれた。。
先生からは、涙がながれ、僕の服を濡らした・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーー近隣を巡回中の警察官カエデ
私は、パーロール中に、爆弾事件の要請が入り、如月小学校に向かった。
わたしが、駆けつけたときには、仲間の警察官の息は無かった。
銃弾は、心臓を貫通していた。
手の施しようはなかった。
私は、先生から事件の概要を聞き、理解する
私は、とんでも無いところに来てしまったと思った。。
自分自身も犯人の人質に取られてしまったということである。
私は、一気に力が抜けてしまった。
だが、私は直ぐに立ち直った。
犯人の声明が嘘である可能性と、沢山の警官隊がこちらに向かっている事実が
私を不安な気持ちから遠ざけた。
私は気を取り直して、仕事を続ける。
私は、犯人の特徴を聞くために、唯一の目撃者の少年に話を聞く。
少年は、泣きながらも犯人の特徴を教えてくれた。
判ったのは、犯人は黒いフードを被っている。顔は、ありきたりな日本人顔。
声の特徴は高め、ふざけた感じのテンション。
私は、この情報を元に、周辺一体に包囲網をかける指示をあおぐ。。
私は、心の中で、犯人像を分析する。
(少年は、犯人に向けて発砲したらしいが、
犯人が、ふざけているというのは、どういうことか?
いくら子供とはいえ、拳銃を向けてふざけられるなんて、犯人の異常性か感じざる終えない)
少年大介は、発砲した弾があたらなったことに、自己嫌悪に陥っているようだった。
私は、ふと、犯人が逃げ去った出口を見ると、血痕らしきものを見つけた。
どうやら、これは、少年が発砲した弾にあたったものだろう。
ほんの少しの血痕で、良く見ないとわからないくらいだが、血痕の可能性がある。
もし、血痕なら鑑識に出せそうだ。
私は、少年を褒めてあげた。
「頑張ったねえらいよ。勇気があるよ。
ちゃんと男の人に当たったよ。
ほら、あそこに小さな赤いものがあるでしょう
あれは血痕と言って、犯人を特定することができるのよ」
少年にそう言うと、、
「それくらい。知っているよ。」と、
馬鹿にするなという感じで笑顔になってくれるのだった。
「じゃあ、刑事さんあれ教えて、どうしてあの車の窓は、中が見えないの?」
少年は、遠くの運動場の外を指していた。
たしかに、車が見えるけど、私には距離が遠過ぎて目を凝らしてもわからない。
「大介君、視力いくつ?
「2.0、それ以上あるかも
少年は、まるで、それが唯一の自慢であるかのように語った。。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・・・、教室では・・・・・・・・・・・・・
ーーーーーーー
少年大介は、警察官カエデと、教室にもどった。
大介は、警察官カエデに既に慰められていたためパニック状態にはない。教室のパニックしている光景と冷静な自分とのギャップに、驚く。
~生徒達の会話~
「僕達死んでしまうの?」
「今日、休めばよかつた、無理してくるんじゃなかった」
「学校なんて、最初からなければよかったんだ」
愚痴を言う者、絶望するもの、泣き崩れる者。
教室はパニック状態で、先生は、子供達をなだめるのに、必死の様子である。
警察官カエデは、自己紹介をして、生徒達を守り抜くことを誓う。
「私達警察は、絶対に勝てます。正義の味方が負けるはずはありません。だから、安心して」
~カエデの誓いと同時刻~
警官隊が駆けつける。
校舎の中には総勢30名の爆弾解体のプロが突入。。
外にはパニックを防ぐための警官隊。万が一に備えた消防隊、救急隊。
マスコミ、報道も集まってきた。。
生徒達は、この光景を見ることで、安心して次第に泣き止んでいった。
ヒーローたちは子供達に勇気と希望を与えたのだった。
現在の時刻 9:30 爆発まで、残り4時間30分
校内の人数 583人。 爆弾解除達成人数まで、あと2417人
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間9:30ーーーーーーーーーーー
ーーその頃 6年生教室にて ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大介「おお!!すげーー!!外見てみろよ!!翔ちゃん。」。
大介は、この危機的状況を楽しんでいるようだ。
先ほどの、犯人と交戦したことで、既に大きな恐怖を知ってしまい。
今のこの状態と比べると、恐怖心が和らいでしまっているのだった。。
消防車、警察隊等、の突入は、大介にとっては新鮮であり、好奇心を駆り立てる。
翔太「大ちゃん、こんな時に何をのん気な事、言っているるんだよ~~~」
翔太は大介の親友である。翔太は、涙を浮かべながら、事件の状況を大介に説明する。
大介は翔太の話を無視して、夢中で窓にかじりついて、外を見ている。
「おお!!、翔ちゃんの親父さん、来ているぞ!!」
それを、聞いた将太は、驚いて、窓を見る。
将太の父親は刑事である。警官隊ともに、校舎に入ってくる。
将太の顔が笑顔になる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーー警官隊会議、職員室にてーーーーーーーー
○警官隊隊長飛来 編○
私は、警官隊隊長、飛来 この事件の指揮を担当する。
私は今、放送室で発見された余興メモを読んでいる。
その余興メモには、以下の様なことが書いてあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1時間ごとに、以下の余興を実行しろ。
1時間目、9~10:00
運動場で、誰か2人が殺し合いをする。必ず一人死ぬ事
。
2時間目 10~11:00
運動場で、6年生以下の女と誰か男がSEXすること、
3時間目 11~12:00
運動場で、夫婦を殺し合いさせること。必ず一人死ぬこと。
夫婦は、この学校に現在通う生徒の親でなければならない。
4時間目 12~13:00
運動場で3時間目に生き残った親と、その子供を殺し合いさせること、必ず一人死ぬこと
注意事項
①10:00までに、テレビ中継で、「神の代理人」の声明と、この余興の全内容を発表して
世間に公表しなければならない。、
②これらの余興を実行するのは、校舎に居る人間のみである。
③余興を目的としない人数。3人以上が校舎から出ることはあってはならない・。
④各、余興の行為は、、テレビ中継を使って、詳細に映し放送すること。
⑤死体は、テレビ中継を使ってズーム撮影し、死体の状態を詳細に放送すること。
これらを実行しなかったり、また、余興実行者が逃げ出した場合や、
また、替え玉を使って成りすますような、騙し行為と我々が判断した場合も起爆する。
実行して成功した場合は、その人間は自由にしてもよい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は驚愕した。。
これを実行するだと・・・、世間は黙っちゃいないぞ。
どれ一つとして、実行する訳にはいかない。
1時間目の終わりまでは、残30分しかない。
それまでに、爆弾を見つけ解体しなければ・・・・
まず、私は、メンバーに召集をかけた。
メンバーに事のあらましを説明した後
万が一、時間が間に合わなかったら、自分が1時間目の余興で死ぬことを告げた。
今は、余興をするかしないかを、考えて時間を潰す余裕はない。
私は、隊員の活力を下げないためにも、これだけは、先に決めることにした。
私を殺す役目を誰にするか迷ったが、私の信頼の置ける隊員が、名乗りを上げた。
彼の名前は東田。
私の決断した理由を一瞬で理解できる良い隊員だ。
私が仮に死んだとしても、彼なら、後の仕事を上手くやってのけるだろう。
次に、私は、全生徒と学年に、一斉に爆弾をさがす指示を出した。。
爆弾が見つかるまでその間、
私は犯人の手口を分析していた。
犯人は、校舎から出る人間を監視する為に、学校付近、もしくは内部に犯人が居る可能性を考えた。
外だとしたら、校舎から出るところを目視できる場所だろうか?
遠距離から双眼鏡で監視しているのだろうか?
最低でも2人以上、表校舎、裏校舎からの監視がついているはず。
位置的には、あのあたりか?
私は、見つけた。運動場の外の道路、4台の黒いワゴン車が学校を囲む様に角に一台ずついた。
外から中は見ないように、コーティングガラスが張られているようだ。。
私は、熱源スコープを使って内部を観察した。
各車内には、二人ずつ犯人が乗っていた。
私は、考えた。
捕まえるなら、犯人全員を同時に制圧しないといけない。
一人でも残れば、仲間の異変に気づいて起爆されるかもしれない。
いや?そもそも何人いるか判らない。
監視する者を更に監視をする者がいるかもしれない。
情報が無さ過ぎる。
下手に、あのワゴン車には手が出せない・・・。
私は、監視するワゴン車を更に監視する者を、探すように、命令を出した。
そして外で待機している交渉人を手配した、
テロリストなら交渉が通用しないことは判っていた。
だが、やれることは、もう、これしか自分には残されていなかった。
わたしは、上層部に掛け合い、指示を仰いだ。
軍隊は、要請を受けて、こちらに向かい始めている。。
総理大臣に電話が繋がり、総理からの余興についての指示を受けた。
だが、具体的な指示はない。「余興を避けろ!」ただ、それだけであった。
「隊長!!この爆弾は、解体用の爆弾です。校舎を一掃するには、あと、100個近くあると思われます。」
隊員の報告に、私は少し安堵した。
このタイプの爆弾は、民間業者がビルを解体する目的で使う物であり、
爆弾を解除するのは、比較的容易だったからである。
ーー1時間目終了間際、10分前ーーーー
あと、直ぐで解体し終わる。
と、その時、子供達が、私の元へ来た。
来て欲しいところがあるという。何かを見つけたようである。
少年達は、使われていない教室の床下を指差して、爆弾だと訴えた。
地面を調べると、時計の秒針音が聞こえる。
「まさか!!」
私の直感が外れて欲しいことを願った。
私は、放射線探知機を使い分析する。
探知機の針は、一杯にブレル。
私は、確信した。この下に核兵器が埋まっている可能性があることを・・・
事件は学校倒壊というレベルではなくなった。
もし、爆発したら、大惨事になってしまう。。。
私は、恐怖とプレッシャーに押しつぶされそうになった。
だが、時間は迫っている。もう、10分もない。。
爆弾を掘り返す時間には、とうてい間に合わない。
私は、死ななければなない。
ちくしょう!!私は、犯人に、まんまと騙されてしまったのか!!
ビル解体用の爆弾はフェイクで時間稼の為であったのか!!
気付いたところでもう遅い。
私は、負けだ。
いさぎよく死んでやろう。。
私は、指揮権を隊員東田へ移した。
東田は、何も言わなかった。。
隊員達も何も言わなかった。
私は運動場へと向かった。
テレビを通して大多数の人が知っているのだろう。
私が通る道を空けてくれる。
私に敬礼をするもの。目を背くもの。何も知らないもの。
いろいろな人間が居る中で、私の家族も居た。。
家族は、校門の前で、警官隊にガードされていて、入れないでいる。
この位置から、死ねてよかった。
ここなら距離が離れているし、私の顔も良くわからないだろう。
テレビ中継の報道陣、カメラマンが集まってきた。
彼らは、私にインタビューをしてきた。
これから、死ぬ人間にインタビューとは・・・
ある意味、勇気のある行動に私は感心した。
私は叫んだ。
「犯人見ているかーーーーーーーーーー!!!
「お望みの余興とやらを見せてやる。俺が死んでも必ず仲間がお前をぶっ潰すからなーーーーー」
悔しいけど、気持ちよかった。
全国に私の勇士が見られたと思うと、少し、誇らしくなった。
「さあ、撃ってくれ。。。
出来れば脳天を一撃でお願いする」
私は覚悟ができていたが、東田は苦しんでいた。
死ぬ人間より、殺す人間の方が辛いというのは、
私は、考えていなかった。
すまない。
東田・・・後の事は頼んだぞ・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー-----------------------------------------
東田は、飛来を撃ち抜いた。。
静かに倒れ落ちる飛来。
東田は、倒れる飛来を抱き止める。
テレビの報道は、飛来隊長をアップでカメラに収めている。
嫌がり、目を背けながらも、カメラに収める。
死体の状況を詳細に放送する。それが犯人達の要求であるから・・・
だが、その光景をわざわざ見ようとするもがいるのだろうか・・・。
テレビの向こうでは、チャンネルを変かえる人々。。
目を覆う人々・・
だが、真剣に食い入る様に見る者も居るかもしれない・・・犯人達のように・・・・
その者たちは、今、どんな表情をしているのだろうか・・・
「飛来隊長の死は無駄ではない。」
飛来隊長から引継ぎを受けた隊員は、心の中で自分に言い聞かせた。
隊長の言葉を思い返していた。。
飛来隊長「もし、私が死んだ後に爆発を免れたら、一つ判ことがある。。
犯人の要求した「殺し合い」の意味合いは、「人の手を借りた自殺」
でもいいということになる。
だから私は、犯人にみすみす殺されるんじゃない。
勝つための糸口を探すために犠牲になるだけだ。」
---------------------------------------------------------------------
2時間目 10:00
ーーー小学校 6年教室ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大介「何で真っ暗なんだよーーーーーーーー」
大介は、カーテンから外をのぞこうとした。
先生の大きな激怒、甲高い声が、教室一杯に鳴り響く。
「犯人達の命令なの。もしバレたら爆発するわ」
先生は嘘に無理があることは承知であった。
だが、この嘘しか、つなぎ止める方法はなかった。
大介は、疑問に思っている。
隙間くらいから、外を見てもバレナイと考えていたからだ。
だが、先生は、窓に近づくことさえ許すことは、なかった。
大介は、退屈になってきたのだろうか。
友達に、犯人との交戦を聞かせて自慢している。
男の子達は、食い入るように、大介の話にかじりついた。
笑っている者もいる・・・
彩「あんた達、馬鹿じゃないの!!」
彩は世話焼きの女である。
刑事の死体の血なまぐさい話で盛り上がる男達に一括を入れた。
「女子達が怯えているじゃない!!そんな話するんじゃない!!」
大介は、怯えている女子に気付き話を止めた。
男達もそそくさと、逃げるように、彩から離れた。
翔太、は、悔しそうな顔をしている。
2人は、彩のことが好きであったら、軽蔑なまなざしで見られたことにショックを受けていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーー校庭の外ー親達ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
校庭の門は硬く閉ざされ居る。
入ろうとする親達を必死で抑える、警察官たち。
親達は、余興を知っている。見たくない。
ここで死ぬ事を受け入れている者
祈りをささげるもの者、子供たちと、電話で連絡を取り合い、励まし合う者。
それぞれが、心を一つにして、子供の事を思っていた・・・
。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーー6年生ー教室ーーーーーーーーーーーーーーー
親達から子供たちに、電話が掛かってくる
子供達は、親と励ましあい。笑顔を見せる
大介「お前達は、親が居ていいな・・・」
大介は、呟いた。大介には親がいない。
物心付いた時から、施設で育ちである。。
目つきが悪いことが原因で、引き取り手は、未だ現れていない。
翔太「あ、ごめん・・・」
翔太は、携帯を置いて、悲しそうな後悔した顔になる。。
大介「何言ってんだ?おれは、羨ましい!って言っているだけだろ」
「可愛そうな人を見るような目で、見るんじゃない。」
「俺にとっては、親が居ないことは当たり前みたいなもんだから、別に悲しい訳じゃないいだ。
「電話をつづけろよっ」
大介は、そう言って、翔太にチョップをカマシタ!!
そこに、翔太の父親が現れる。
大介は、翔太の親父を見るなり、ソワソワして、言い訳を言おうとしている。
だが、親父は、チョップを見ていなくて気が付いていない。
翔太から、電話を借りて、翔太の母親と話し出した。
大介は、ほっと胸を撫で下ろした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翔太「お父さんと、お母さん、ケンカをしていない・・・。」
翔太は心の中で思った。
翔太の両親は、現在離婚協議中。
どちらを引き取るかで、日々もめている。
親父は刑事という職業柄、家に居ることは殆ど無い。
夫婦すれ違い、仲は、冷め切っているのだ。
父親と母親が電話で会話している。
翔太はその光景を見て、仲直りしてくれることを期待してる様子を見せる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間10:15ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーー核爆弾のある部屋でーーーーーーーーー
軍が合流した後、飛来隊長から指揮権を引き継がれていた東田隊員は、
事の状況を説明する。
指揮官東田は、召集をかける。
軍人、先生達、警察隊は集まってくる。
解体が間に合わず、2時間目の余興が逃れられない事を説明した。
指揮官の考えの元に協力を仰ぐ
指揮官は、考えた・
「少女のSEXは、替え玉偽装はできない。
たとえ、AV女優を替え玉に使うとしても、AV女優が、こんな危険なところへ来る可能性はまず無い。
校内放送で、募集をかけるか?
だめだ、パニックになる。
まず、女子だけを別の部屋に集めて、説明した後、募集をかけるか?」
指揮官は、感情を抜きにして、SEX候補を探した。
女子達は嫌がった。
だが、2~3人の女子が、ある条件を受け入れてくれるなら、SEXしても良いと名乗りを上げた。
好きな男の子なら、しても良いと提案してきたのだ。
指揮官は、またも感情を抜きにして、。
仕事をした。
指定された男子は、嫌がった。
だが、生きるためには仕方がない。、その男子は、悩んだ末に了解した・・・
聖職者たち、、教師や、警察官は、とても複雑な心境だった。
危機から免れるのは、うれしい。けど、倫理的な罪の意識に蝕まれていた。
葛藤があった。
軍上層部も、総理大臣も葛藤していた。
だが、まだ核爆弾と決まった訳ではない。
核爆弾ではないことを祈り続けていた。
時間10:50
爆弾が、ようやく、掘り起こされた。
掘り起こされた爆弾は、重金属で覆われている。
幅、2m、高さ50cmほどにもなる。
軍による分析が始まった。。
軍人の顔は恐怖にゆがんだ。
絶望を感じている様子である。
軍の動きは、急にあわただしくなった。。
軍は、本物の核兵器と、断定したわけではない。。。
万が一にも、巧妙に見せかけたダミーである可能性もある。
むしろ、その可能性のほうが高い。
だが、核が本物か偽者であるかは、関係ない。
彼らは、最後まで、決められた任務を遂行するだけなのだから・・・
時間10:53 順調に余興2時間目は実行された。
テレビ報道陣は戸惑いながらも、懸命に職務を遂行した。
親達から悲鳴の声。テレビの向こう側で興奮を隠せない人々。
怒り狂う聖職者。。。
ありとあらゆる感情が、交錯していた・・・
そうして、余興2時間目の犠牲者のお陰で、皆の命は救われたのだった。
時間11:00 現在の校舎人数615人
ーーーー核兵器 部屋で、ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
指揮官東田は、壁を強く殴りつける。何度も殴りつける、
助かったことへの喜を感じてしまう・・・そんな自分が許せない。
罰を与えるように自分を傷つける。。
解体チームは、懸命に解体作業を続けている。
だが、チームの顔色は悪い。
チームの想定の想定よりも遥かに超えた解体困難な罠が爆弾に張り巡らされていたのだ。。
チームは、いつ解体が完了するのか、断言できなかった。
指揮官は、絶望的な状況を把握し、上層部に報告する。
程なくして、軍部上層部から命令が出る。
一般人が校舎に入れる許可が下りたのだった。
この命令は、助からない場合の最悪のケースを想定したものである。
親達は、どちらにせよ避難しない。
ならば、今のうちに、子供達に会えるようにしよう。
そういった、配慮を込めた命令であった。
11:10分
一般人が校舎に入れる許可が下りる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーー運動場 外ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
親達の前に、メガホンを持った軍人が現れる。
校舎に入れる許可をくれる説明を始める。
「今現時点で、この危機を脱する可能性は50%、、わからないという状態です。
この校舎の中に一度入れば戻ることができなくなります。
また、皆さんがご存知の余興3と4に関しても、対応策が無い状態です。
もし、仮に、余興3.4をしても良い、もしくは考えたいと思う方々が居れば、
11:40までに、音楽室へ集合してください。
この言葉が理解した人だけ、列に並んでください。
躊躇しつつ行く者。
行かない者。
迷わず行く者。周りに影響される者
いずれにせよ行く者の殆どが、この学校の生徒の親であることに変わりは無い・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーー6年生教室にて、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翔太「あ!!お母さん来てくれた」
翔太は嬉しそうに甘える。
クラス中に両親の姿があり、にぎやかになっている。
それを羨ましそうに見ている大介に、警官カエデが声を掛ける。
カエデは、大介の話し相手になっている。
「よ!寂しいのか?少年よ!!お姉さんのオッパイでも吸うか?
「だだ!!だれが、・・んなオバサンの腐った乳・・・」
大介は、顔を真っ赤にして怒り狂っている。
「誰がオバサンだってーーーーーーーーーー!!??」
カエデは、冗談のつもりで脅したが、冗談が通じなかった。
さっきまで赤色だった大介は、ションボリしおれて、ブルーになってしまった。
カエデは、話題を切り替えることにた。
カエデ「大介くん、警察官のこと、どう思う?
大介「どうって・・・まあ、好きでも嫌いでもないし・・・
「俺は、それよりもスワットが好きだ。
「テロリストを華麗にやっつけるんだ。
「あの、戦闘服もみたいなのも超カッコいい。
大介は、話に食いついてきた。
この話題が、気に入ったようだ。
カエデは「所詮は子供」と、いう目になり、会話を合わせる。
カエデ「大介君なら、スワットになれるよ。。
大介「え!?ほんと?
カエデ「君のその視力は武器になる。。
遠くからの攻撃するスナイパーとか、適任だよ。
大介「え~~~~
俺は、もっと近距離で、犯人を制圧するのがいいな、
遠くからチビチビやるなんて、弱い者いじめみたいじゃん。。
大介「スナイパー以外では、なんか無い??
カエデは、お笑いのツッコミの要領で、キッパリ答える。
「無いね!!成りたいなら、努力しまくって勉強することだね」
大介「えーーーーーーーー!!勉強嫌い~~~」
2人の会話は続いた。
カエデは家族の話。仕事の話、いろんなことを大介に聞かせた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間11:30 現在の校舎人数1163人ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
親達のいくつかが、音楽室へ向かおうとする。。
自分が犠牲になることを覚悟している。おびえて体が震える親もいる。
その覚悟を知らずに引き止めようとする子供達
「どこにいくの?一緒に居てよ」
言い訳を考えて困る親。
何も言わずに行ってしまう親。
いずれにせよ、子供達は、軍人に抑えられて、教室の外に出られない。。
低学年の子供達は泣くばかり。。。
音楽室では、、勇士100人が参加をしていた。
親達は、校舎に入る前から決断していた。
親達は、子供を見殺しに出来ない。かといって自分が犠牲になるのは怖い。
他人が名乗りを上げるのを待ちたい。
けれど、他人任せにすることも罪の意識を感じる。皆が悩んで苦しんだ。
相談しあった結果、くじ引きで決めるルールをグループは作っていた。
「くじ引きで当った夫婦は、余興3,4時間目をを実行しなければならない。」
再度、確認が行われた後、くじ引きが始まった。
だが、これは、決まったことではない。
核を解体するか、校舎の人間を3000人にすれば、余興は避けられる。
皆は、希望を捨てなかった。
ーーーーーーーーーーー
現在、校舎人数1830人
ーーーーーーーーーーーーーーーー
○翔太編○
僕は、お母さんに呼び出された。
教室から、出るみたいだ。
どうして僕だけ出られるのだろう?
教室の皆は、出たくても出られないのに・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
母は、将太を連れて教室を出た。
将太は訳もわからず着いていった。
「お母さん、どこに行くの?皆、教室にいなければいけないんだよ」
母は無言のままである。
将太の顔を見ないようにしている。
涙を流しそうな自分をこらえるような表情である。。
将太の手を握った手に力が入る。
校舎出口にまでたどり着く。
「お母さんどうして?校舎から出たら、爆発するんだよ」
母は、涙をこらえる。。
軍や警察が横に並び、敬礼をしている。
将太は驚いている。母にどうして敬礼をするのかわかない。
母にいくらと問いても、軍の人に問いても、何も言葉は返ってこない。
母は、翔太に目隠しをさせる。
「絶対にとっちゃ駄目だからね。」
母は強く強く念を押した。
翔太は訳がわからないが、周囲の雰囲気に負けて断れない。
隊長東田が母にサイレント式の銃を渡す。
母は、翔太を連れて、運動場に出る。
「あれ?ここ?運動場?
どうして、どうして、皆を置いていくの?大ちゃんは?お父さんは?」
翔太は、母の引っ張る手を、振りほどこうとする。
けれど、母の力は、強く、翔太は、テレビモニターの前まで連れて行かれる。。
母は、翔太を抱きしめた。
涙を浮かべている。
母は、一方的にしゃべっている。
反論をさせる余地の無いように、
「お父さんとお母さんは、あなたが大好きよ。誰より好き」
「だから、絶対に死なせたくないの?わかる?
「あなたは大きくなって、お父さんみたいな立派な男になるの。
ここで、死んだらいけないの。
学校の皆と一緒に大きくなって、幸せになるの。
そして、お嫁さんをもらうの。
好きな子一人くらいいるでしょう。
その子と結婚する。
翔太は、うなずくきながら聞いている。。
母「たとえ私とお父さんが居なくても
「あなたは、幸せに生きるの。
翔太のうなずきが、止まる。
翔太「どうして?そんなに父さんと離婚したいの?。」
「お母さんもお父さんもずっと一緒がいい。・
「ずっと一緒に居たい。離婚なんてやっぱりしないで」
母は、笑顔で柔らかい口調になる。、
母「お母さんは、お父さんのこと好きよ。お父さんも、お母さんが好きよ。
だから、離婚はしない。ずっと一緒だよ。」
「けど、ずっと翔太と、一緒に居るわけじゃないの。
翔太は大人になって独り立ちするの。
それは、翔太が私達を必要としなくなることなの。
そういう意味で、お母さん達は、居なくなるの。
翔太は、意味が理解できなかった。
だけど、離婚をしないと言う言葉は理解して、うれしそうな表情をしている。
母「けれど、世の中は楽しいことばかりじゃない。
厳しいの。
試練が沢山あるの。
でも、絶対に負けないで欲しいの。
あきらめないで頑張れば、必ず試練に打ち勝つことができるの。
お母さんは、翔太が試練を乗り越えたら、もっと好きになる。
だから、どんな試練が訪れても、負けないで。
お母さんを、もっと翔太のことを好きにならせて。
ずっと好きで居られるように、試練を乗り越えて証明し続けて。
将来私が居なくなった後も、それを続けて・・・
翔太は、うなずいた。
「僕、どんな大変な試練だって乗り越えてみせる。
お母さんにそのことを証明してあげる」
母は、悔し涙は、笑顔の涙に変わる。
母は心の中で思う。
「見ている。、あなたをずっと見守っている。何があっても。
翔太の試練を乗り越える姿を見る。
死んだとしても。空から見ているから・・・」
母は、翔太に持たせた銃を自分に頭に向けさせる。
母「翔太・・人差し指を手前に強く引いてみて・・・」
翔太は、何も知らないま、銃の引き金を引いた。
銃弾は、母の頭を貫通した。
翔太を抱きしめるように、倒れこむ母。
翔太は重さのあまり、、母を落としてしまう。
翔太は、母に話しかける。
母が返事をしなことに、不安になった翔太は、目隠しを取ろうとする。だが、、きつくて取れない。
軍たちは、翔太を抱えて運び出す。
翔太は、訳が判らず抵抗する
「何?だれ?一体なんのなの?お母さんはどうしたの?
翔太の母を呼ぶ声が、運動場に小さく響いていた・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間、1:00 現在、人数、2142
タイムリミット残り1時間
隊長東田の先導で、
校内全員を3階フロアに集めた。
爆弾は、核とは、断定はされていない。
運良く中身は規模は小さいものかもしれない。
そう信じたい気持ちが、隊長東田の気持ちに働いた。
仮に、威力が想定よりも弱いならば、3階ならば、爆風を避けられる可能性あった
子供達と親達は、残りの時間を惜しんで会話をする。
子供達の声
「どうして3000人集まらないの」「私達は見捨てられたの?」
大人達の声
「大丈夫きっと、助かる。沢山の人たちが頑張っている。皆を信じなきゃ。。
親達は、子供達に覆いかぶさる。
爆弾が爆発しても、自分の子供だけは助けたい。
親達は子供を守るために爆風からの盾になろうとしている。。
カエデ「大丈夫、大介君は私が守ってあげる」
警官カエデは、そういって大介を抱きしめる。
自分の恐怖を大介に悟られまいと気丈に振舞ったつもりだった。
大介は、一瞬テレてしまうが、カエデの体が震えているのに気付く。
大介のテレは消え、心に恐怖が襲ってくる。
大介「ああ!!今日は給食は、俺の好物のカレーだった!!楽しみだな~~~。
「そうだ!!後で、世話になった礼として、カエデおばさんに、一口だけ分けてあげる・・・」
大介にとっては、精一杯の強がりのつもりだった。。
警官カエデでは、気を使われたたのだと感じだ。
子供に気を使われるのは、気恥ずかしい。
だけど、今のカエデにとっては、それが、嬉しかった・・・
守るべき存在があることは、自分を強く奮い立たせる
カエデの震えは止まっていた。
「信じろ・助かる・大丈夫」
皆が、自分に言い聞かせた。、恐怖をぬぐいさる為に、必死であった・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間 1:40 タイムリミット残り20分
運動場には、次々と勇士が押し寄せてきている。
翔太の母の死の中継放送をキッカケニにして集まってきた。
そして校舎人数は、3000人に達した。
だが、核爆弾のタイマーは止まることはなかった。。
犯人達は、テロリストである。
最初から、助ける気など無かったのだ。
それが判っていても、勇士は集まった。
その事実が、解体チームに勇気を与え、集中力を与える。
チームは、最後まで、解体をあきらめない。
時間 1:57分 爆発まで残り3分
チームは、ばてて、その場に倒れこんだ。
解体が成功したのだった。
チームは祝杯を挙げるように、大声で叫んだ。
隊長東田は、この事実を各方面に報告しながら
校内放送で勝利のメッセージを伝える為に走る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時間1:59 2:00まで、10秒前
ー運動場にてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人々は、空を見上げていた。。
風邪を切る大きな音に気が付いて空を見ている、
空には、ヘリコプターが飛んでいる。
ヘリは、校舎3階の真上にたどり着いたところで、何かを落とした・・・
その瞬間、大きな光が、学校を包んだ。
町を包んだ。
テレビを画面をまっ白に染めた。。
テレビの前の人々。日本中、世界中の人々が、ぼうぜんとしていた。
そして祈った。神に祈りを捧げた。
無神論者でさえ、神にすがった。
傍観者にできることは、それ以外に何もないのだから・・・・
<担当捜査官の手記>
如月小学校テロ事件について事件の概要と考察1
犯人の人数は不明だが少年Dの証言から少なくとも容疑者一名が確認された。
犯人の逃走ルートは明らかではないが、校舎を取り囲む様に停められたワゴン車から容疑者一名のDNAを確認した。
ワゴン車の床には穴が開けられ、その穴はマンホールと繋がっていて、犯人は下水から逃走したと思われる。
3つのワゴン車には峰岸養護施設から誘拐された知的障害者が座席に縛られていた。ドアは内側から容易に開閉できない様にガムテープで閉じられていた状態にされていて、恐らく複数犯に見せかける為の犯人側の策かもしれない。『校舎から逃げる人々を撃ち殺す』という犯行声明は嘘だったのかもしれない。
しかし、核兵器の起爆スイッチは同車内にあり、犯人がそれを作動しなかった理由が不明。元々作動させるつもりはなかったのか、それとも宗教的に何らかの意図があるのか、犯人自身が核の有効範囲1kmから逃げる事ができなかったのか、理由は定かではない。
ヘリコプターは校舎真上に爆弾を落とし、3階を破壊し、死傷者2000人出して自爆した。
当初、犯人がヘリコプターに同乗してる可能性も考えられたが、死体などの痕跡が無かった事から、犯人は遠隔操作で無人型のヘリコプターを操っていたと思われる。
カエデ巡査の報告によると保健室廊下にて犯人とおぼしき血痕を発見したという。 少年Dは犯人と交戦して発砲したが、当初、少年の証言では犯人は負傷しなかったとされる。確かにその血痕はワゴン車で見つかった犯人のDNAと一致した。
しかしながら、弾の発射の方向と少年の証言した内容が一部異なる。少年が犯人に弾を当てたのが実は間違いだったとするなら、当時現場で別の誰かが犯人を撃っていた事になる。
実際弾痕は少年の証言とは異なる場所から発見された。
『犯人は廊下で背後から誰かに狙撃されていた』と考えるのが妥当かもしれない。
少年Dは峰岸児童養護施設に籍を置いているが、峰岸障害者施設とは同じNPO法人で峰岸代表が任を置いている。
峰岸代表と犯人とD少年の組み合わせに事件の何らかの関係性があり、それが少年Dが犯人に殺されなかった原因であるのなら、そこからの調査で犯人の糸口が見えるかもしれない。
如月小学校テロ事件について事件の概要と考察2
犯人が目撃者である少年Dを殺さなかった合理的理由について、身内である可能性を考慮してDNAの検査をした。
少年DのDNAと犯人のDNAは部分的に一致し、犯人は少年の非常に近い親戚になる事が判明したが、少年Dが孤児だった事もあり、親類の素性を特定するところには居らなかった。
少年Dが特殊な出生事情を抱えていた事もあり、少年Dから犯人を辿るのは事実上不可能とされた。
少年Dには、年齢を考慮して犯人とのDNAの部分一致については伝えてはいない。
現場担当が不意に見聞きした話では
事件の被害者である少年Sはネットに拡散された動画(親が自分の手で死ぬ光景)みてしまい、ショックで精神病院に入ったらしい。
少年DはSを見舞う為に何度も病院に通っているそうだ。
<大介の視点>
「翔太、仇は絶対とってやるからな」
そう言ってから10年が経ったが、未だに犯人の手がかりすらない。
警察官になって事件の資料を調べても、それらしい手がかりはない。
そもそも、この恵まれた日本でテロ事件発生すること自体が考えられない。
日本人がその様な虐殺をするものか?
犯人はヘリコプターを導入して誘拐までできる豊富な資金源がある筈で、その様な財に恵まれながらもテロ行動をした。
富裕層がテロを起こすなんて通常考えられない。
アルカイダやイスラム国の犯行なのか? 宗教観があるなら犯行声明にて神の名を語る筈である。
犯人は声明で『神の代理人』と言ったが、それがどんな神を示すのか判らない。
翔太は事件のショックで、廃人の様になり、意識がどこかに飛んで行ったかの様になってしまった。
だけど、最初は苦しむなりも、怒ったりしていて、翔太の意識はちゃんとあった。
話しかければ、泣きながらでも返事をしていた。
あの日、学校に行った翔太に何かが起こった。
意識が完全に飛んで、まるでどこかに行った様な・・・
<翔太の視点>
この世界に来て早10年になる。
事件のあった如月小学校前には慰霊碑が建てられていた。
そこからゲートを潜って異世界に来たのだが、本当にこの世界に犯人がいるのだろうか。
当初、慰霊碑の前の集まった1000人の魂は確かに俺の願いを聞き入れてくれた。
時間を蒔き戻して事件を防げる様にアシストしてくれた。
でも、過去を変えても、時の矛盾が生じるだけで、元の時代は何も変化していない。
俺は慰霊碑にもう一つのチャンスを貰った。
犯人に復讐するチャンスを貰った。
事件そのものを防ぐ事はできないが、犯人を追っかけて復讐する事はできる。
しかし、まさか犯人がこの世界ではなく、別の宇宙の生物に魂を転移させて生きていたとは知らなかった。
犯人の肉体は地球上のどこかにある。だがその意識は異世界にて生きてる。
どちらかを滅すればいい。
俺は意識の大半はあちらの世界に飛ばして貰った。地球での俺は廃人の様になってるだろうか。
見舞いに来てくれる大介に悪いが、手がかりを得られるまでは元の世界に帰る気はない。
<大介の視点>
翔太がおかしくなったのは、病院を抜け出してあの日からだ。
目撃者によると、最初、翔太はそこで徘徊いていたという。
入院患者服を着ていて、直ぐに病院に連絡が行き、保護されたというが、
突然の翔太の症状の変化に医者はまともな回答をくれなかった。
「患者にはこういう事がたまにある」
と、言われた。
昨日まで声を発していた人間が突然、一言も発しなくなるなんて、ありうるだろうか。
そもそも翔太はどうして慰霊碑の前に行ったりなんかしたのだろう。嫌な思い出が一杯つまった場所の筈なのに
翔太はそこで何を願ったのだろうか
ここで何を願ったのだろうか。
沢山の人が死んだ。一度に沢山が。
わけも理由も判らないままに、
事件が起こる前は毎日が楽しかった。
あの日に帰りたい。
翔太のオヤジさんたち、クラスメイト、お姉ちゃん
出会う前でも、いいから帰りたい。
全てを最初からやり直して、あの日の事件を防ぎたい。
_________
__________
_________
____________________
_____
運動場で大きな爆音が聞こえた。
と、同時に、砂埃が保健室の窓から入ってきた。
大きな煙を作り、赤い火が、上空20mほど、立ち上がっていた。。
地面はえぐれ真っ黒に焦げていた、
今、俺がみているものはあの事件。
過去をやり直せる!?
疑問は色々あったが、これは夢ではないという確信。
どういうわけが、やり直せる確信があった。
保健室の扉まで駆ける。
目の前には、大柄の男が立っていた・・・拳銃を構える寸前だ。
大男は警察官だった。昔の俺は、その人が私服警官だったから、その正体に直ぐに気付けなかった。
犯人が目の前にいて直ぐにでも殺される予定の警官。
警官は銃を構えた。殺されるまで5秒もない。
犯人は弾を正確に心臓に当てられる技術がある。。
ここで警官が一撃目を避けられたしても、2撃目は避けられないだろう。
逃げようとしても殺されるかもしれない。
悪いと思ったが警官に向かってタックルした。
犯人は子供相手に油断するタイプだったから、安全さえ確保させれば油断して何もしてこない筈だ。
警官「な、なんだ君! 私から離れなさい!」
不慮の出来事に何もできなくなった警官
犯人も突然に出来事に我を失っていた。というより
「わははっははは」
笑った。
犯人「ここで死ぬ予定だった筈の人が生き残る。それもいいかもね・・・」
なにが笑えるのだろうか。俺は警官の銃を取り犯人に向けた。
いつでも撃てる。犯人は無防備にしてる。
犯人「いいの? ここで僕を殺しちゃうと、未来が無くなって、君の帰る世界が無くなるよ?」
俺「はあ?
犯人「まあ、この世界で生きていくというのなら話は別だが・・・
俺「どういう意味だ?
犯人「君は未来から来たのだろう? 君が僕を殺せば確かに未来は変わるだろう。だけど、その未来には、事件を経験しなかったもう一人の君が存在する。そんな未来世界に戻っても君の居場所はないのだよ・・・
俺はしばし考えた。いわゆる時間パラドクスみたいな類だろうか。
しかし、居場所がないにしても、悲劇を防げるのなら、ここで殺した方がいい。
犯人「君は僕に仲間がいないと思っているのだろうね。だけど、僕は僕という仲間が別時空にいるんだ。ここで死んだとしても、その仲間が同じことをやりに来るのだよ・・・だから
犯人は全てを言いきる前に俺に殺された。
その顔は悲しみでも絶望でも、ましてや痛いとすら言ってなかった。
犯人の死体はただただ笑顔だった。
◆
犯人の言葉が示したとおり、元の世界は何も変化していなかった。
というより只の夢か。
俺は過去にタイムスリップしたと思い込んでいたが、ただ夢をみただけなのかもしれない。
自身の願望を求めて夢をみていた。
リアル過ぎて夢の境界線がどこからだったのかは判らないが、意識は慰霊碑の前に立ってるところから再開した。
俺はこの世界で犯人を捜す目的が残ってる。
翔太をあんな目にあわせた罪を償わせるつもりだ。
その為にもSWAT入隊試験を受けたい。対テロリストに重点を置いた捜査部がそこにあるからだ。




