白い季節
掲載日:2025/10/11
冷たい雪が頬を撫でて
君の名前を思い出す
誰にも言えなかった言葉が
手袋の中で凍えていた
踏みしめた雪の音が
昨日の僕を責めるようで
「また会えるよね」って
言えなかった理由ばかり数えてた
雪解けの雨が君の名前を攫って
耳元で囁くけど
それはもう
僕のものじゃない気がした
誰かの隣にいる君を
責めることなんてできない
ただ僕は君を好きだっただけ
言葉にできなかった想いが
溶けきれずに残っていて
しまいきれずに頬を伝って流れていく
僕はまだ
冬の終わり方を知らないまま




