57話 戦いの最後
今日も読んで頂いてありがとうございます!
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暁が革命を起こした日。アルマン・ラヴォワの家には街で有名な医者が来ていた。そして最近具合が悪いエレーヌを問診する。
問診を初めて数分後、医者はエレーヌを退室させてアルマンと2人きりになった。そして言いにくそうにアルマンに真実を話す。エレーヌはユリウスの子を宿していたのだった。
アルマンは慌てて部屋を飛び出てエレーヌの部屋を叩いた。だがエレーヌは部屋を開けない。しんどいから後にしての一点張り。アルマンはテオに問いただした。するとエレーヌが授かった子の親が暁のリーダーであることが分かった。アルマンは驚きを隠せなかった。暁の革命は今日だ。まさかエレーヌが生む子の親になろうとする者が、今日、自ずから命を落とそうとしているのか?アルマンは1人の若者の命を救うために慌てて家を出た。
ユリウスたちはヴァイスを倒した。しかしユリウスが気を失ったことで、ガラクタの砦は崩壊した。更にヴァイスが死んだところで魔王軍はまだたくさんいる。
エルがユリウスを探す。ミレイユがユリウスを担いで、救護班のいる主要拠点まで向かう。もう壁も何もない。たくさんの魔物や魔王兵がいる。多くの仲間が殺されていた。
エルがユリウスを担ぐミレイユを見つけた。すぐさまミレイユに飛び掛かる。レオンがエルの動きを止めた。レオンとエルが戦闘を始める。すると後ろから巨大なゴーレムが現れた。致命傷を受けたバサルトが治癒班によって回復したのだった。
暁は絶望的だった。ミレイユは必死にユリウスを担いで歩く。だが魔物に襲われる。それはカルディオスだった。ミレイユはユリウスを守りながらカルディオスと戦った。だがその間にエルがミレイユに追いつく。エルがユリウスに切りかかるのをミレイユが庇った。
そしてエルが今度こそはとユリウスに斬りかかると、更にミレイユが庇う。
「あなたはどうなってるんですか。そのタフさは驚きですね。」
「ユリウスは絶対に死なせない。」
「どうして他人のためにそこまでできるんです?」
「愛しているからよ。」
エルは鼻で笑ってユリウスに連続で斬りかかった。するとミレイユはその技を全て受け止めて死んでしまった。
「たいした人だ。せめてこの男に知らせてあげたかったですね。あなたを守るために命を賭けた女性がいたことを。」
エルがユリウスにとどめをさそうとした。そのとき。ミレイユが命を賭けて稼いだ時間は次に受け継がれた。エルの目の前に現れたのは190センチを超えた大男、アルマン・ラヴォワだった。アルマンはユリウスを担いだ。そしてこの戦場から離れるために走り出した。
「俺はお前を絶対に死なせないからな!」
アルマンがユリウスに叫ぶ。ユリウスは気を失っていた。エルは急な出来事で呆気に取られたが、すぐさまアルマンを追い賭けた。そしてアルマンを斬りかかろうとすると、氷の防御魔法に攻撃を阻まれた。次に現れたのはライナを担いだノエルだった。主要拠点は魔物によって全滅した。そのためにノエルはライナだけでもと拠点を抜け出してきたのだった。
「どうして1人の男を殺すだけでこんなにも手こずるんでしょうか。あなたもその女性と同じ運命を辿りますよ。その女性はあの男を庇おうとして何度も僕の攻撃を受けたんです。」
ノエルは死んだミレイユを見た。そして絶対に自分がミレイユを望みを叶えると誓った。どうしてこの場にアルマン・ラヴォワがいるのかは分からない。でもユリウスの命を助けるチャンスではある。
「アルマンさん!逃げて下さい!」
アルマンはユリウスを担いで走った。とりあえず自分の家にこの子を避難させないといけない。だが道中で何度も魔物や魔王軍兵に襲われた。だがそれでも大男は力の限りを振り絞って攻撃をしながらも走り続けた。1人の男の命を守るために。
死んだ兄が残した2人の子。アルマン・ラヴォワは何が何でも兄が残した子達を幸せにしてやりたかった。魔王軍によってこの国はめちゃくちゃにされてしまった。そして兄や父母は死に何故か自分だけが生き残った。きっとその訳はあの2人を守るためだ。そしてこのユリウスという子を守ることが、あの2人の未来につ繋がるかもしれない。この子は自らの命を賭けてこの国を救おうとした。そんな勇敢なエレーヌの夫になろうとする人をここで失うわけにはいかない。
アルマンは傷だらけで走り続けた。そして魔王軍がいる場からはだいぶ離れたところで力尽きたのだった。アルマンはユリウスを担いだまま息を引き取った。
ノエルはライナを抱きしめながら、彼女を守るためだけに魔法を使い続けた。だが魔力が尽きるのも時間の問題だった。周りに生きている者は誰もいない。暁の者は全員が殺されていた。リーダー格のレオンすらエルとバサルトによって殺された。もう魔力が持たない。エルとバサルトを相手にするには力が限界だった。
そんなとき。黒焔が舞い上がった。ゴーレムは黒焔に焼かれて力尽きる。光と闇の魔法が一瞬で多くの敵を蹴散らした。
「ヴァルグランは死んだ!もうこの戦いは終わりだ!」
バサルトや他の魔王兵は大変に驚いた。エルだけがにやりと笑っていた。
「ヴァルグランさんもあなたに殺されるなら本望かもしれませんね。あの日からずっとあなたのことを気にしているようでしたから。」
「あの日?」
「あなたが魔王様を殺めた日ですよ。」
エルは魔王軍に指示を出した。
「魔王軍は撤退します!ヴァルグラン様が亡くなった。おそらくこれは本当でしょう。まずは王宮に赴いて遺体の回収をしましょう。そしてすぐさまゼルク様に報告しましょう。」
エルが撤退の合図をすると、魔王軍は退散していく。
「俺とエリシアを殺さなくてもいいのか?」
「ヴァルグランさんが殺されたんだ。僕ではあなた達に勝てませんよ。」
「エル。お前はここで始末しないといけない人間だ。」
「心配しなくても沢山の魔物たちがノクトさんの相手になりますから。僕たちはその間にお暇しますね。また会いましょう。」
ノクトは「逃げるな!」と叫んだ。
「お前は多くの人を殺したんだ!それにも関わらず自分の命が危険に晒されたら逃げるのか!?
お前よりも強くないと自覚している多くの者がお前を倒すために命を賭けた!そしてお前はみんな殺してしまったんだ!ここで逃げて恥ずかしくないのか!?」
エルは無言で微笑んだ。そして数え切れない魔物がノクトとエリシアを囲った。だがノクト達は敵を一掃する。だがそのときにはエルやバサルトたちの姿はなくなっていたのだった。
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