私は魔法使い
腕の4本ある魔人は雄叫びをあげて周囲のガラスが割れる。街にいる人の殆どはしゃがみこんで耳を塞いだ。
それでも頭が痛くなる程なのに、レイちゃんは意に介さずぶった切った。
魔人が肩から脇にかけて2つに分離した。雄叫びは止まったが、魔人はなお消えることは無かった。
「やった!……え、消えない」
カルラの腕の鎖が光を強める。よりカルラから魔力を吸っているようだった。
カルラは悲鳴をあげて腕を抑える。
「レイちゃん!鎖!」
腹からいっぱいの声を出してるのにレイちゃんが見向きもしない。私の声なら録音してでも聞き逃さないのにどうして。
今も魔人を切り刻んでは修復されると言うループ。これではカルラが死んでしまう。
ここで声を出してるだけでいいのか。原因は分かった。でもやれるだけの力は無い。
「おい!嬢ちゃん!アンタも魔法使いだろう!?」
店にいる全ての人が私を見てる。焦り、強風、期待。その他にも色んな感情を見てとった。
「私は……魔法使い」
目の前のガラスは砕け散っていたから、駆けつけやすい。杖を顕現させて、カルラの元に走り出した。




