別格
両者距離をとって杖を構える。
自称寮長はなんというか木の棒だった。レイちゃんの純白と比べると格落ち感が否めない。
杖はどこで手に入れるものでは無い。魔法の素質がある者で、且つ魔力を扱える者が、魔力を具現化した時に現れる物だ。
その人の本質や、素質、適性など杖には個性が現れると同時に、使える魔法も固まったりする。
私の場合は光も通さない黒。本質が根暗と言われているようで素直には喜べないけど、どちらかと言うと起源の魔法に引っ張られていると思う。
レイちゃんは白。私と対比の存在だ。
「木の棒」
レイちゃんが自称寮長の杖を見て素直な感想を言った。
ソコに他意は無いだろうけど、自称寮長は侮られたと思ったのかキッとレイちゃんを睨む。
「海様の為の本気」
そう言ってレイちゃんは杖を自身の顔の位置に持ってきて、目を瞑る。
目に見えて魔力が膨らむのが分かる。
ビリビリと空気が振動している。
『素、皎、皓、皚、皙、晧、純白』
噛み締めるように、慈しむ様に丁寧に歌うように言う。
杖は次第に形を変え、芸術品のような聖剣へと変える。
入学式の時とは別のもで、別格だ。




