噂の人達
「あの、ここが寮です。すいません」
「ええぇぇ。凄い萎縮してるじゃん」
この先輩っぽい人はレイにビビりまくってしまった。
チラッチラとレイの顔色を伺ってビクビクしてしまった。
「はい、すいません」
ついには私にまでビビり初めてしまった。
まあ、この人からしてみればレイに主人に見えなくもなくて、命令ひとつで殺されるとでも思ったのかもしれない。
寮の前というだけあって結構な人が行き交ってる中で結構な視線が浴びせられる。
こんなはずではなかった。
「ねぇ、アレってターニァさんじゃない?」
「属性3つの?」
「じゃあ、なんであんなに萎縮してるのよ」
「あのネクタイ1年よね」
「おい、聞いたか?コールド先生の話!」
「なになに!?」
「なんでも弟子をとったってさ!」
「うそぉ!ありえない!……それってもしかして1年だったりする?」
「よ、よく知ってるな。情報通の俺が今仕入れたってのに」
「もしかして、アレだったり?」
「……多分」
ヒソヒソ話がヒートアップして海の耳にまで届いて、今すぐに訂正しに行きたかったけどレイが私を引っ張って私達の部屋に向かう。
もう少しあの嫌なヒソヒソ話を聞いて対策を考えたかったが今は置いておこう。
どうせ、沈静化は無理だろうし。
「う、海様〜、部屋、行こ?」
照れ照れと頬を紅くして腕を絡めてくる。
この子の感情の緩急というか、スイッチのオンオフが極端で、ちょっとびっくりする。
ターニャは1つの部屋の前に来ると、案内はここまでと行った感じを出して、にげだしたがっている。
「私達はどの部屋なのかな」
「はい、こっちです。うぅ、こんな化け物なんて聞いてないわよぉ」
「ありがとうございます」
「海、様ぁ、荷物ありますね。一緒に、一緒に片付けしましょ」
「あ、うん。そうしよっか。明日休みだし、レイ。どこか遊びに行きましょう?」
「はわわわ、はいっ!是非にっ!姫様、大好きです!」




