最後の賭け
「ゴロンゴー!!」
「モグランガー!!」
2匹のロボットは大きな雄叫びをあげます。
「こりゃあ……やべえな」
「なんか、ア〇パ〇マンでみたことがあるような……」
リキヤ君とおおつか君は、巨大なロボットを前に、足がすくみました。
タキ君は、まだ動けるロボットがいることが不思議でなりません。
「なぜまだロボットが動くんだ? ダークロボマスターを倒したはずなのに……ま、まさか!?」
「どういうこと?」
「ロボたんが言っていたんだ。センター最上階には、管理人がいなくなった時のために、あらかじめ自分で考えて動けるロボットを、セキュリティのために置いてあると……」
「ということは、こいつらは……」
「自我をもっているのか!?」
「それじゃ、ぶっこわすしかないよな!」
そう言って、ショウヘイ君はピストルでゴロンゴーの頭を狙い、引き金を引きました。
バーン!!
「グオー!」
弾はゴロンゴーの額の真ん中に命中しました。
また、同時におおつか君がモグランガーにとびかかり、頭についているドリルを、剣で斬り落とします。
ザシュッ!!
2匹のロボットは体が大きい分、突然の2人の攻撃を避け切ることができなかったようです。
ロボットたちは、ドーンと大きな音を立てて地面に倒れました。
「なーんだ、意外と楽勝だったじゃん」
「ま、ラスボスよりは弱いと思っていたさ」
しかしーー
ゴゴゴゴゴ……!!!!
ロボットが少しずつ起き上がり、壊れた部品とケーブルが自動でなおっていきました。
「ゴロンゴー!!!! 第二形態!!」
「ジャイアントモグランガー!!!!」
なんと、2匹はまだ完全に倒れていなかったのです。それどころか、パワーアップして巨大になってしまいました。
これこそが、ハイテックセンターのセキュリティロボットの、本当の姿なのです。
「え〜! 聞いてないよ〜!」
2匹は、強烈なパンチを4人にむけて繰り出しました。
ドゴーン!! ドゴーン!!
バキバキバキッ!!
4人は間一髪パンチをよけました。しかし、今までのような剣や銃の攻撃程度では、この2匹には勝てそうにありません。
「リキヤ~、これやばいんじゃね?」
「なんとかしないと……そうだ!」
リキヤ君は、何か思いつきました。
「ショウヘイ! さっきのやつ、おれとおおつかにくれ!」
「えっ?」
「TNTの火薬さ! 火薬のふくろをやつらの口に投げこむ! その瞬間に、ショウヘイとタキはやつらの口をピストルで撃つんだ!」
「火薬は弾が当たったと同時に、大爆発する……ってわけか!」
「……はははっ! 全くお前ってやつは、どこまでも危険な漢だぜ!」
「おもしれえ! 一か八か、やってみようぜ!」
「チャンスは一度きり! みんな、準備はいいか!?」
「おうよ!」
火薬のふくろを受け取ったリキヤ君とおおつか君は、ロボットが叫びながらパンチをしてくるチャンスを逃さないよう、構えていました。
「ゴロンゴー!!!」
「モグランガー!!!」
2匹のロボットは、リキヤ君とおおつか君に向かって、そのすさまじい威力のパンチでおそいかかってきます。
「いまだ!」
「オラ! うまいエサだ! くらいつきやがれ!」
2人はロボットたちの大きな口に、火薬のふくろを思いっきり投げ入れました。
「ガポ!! モゴモゴモゴ……」
「ショウヘイ! タキ! 後は頼んだぜ!」
リキヤ君とおおつか君は、すぐさま後ろにとびます。
そしてショウヘイ君とタキ君は、お互いロボットに狙いをさだめ、トリガーを引きました。
「チェックメイト!!」
バンバーン!!
ドゴォーーン!!
2匹のロボットは、爆発で粉々になりました。
「ふぅ~しぬかと思ったぜ……」
「あぁ、だが生きている。おれたちは、生きているぞ!」
「さあ、外に出よう!」
「そうだな、おひめ様たちのところへ!」
4人は立ち上がりました。
リキヤ君、ショウヘイ君、タキ君の3人がとびらの外に出ますが、おおつか君だけ、とびらの前で立ち止まって、後ろを振り向きました。
おおつか君の視線の先には、ダークロボマスターが持っていた赤い剣の残骸があります。
「ダークロボマスター……」
「おおつか! 早く!」
「あ、ああ」
おおつか君はもう一度、剣の残骸の方に振り向きました。
「ふっ……楽しかったぜ……!」
そう言うと、おおつか君は踵を返し、足早にその場を去りました。
こうして4人は、無事にハイテックセンターをあとにしました。




