決戦!ダークロボマスターを倒せ!
一方、リキヤ君とおおつか君はハイテックセンターに潜入し、ダークロボマスターがいる最上階へと走っています。
途中、何匹かのガードロボットに行く手をさえぎられましたが、おおつか君が軽快に剣で斬りさばいて行きました。
「予想より時間かかっちまったな!」
「とにかく今は走るぞ!」
センター内は警報器がウーウーと鳴っています。センター内の壁は、機械やコンピュータでぎっしりです。セキュリティシステムが作動しているためエレベーターが使えず、2人は階段を走ってのぼるしかありませんでした。
そしてようやく最上階にたどりつきました。最後の大きなとびらを開けると、広場の奥にダークロボマスターが立っていました。
「とうとう来たか、おろかな人間どもよ!」
「やい! おれたちが来たからには、勝手なまねはさせないぞ!」
「おとなしく降参するんだ!」
「ぬかせ、こしゃくなガキどもが! ここから生きて帰れると思うなよ。地獄の業火に焼かれ、永遠に闇の世界でさまようがよい!」
「リキヤ……時間は?」
「あと10分‥…」
「ギリギリだな、もうやるしかねぇ!」
ダークロボマスターとの、最後の戦いがはじまりました。
「いくぜ! 先手必勝!! うらぁあああー!!!」
おおつか君が一気に踏み込みました。
しかしダークロボマスターは、おおつか君の急襲を予想していたようです。
ダークロボマスターは下がること無く腰を落とし、赤く光る剣を横に構えます。
「……っ!」
おおつか君はピタッと踏みとどまり、奥歯を噛み締め、一歩後ろに下がり再び構えます。
攻撃しなかった……否、攻撃できなかったのです。
おおつか君の額からどっと汗が流れました。
「ほう。能無しのロボットよりは頭が回るようだな」
「……」
「お、おおつか! 何やってんだ! チャンスじゃないか!」
おおつか君はリキヤ君の声に返事をせず、ダークロボマスターから目を離しません。
(こいつ、かなり出来る!)
おおつか君もダークロボマスターも、しばらくの間動きませんでした。
否、動いています。
おおつか君は1センチずつくらいですが、少しずつジリジリと間合いを詰めていきます。
(先に動いたら負けるか……いや、どっちだ……)
一足一刀のほんの数センチ手前で、両者の動きがピタッと止まります。ここで一歩踏み込めば相手を打突でき、下がれば攻撃は当たらないでしょう。
……普通の長さの剣同士での戦いであれば。
(こいつはオレが先に打つのを待っているな……よし)
ダークロボマスターがニヤリとした次の瞬間、赤く光る剣の柄にあるボタンを親指で押しました。
すると、剣の長さが15センチほど伸びたのです。
「……っ! しまっ‥‥」
互いの一足一刀の均衡が崩れ、ダークロボマスターに有利な間合いになってしまいました。
おおつか君はそれに釣られて動きました。いや、動かされたと言っていいでしょう。
ヒュン!!
おおつか君はダークロボマスターの手を狙って剣を中段からふりました。
ガキン!!
しかしおおつか君の剣は、ダークロボマスターの赤く光る剣で受けとめられてしまったのです。
「ふん、それがおまえの攻撃か。ぬるいわっ!」
「これでもくらえ!」
「むっ!?」
2人の攻防を見ていたリキヤ君が、先ほどから少しずつダークロボマスターの背後に詰め寄り、攻撃の機会を狙っていたのでした。
リキヤ君は、槍で思いっきりダークロボマスターを突き刺しました。槍の先は、ダークロボマスターのマントを貫いています。
「フッ……油断したなダークロボマスター!」
ところがダークロボマスターは、まったく倒れる様子がありません。
なんとマントの裏から左手で、槍の先を受けとめていたのです。
「フン! これは余裕と言うんだぜ!」
ダークロボマスターはリキヤ君の槍の先端を握り潰して破壊し、そのまま左足の回し蹴りでリキヤ君の腹を蹴りました。
「ガッ……!」
「リキヤ!」
リキヤ君の方に視線を動かし相手への注意を逸らしてしまったおおつか君の一瞬の隙をついて、ダークロボマスターがおおつか君の手を右足で蹴り上げます。
ゴッ! カランカラン……
「くそ!」
剣を落としてしまったおおつか君は、右のストレートパンチでダークロボマスターの顔を狙いました。
「ぅぉおお!」
しかしダークロボマスターは、パンチが当たる寸前に少し膝を下げ、体を左前に少し傾けます。
ーー次の瞬間、ダークロボマスターの肩がフッとブレて、おおつか君が地面に倒れました。
おおつか君のパンチをダッキング(体を前にたおしてパンチをかわすこと)でかわした後、カウンターの左フックでおおつか君をダウンさせたのです。
「ぐぁっ……!」
「かはっ……」
「ククク。おまえたち、そろそろ念仏の時間だな。」
2人はダークロボマスターには、手も足も出ません。
タイムリミットまで、あと少しです。
「わがはいに刃向うなど、100年早いわ!」
「くっ、強ぇ……」
「チッ、やるならはやく、とどめをさしやがれってんだ!」
「そうか、ではお望みどおり、とどめをさしてやろう!」
ダークロボマスターは倒れているおおつか君の前に立ち、赤い剣を両手で大きくふりかぶり、首に向かってふり下ろしました。
「これまでか…」
おおつか君は、覚悟を決めて目をギュッと閉じました。
そのときですーー
バキューン!!
ピストルの音が聞こえたとおもったら、赤い剣が根元からこわれていました。
「だれだ!?」
ダークロボマスターがふりかえると、大きなとびらの前で、逆光を背に2つの影が立っています。 そこには2人の男の子が、ピストルを構えて立っている姿がありました。
「……あっ!!」
「お、おまえら!!」
「ぎゃくてんまんるいホームランってやつだな……」
「リキヤとおおつかには、あとでたっぷりおごってもらわないとね~!」
なんとそこには、ショウヘイ君とタキ君がいました。




