サボり魔
むかしむかし……いや、うそ。ほんのちょっとだけ、むかし。
あるところに、リキヤ君と、おおつか君と、ショウヘイ君と、タキ君という中学生の4人組がいました。
ある日、学校の6時間目がおわったので、4人は学校のパソコン室へ入りました。4人は、通称、幽霊部と言われているパソコン部の部員です。
「さーて、何のゲームしてあそぼうか」
おおつか君が嬉々として部屋の電気をつけます。
「全く、おおつかは早速ゲームかよ……」
リキヤ君は少しあきれながら言いました。
「銃でたたかうゲームにしようぜ!」
「いやいや、かわいい女の子が出てくるゲームがいいでしょ〜」
ショウヘイ君もタキ君も、真面目に部活動をする気はありません。
「まあいいじゃん。どうせ誰も来ないんだからさ」
そう言いながら、おおつか君はパソコンのスイッチを入れました。すると……
ピカッ!!
突然、パソコンの画面が光りました。
「いったいなんなんだ!?」
「あー、パソコンが壊れたんじゃないの?ここのパソコンは古いから……」
しかし、パソコンはジジジ……と音を立てています。どうやら壊れたのではないようです。
「い、いわもと先生をよんでこようよ」
リキヤ君が先生をよびに行こうと、へやのとびらに手をかけたその時、パソコンの画面に白い文字が浮かび上がってきました。
『だれか……わたしたちをたすけて……ロボット王国を……』
しかし、文字は途中ですーっと消えてしまいました。
「な、なんなんだよ今のは?」
「だれかが、助けをもとめているのか?」
「ロボット王国って?」
「聞いたことないな。この世界ではない、別の世界なのかも……」
「とにかく、今は何もできそうもないな。何だかこわいし、とりあえず今日はもう帰ろうぜ」
4人はそのまま帰りました。みんな、さっきのことが気がかりで、帰り道はだれも一言も喋りませんでした。
つぎの日、リキヤ君が学校につくと、おおつか君が正門の前で待っています。
「よおリキヤ。じつは昨日の帰り道、道路でこいつをひろったんだ」
そう言って、おおつか君は、カバンの中から汚れたロボットのおもちゃを出しました。
「これは……壊れているよね?」
「ああ。でも、なんだかほうっておけなくて。助けてって言っているみたいでさ」
「とりあえず、図工室に持っていってなおしてみよう。授業はさぼるか」
2人はロボットを持って、先生に見つからないようにそっと図工室に入りました。
「さて、どこから直すかなぁ」
「とりあえず、ネジをとめたり、壊れているところをボンドとか、接着剤でくっつけようか」
2人は、1時間目の授業を完全にさぼって、ロボットの修理を始めました。
キーンコーンカーンコーン……
そして、1時間目が終わりました。
「よーし、完成だ!」
ロボットがきれいになったので、おおつか君が背中のふたをあけ、図工室にあった電池を入れてみます。すると、ロボットがウィーン、ガチャと動き出しました。何か話し始めたようです。
「みち……みち……あっち、あっちです」
「お、しゃべったぞ!」
「道って、どこかに行きたいのかな?」
「みち……みち…‥‥ロボット王国への……どうくつ」
「なんだって!? ロボット王国って言ったぞ!」
「もしかして、昨日おれたちにパソコンを通して助けを求めてきたのって、このロボットじゃ……?」
「じゃあ、言う通りに洞窟をさがしてみよう!」
「ああ、そうしよう!」
2人は、2時間目の授業が始まっているにもかかわらず、ロボットといっしょに外へ出てしまいました。




