妄想止まらない!
高校3年の春。
俺は変わりない日々を退屈に思っていた。
部活にも入らない俺はバイトもせずに昼飯代を安く済ませては残ったお金で本を買っていた。
その本の内容が、BL。ボーイズラブだ。
男なのに恥ずかしいって思われるだろう。
でも好きなものは好きだからしょうがない!
親にも友達にもばれてはいないからこのままばれないと思っていた俺が甘かった・・・
始業式のあとクラスの奴と飯を食べに行くことになった。
今日は部活が休みのとこが多いらしく、普段かかわらない奴とも一緒に行くことになった。
その中に最近結構話しかけてくるサッカー部の山根もいた。
俺の目には友達もBL目線で見えてしまう。山根はクラスの中でもイケメンだ。狙ってる女子も多いだろう。だが、そこにパソコン部の部長浅沼とこそこそあんなことやらこんなことやらしてる・・・とか真顔で妄想してしまう。
腐男子脳になってる。
さすが俺、自分でも引いてしまうほどひどくなってるな。
そんなことを考えていたらニヤニヤしながら噂の山根が俺の所に近ずいてきた。
山根「よっ!佐々部も行くのか―?珍しいな!」
佐々部は俺の名前。
俺「おはよっ。うん、行くことになった。」
俺がそう言うと、山根は満面な笑みで喜んでいた。
浮気者っ!って今頃浅沼が思ってるぞ・・・と勝手な妄想をしていたら式も終わり、みんなで飯に行く途中一人が本屋に用事とあると言いみんなで本屋に寄った。
あーそう言えば今日○○さんの新刊出る日だわ・・・と思いながらみんなと回っていた。
一人がトイレに行き、用事があった奴は用事が済んだので外でトイレに行った奴を待っていた。
今だ!と思った俺はみんなに買い忘れたものあったと言いBLコーナーに行き素早く用を済ませた。
いつも周りの目が気になって見についた素早さが今日役に立つとは・・・と自己満をしていたらトイレに言った奴も来てみんなでご飯を食べに行った。
その帰り、山根が一緒の帰り道ではないのに俺に付いてきた。
俺「あれ?山根帰りこっちだっけ?」
と何気なく聞いた。
山根は唾を飲み込むと、俺を見てこう言った。
山根「佐々部さ、本屋で何買ってたの?」
俺「へっ???」
俺終了のお知らせ・・・\(^o^)/