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花見 いとこ カメラマン
ファインダー越しに眩しい笑顔が見える。合図も無しにシャッターを切ると、あの子は怒ってそっぽを向いた。その仕草が面白くてまたカメラを構える。舞い散る淡い色をした桜の花びらは、捕まえようと手を伸ばしても指の間からすり抜けて地面へと落ちてしまう。それを追いかけるかのようにあの子は蝶のように舞う。親戚の大人たちは酒を片手に騒ぎながら弁当をつついている。花見というのは名だけで、実際は親戚一同揃っての宴会みたいなものだった。
しゃがみこんでさっきまで撮った写真を確認していた。どれも綺麗な桜が写っている。ふと肩を叩かれて後ろを振り向いたら、バッと目の前が桜色に染まった。
地面に落ちた桜の花びらを掻き集めて、あの子が僕の頭上に綺麗な雨を降らせた。イタズラが成功したような顔であの子は笑っている。その幼い笑顔が桜の花びらに囲まれて綺麗に輝いていた。
思わず、またカメラを構えた。綺麗な笑顔が切り取られる。
完。
短いけどこれがいいと思います、たぶん。




