設定
「設定の話しま~す~」
「やっとですね」
「また無駄話始まる前に始めっぞ」
「基本的に私が説明していきます」
まずこの私たちのいる世界は一体何処なのか。
一言で言えば「作者の頭の中」です。
私たち三人が今いるのは八畳一間のちぐはぐな部屋ですが、物語の舞台は作者の頭の中の世界なんです。
……言ってる意味分かりませんよね。これを今説明しようとしても、多分伝えられませんし、話を拗らすだけな気がするので……
大前提としてこの物語は「作者の頭の中の世界で紡がれているお話」だと思っておいてくれれば大丈夫です。
後々話が進むにつれて説明していくことにします。
「せっかく設定の話するっていったのに、なんつーかフワッとしてるなぁ」
「本番はこれからです」
次は私たち三人についてです。
ここまでの話を読んでくださった方ならご存知かと思いますが、私たちは"ゲームの、アニメの、マンガのヒロイン"と呼ばれておりました。
これは一体なんなのかというと、
私たちは作者のイメージなのです。
作者がゲームだったり、それぞれのヒロインを想像と偏見で思い描いたときに出来上がったキャラクターなのです。
「マンガのヒロインっていえばこんなキャラクターかなー?」
というような感じです。
ですから私たちには元々個人名もありませんでした。
こういうところが「作者の頭の中」が舞台になっているというところに繋がっているのですが。
「よくわかりません~」
「説明するのが難しいんですよ」
「仕方ねぇな。こっからはアタシが引き継ぐぜ」
アタシたちの目的は、前にも言ったかもしんねぇけど「ラノベがタイアップするならどのジャンルがいいか」を決めること。
最近ラノベが人気を博してるわけだけど、大体人気ある作品って別ジャンルでタイアップするっしょ?
そこで作者が思いついたジャンルが「マンガ」「アニメ」「ゲーム」だったってこと。
そんな時、作者さんは思いついちまったわけだ。
「それぞれのジャンルのキャラが自分たちの世界の良いところについて話し合ってたらおもしれぇんじゃねぇ?」
これがこの話の原点。
「そうだったんですね~」
「知らなかったのか?」
「ボクは『楽しくおしゃべりしてればいいよー』としか言われなかった~」
「実夏の役回りならそれでいいのかもしれないですね」
「あ~!ボクのことバカにしたな~。こっからはボクが説明しちゃうぞ~」
ここまで説明があった通り、ここは作者の想像の世界なんだ~。
だから作者は自分がやりたいことを何でもできちゃうわけ~。ホントなら~。
だけども作者は一つ自身に縛りをかけたんだ~。
それが何かというとね~。
ボクたち三人に「意思」を与えたんだ~。
ボクたちからすれば意思を貰ったってことだね~。
そもそも意思がないと話し合いなんて出来ないわけだけど~。
作者はボクたちに意思を与えて、一緒にこの世界を創っていくことにしたんだ~。
だから作者だけで自由気ままに世界を紡げなくしたってわけ~。
ボクたちの意思が取捨選択されながら物語はすすんでいくんだ~。
「説明がザックリしすぎじゃね?」
「よくわかんないですよね~」
「話が進んでいけば、この説明がわかるときが来ると思うのですが」
「とにかく今は、そんな難しいこと考えずに」
「楽しくやってければいいよ~」
「そうですね。次回からは実際に会議やっていっきますよ」