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絶対恋愛マニュアル  作者: 高取クロ
(レッスン9)恋する報い
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(2)

あたしのそんな姿を見て、カレロ君が慌てたように言う。

「ごめん、泣かすつもりは無いんだ」


「……あたし、そんなつもりだったんじゃ……」


「ああ、そうだね。ごめんごめん。僕が悪かった」


「ううん。あたしが悪い。ホントにそんなつもりじゃなかったんだ。ゴメンサナイ」


カレロ君は困ったように頭をかきながら。

「ごめんね。この話忘れてよ。明日もあるしさ」


(明日?)


「試合、見に来て欲しいしさ。みんなミクミちゃん来るの待ってるし」

そう言い残して彼は行ってしまった。


カレロ君がいなくなってからも、あたしはしばらく泣いていた。


そんなつもりじゃなかった……なんて。

そんなの言い訳だ。

じゃあ、あたしはどういうつもりだったんだ。

本のオバケは最初から三人を攻略するって言ってたじゃないか。

それが分っててあたしは行動してたんじゃないか。


「誰かに恋をする報いなのさ」

本に手をやると、本のオバケがそう言った。


「むくい?」


「生きるために、人間は他の命を食すだろうが。それと同じだな」


「でも、人を傷つけたりはしないでしょ!」

思わず声が大きくなる。


「それこそエゴだな。人間の身勝手ってもんだ。食べられる動物や植物にだって言い分はあるだろうぜ。お前さんたちには聞こえないだろうがな」


あたしは言い返すことが出来ない。


「しかし、そこまで落ち込むことは無いと俺様は思うがね」


「どうして?」


「恋愛ってのは経験なのさ。カレロ君は今回お嬢ちゃんに告白したことで経験値を得た。そのステップの一つになれたんだから、長い目で見れば彼の役には立ってると考えることが出来る」


「ちょっと、こじつけっぽい話ですね」

これは精一杯の嫌味。


「彼に彼女が出来た時、笑って祝福してやればいいのさ」

優しく取り繕うように本のオバケが言った。

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