表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1話 極悪戦隊ワルレンジャー

見てくださりありがとうございます!





学校からの帰り道。男子高校生が2人仲良く話していた。


「今日もひまだなー」


「確かに」


どうやら、彼らは代わり映えしない毎日にうんざりしているようだった。


「コタロー、今日は用事ある?何かあそばね?」


髪の毛を茶色に染めた方が、メガネを掛けたもう1人、コタローに尋ねる。



「んー、そしたら俺の家でスマ○ラでもする?」


「それいいな!行く行く!そしたら食うもんは俺が買うよ」


「了解、そしたらコンビニ寄ってから俺んち行こうか。キョウスケ、俺は鮭トバとチーカマがいい」


どうやら茶髪の方はキョウスケというらしい。

それにしてもコジロー。お前は日本酒でも飲むのか。食べ物の趣味が完全に晩酌するオッサンのそれである。


それはともかく、彼らはコンビニへ行こうとその足を向けた。その時である。突然、誰かの高笑いが聞こえた。


「ワァッハッハッハ!」


「何だ何だ何だ!いきなり変なヤツが出てきた!」


「私は怪人ザコライム!悪の組織『ワルワルワールズ』の怪人だ!男子高校生諸君!突然だが君たちには「そこまでだ!怪人!」ブベラッ!」


怪人が口上を述べている最中に、緑色の全身タイツ男が飛び出してきて、その勢いのまま怪人を殴りつける。


「あ、何か急に出てきた怪人が何か急に出てきたヒーローに殴られた」


「ちょっと待って。いきなり過ぎて整理が付かない。ていうか悪の組織の名前ダサすぎだろ。なんだよワルワルワールズって。考えたのは小学生だろ」


「私は極悪戦隊ワルレンジャーのリーダー、ワルグリーン!この世から悪を撲滅するため、お前を倒す!」


「とりあえず色々と突っ込みたいんだけど、まず極悪戦隊ってなんだよ!あとリーダーが赤じゃなくて緑だし!1人だけだし!」


「どうやら極悪戦隊ワルレンジャーは全部で5人居るらしいよ。今はワルグリーン以外は服役中だって。殺人とか麻薬の密輸とか色々としたみたい。なんかワルレンジャーの公式サイトに載ってた」


「マジモンの極悪じゃねーかッ!しかも公式サイトに載せるなよ!」


「グハッ!」


「あ、何かワルグリーンが負けそうだよ」


キョウスケは突っ込みをやめ、コジローが指を指す方を見ると、ボロボロのヒーローとボロボロではあるが少し余裕の有りそうな怪人が立っていた。


「ハッハッハ!その程度かヒーロー!」


「クソッ!この怪人強いッ!意外とッ!」


「意外って言うな意外って。確かに名前が弱そうだけど」


「どうやら奥の手を使わなければならないようだ!」


そう言ってワルグリーンは自分の懐から白い粉を取り出した。


「奥義!おくすりドーピング!」


「名前ダサッ!そして絶対ヤバいやつ!」


そしてワルグリーンは、その明らかに非合法な粉を一気に口の中に入れる。


「これで私の身体能力はゲホッゲホッゴホッ」


「粉を一気にあおるからむせてるじゃねーか」


粉薬はこういう事があるから、筆者は粉薬が嫌いである。何か苦いし。


そうしている内に、ヒーローはむせてる状態から復活した。白い粉の影響で、ワルグリーンの全身の筋肉が膨張して、元の体より一回りほど大きく見える。ぶっちゃけキモい。


「これで私の身体能力は2.7536倍となった!ゲハハハハッ!」


「小数点以下が細けぇし、テンションがおかしくなってる!」


「ワルグリーンは自分で白い粉を作ってるらしいからね。小数点以下はしっかりと把握するタイプなんだって」


「小数点以下をしっかりと把握するタイプってなんだよ」


「ちなみにあれは小麦粉らしいよ」


「小麦粉!?」


衝撃の事実である。人は小麦粉であれだけハイテンションになれるのだろうか、いやない。


「フンッ!」


ワルグリーンは全身の筋肉を更に膨張させ、自身の身に付けている全身タイツを破りさった。それにより、彼は全裸となった


「ここで服を破く意味」


「喰らえッ!極悪パンチ!」


ドゴオォォン!


ワルグリーンは怪人の鳩尾にえぐりこむようにその拳を振るった。


「ガハァァァッ!」


怪人はダンプカーをも潰しそうなボディブローを受け、空の彼方へと飛んでいった。


そしてヒーローはお決まりのセリフを放つ。


「ゲハハハハッ!正義は必ず勝つのだッ!」


「お前が言うなっ!」


まさにその通りである。


「今の私は無敵だッ!ゲハハッ!」


「おいおい大丈夫か?」


「ゲハハハハハハハハッ!「ちょっと待った」何ッ!誰だッ!」


突然登場した1人の男がワルグリーンに歩み寄る。彼は一体誰なのか。


「君、公然猥褻で現行犯逮捕ね」


警察官である。


「なっ、えっ、ちょっと」


困惑するワルグリーンに警察官は手錠を掛け、そのまま刑務所まで連れて行った。


「普通に捕まった!」


「確かに公然猥褻だよね。道の真ん中で全裸になったし」


「それで良いのかヒーロー!」


果たしてワルグリーンは、無事に無罪を勝ち取れるのか、運命の瞬間が訪れる!


次回、「ワルグリーンに余罪発見!違法薬物所持で再逮捕!」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ