表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

第二章 blaze 弐

燈影の結んだ印は、薫の肩口に焼き付いた。太陽を象った紋章である。


「────ッ!?」


あまりの熱さに、薫は声にならない悲鳴を上げた。それもその筈だ。燈影が司っているのは(ほのお)なのだから。


肩を押さえ、しゃがみ込む薫。


「熱いだろう?しかし、これ位で記憶も力も取り戻せるなら易いものでは無いか?」

「ふざ…けるな…」


「これで問題児のお前も大人しくなるしな…」


燈影は薫に近付き、見下して言った。その瞳の色はとてつもなく深かった。


目の前にいる男の威圧感に呑まれてしまった薫は、いきなり背を向け走り去ってしまった。


「さて、どれほど()つか見物するとするか」


燈影は、首から提げた小型の角笛を吹いた。


音はしなかったが、彼の横には何時の間にか天馬が現れていた。その天馬に跨り、高みの見物をしようと彼は飛び立った。


「はァッ、はァッ───」


薫の体は異常を(きた)していた。そう、先程印を焼き付けられてからだ。


炎で灼かれたような熱さだが、何故か火傷特有の痛みは無い。


それはまるで、炎が体に巣くっているかのようだ。その炎は薫の体力を蝕んでいた。


体力になら絶対の自信を持っていた彼であったが、今や走れない程に疲弊していた。それに加えて、印の部分の温度は先程よりも上がってきている。


(やべぇ…もう…)


いきなり眩暈(めまい)に襲われた薫は、その場に崩れ落ちていった。




「予想以上に粘ったな」


上空で見物をしていた燈影は、倒れている薫の横へと降り立った。


そして彼の腕を掴んだかと思うと、天馬の背に軽々と乗せた。


いくら薫が細身とはいえ、軽々と持ち上げることは到底できることでは無い。


しかし、燈影は香蓮と位を同じくする四聖の一人である。彼にとってみれば、重力など無いに等しい。


彼はまた天馬に跨り、薫を運び去った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ