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 22 天国島(2)

  

                  22 天国島(2)


「ああ、こ、こちらこそ」

 ミソカの丁寧なあいさつに、少々戸惑いながら、ユキオも慌てて頭を下げた。


「さて、次はハヅキ君どうぞ」

 ミソカ老人はまだまだ言い足りなさそうな感じだったが、余り自分ばかり時間を取るのは何かまずいと感じて、ハヅキに譲った。


「ああ、ええと、俺は、ハヅキ、鳥岡とりおかハヅキといいます。そのう、機械、特に車とかヘリとかそういう類の運転なんかが得意で、自慢じゃないが、俺に運転できない乗り物は無い、って自負しています。

 スーパー新幹線だって、やらしてくれれば運転出来ますよ。ジェット戦闘機も操縦出来るし、潜水艦や、まあ、宇宙飛行機だってやれんことはないです。まあ、その他いろんなことが出来ますが、今はこのぐらいにして、次はウヅキさん、どうぞ、はははは」

 ハヅキは何かとよく笑う男の様である。

『まあ、悪い男じゃないのだろうな、多分』

 ユキオは好感を持ったが相変わらず全面的信頼はしていない。


「あの、私は、綾川あやかわウヅキです。妖鬼様の付き人兼ボディガードです。ああ、あの、ミソカさんやハヅキさんも、ボディガード兼用なんです。みなさんおっしゃらないので、私が代わりに言いました。あの、宜しいですよね、言っても……」

 ウヅキは言った後でミソカとハヅキの方を見て、確認を取った。


「はははは、勿論、隠すほどの事ではありませんからね。話が長くなると思って省略したのですから。じゃあ、もう少し続けて下さい、ウヅキさん」

 ミソカは肝心なことをウヅキに言わせようとしていたのだった。


「あ、あの、それから、私は、特に妖鬼様のおそばに居て、身の回りの世話を焼く係になっております。その、それで、今夜からは、同じ部屋で一緒に休むことになります」

 ウヅキはかなり言いにくそうに言った。


「ブッ!」

 思わずユキオは吹き出した。幸い大した量ではなかったので、事なきを得たが、

「いや、別に、同じ部屋で休まなくても、自分のことは自分で出来ますから」

 丁重に断ろうと思った。


「いや、別にかまわんでしょう。同じ部屋と言っても、ベッドは別々ですし。万一、賊が侵入した場合に備えるのには同じ部屋で寝泊まりする者がいた方が断然安全ですよ。

 本当は俺でも良いのですが、俺はヘリの操縦で忙しくてね。それと、妖鬼様はご存じないかも知れませんが、ウヅキは、武道の達人なのですよ。私よりはるかに強いのです」

 ウヅキの同居は当然だと、ハヅキがその理由を述べた。


「武、武道の達人なのですか? 男よりも強い?」

 ちょっと信じられなくてユキオは半信半疑だった。


「勿論、ウヅキさんより強い男子も数人ですがおります。しかし、今、彼らは我らのグループの幹部の警備に忙しく、大変申し訳ないのですが、武術力ではナンバー4のこの子に白羽の矢が立ったという訳でして。

 言い訳に聞こえるかもしれませんが、ナンバー4と申しましても、上位三人と実力的には大きな差は御座いませんので、そこのところご承知下さい」

 ミソカが丁寧に事情を話した。


「ああ、そうですか。……ところでその、グループって何ですか? ラブホテルのグループなんですか?」

 ユキオは率直に聞いたが、

『ラブホテルのグループなんて言い方はまずかったかな……』

 と、ちょっと気になった。


「はははは、そうですな。確かにラブホテルも我らのグループの重要な資金源ではあります。ただ、私共のグループは実に幅広く営業活動をしておりまして、ラブホテルは全体のまあ、十パーセント程度のものなのですよ」

 ミソカはかなり真顔に語りだしたのだった。


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