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えるてん!エルフに転生したJKの、異世界だけどほぼ日常コメディ  作者: ひなゆづ
転生直後編

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7/12

転生届は、3番窓口。


馬車に揺られて30分、ティナとリリサは城下町に到着した。


リリサ

「馬車を降りてすぐお城だから、そこで転生届を出すわよ。」


ティナ

「役所じゃなくて、お城で申請するんですか?」


リリサ

「お城が役所代わりになってるの。」


御者

「まもなく終点、“城門前”です。」


――ゴゥゥン……

馬車が止まる。


リリサ

「運賃は、そこの運賃箱に入れてね。」


ティナ

「……。

(支払いシステムまでバスと一緒だ……)」


ティナが馬車から降りると、目の前にそびえ立つ、立派な城。だが――


外観は漆黒。

やたら尖塔が多い。

城の上空にはドラゴンが定期巡回。

異様にデカい入口の門。


どこからどう見ても“魔王城”そのものである。


ティナ(城を見上げて、口ぽかん)

「」


リリサ

「どうしたの?早く行くわよ。」


ティナ

「あの、リリサさん……

間違えて、ラストダンジョン来てません?」


リリサ

「間違えてないわよ?」


ティナ

「ちょっと待って……

わたし、異世界来てからまだ“村の困りごと”すら解決してないんですけど……」


リリサ

「飛ばしていいイベントは、飛ばす主義なの。」


ティナ

「RTA勢か!!」


城門の前に立つ二人。


ゴゴゴッ……

――門が開いた。


ティナはリリサの背後に隠れながら、恐る恐る城内へ。


ティナ

「(やばいやばいやばいッ!!

転生していきなり、魔王城に殴り込みに来るなんて、

聞いてないんだけどッ!!)」


ティナ、恐怖のあまりリリサの袖をぎゅっと掴む。


リリサ

「ちょっとティナ、しがみつかないで。

可愛いけど、少し歩きにくいわ。」


ティナ

「……だって、怖すぎるって!!

どこから魔物が襲ってくるかわかんないじゃん!!」


リリサ

「何言ってるの? 

ほら、あそこでどこに行けばいいか聞きましょ。」


リリサが指差す。そこには――


【総合案内】の看板をぶら下げたカウンター。

女性魔族のスタッフがカウンター越しに座っている。


ティナ

「……へ?」


周囲を見渡す。


固めの長椅子

壁面にやたら多い掲示物

番号札を取るあの機械(多分、魔法動作)

そして、壁沿いに設置された給茶機


ティナ

「中は、まんま市役所じゃねぇーか!!

そりゃ魔物は出てこないよね!市役所だもん!!」


……


ティナ

「あの、リリサさん。」


リリサ

「なに?」


ティナ

「わたしさっきまで、 魔物に襲われる覚悟してたんですけど……」


リリサ

「なに物騒なこと考えてるのよ。

“ただの魔王城”よ?」


ティナ

「その“ただの”、一般人にとっては最終ダンジョンなんですけど!!」


リリサ

「ほら、早く申請しないと、どんどん混んでくるんだから。行くわよ。」


ティナ

「……」


リリサ

「あの、すみません。転生届はどちらで申請できますか?」


総合案内係

「はい。転生届は3番窓口の戸籍登録課になります。」


リリサ

「ありがとうございます。 行くわよ、ティナ。」


ティナ

「……はい。」


---


【3番窓口:戸籍登録課(出生・転生)】


ティナ

「(転生って出生と同系列なんだ……)」


リリサ

「すみません、この子の転生申請に来たんですが。」


受付係

「……かしこまりました。

では、こちらの用紙に必要事項の記入をお願いします。」


リリサ

「わかりました。ティナ、あなたが書いて。」


ティナ(備え付けのペンを持って)

「はいはーい。えっと、記入欄は……」


『転生前情報』

種族:人間

性別:女

年齢:15歳

生前の誕生日:6月6日


ティナ

「……これだけ?」


リリサ

「そうみたいね。」


受付係(用紙をチェック)

「はい、大丈夫ですね。ではこちらの世界での住民登録に進みますね。」


受付係

「種族はエルフ、性別は女性、

ご年齢は……今の見た目的にも前世を引き継いで15歳にしておきますね。」


ティナ

「(結構適当なんだなぁ……)」


受付係

「あとは氏名の登録になるんですが、

知能生物で、まだ未成年になりますので、

保護者の登録が必要に――」


リリサ(即答)

「私が保護者になります。」


受付係

「……かしこまりました。

では、保護者の方の住民カードの提出をお願いします。」


リリサ、住民カードを出す。


受付係

「リリサ・フローレンス様ですね。

では、転生された方のお名前は――」


リリサ(食い気味)

「ティナ・フローレンスでお願いします。」


受付係

「……かしこまりました。

では、ペットではなく、リリサ様の養子として登録いたしますね。」


ティナ

「(……ペット?)」


リリサ

「養子?」


受付係

「はい、養子です。」


リリサ

「子供はいらないわ。

私は妹が欲しいの。姉妹として登録してちょうだい。」


受付係&ティナ

「「……はい?」」


受付係

「……養子ということで登録いたしますので……

ご関係の方はお二方で話し合ってください……」


リリサ(ため息)

「まったく……これだからお役所仕事は……」


ティナ(背筋がゾッと)

「(え……なにこの人、ちょっと怖くなってきたんだけど……)」


---


受付係

「では、最後に住民カードの登録です。

写真撮影を行いますので、あちらの部屋に移動をお願いします。」


ティナ

「あ、はい。」


ティナ、撮影用の部屋へ移動。

椅子に座りカメラを向けられる。


受付係

「じゃぁ、撮りますね~。」


――パシャッ


ティナ

「……あ。」


受付係

「はい。お疲れ様でした~。

カードが出来上がり次第、お呼びしますので待合い席でお待ちください。」


ティナ

「ちょ、ちょっと待ってください!

今、瞬きしちゃった気がするんですけど……」


受付係(写真をチェック)

「ん~、大丈夫ですよ~。ちゃんと撮れてます。」


ティナ

「そうですか?ならいいんですけど……」


---


待合い席。リリサと一緒に給茶機のお茶を飲んでいると――


受付係

「ティナ・フローレンス様~、お待たせしました~。」


ティナ

「あ、出来たみたい!」


リリサ

「これで私たち正式に姉妹ね♪」


ティナ

「(……怖)」


受付係

「こちら、住民カードになります。

紛失しないように気をつけてくださいね~。」


二人、カードを確認。


瞬き途中の半目の美少女。


ティナ

「……やっぱり瞬きしてたじゃんかぁぁぁ……!!!」


ティナ

「え、これ次の更新いつ!?」


リリサ

「10年後ね。」


ティナ(絶望)

「この……顔で……10年……」


リリサ

「大丈夫よ。もっと酷い証明写真を知ってるわ。」


ティナ(半泣き)

「フォローになってないよぉ〜……」


――こうして無事(?)転生申請が完了し、この世界の住民として生活していくことになった。

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